
PS3オリジナル版の発売から約11年。PS4の世代を飛ばし、PS5という新ハードでリメイクされた『デモンズソウル』。そのグラフィックの進化は凄まじく、背景・エフェクト・敵などなど、ほぼ全てにおいて世界の解像度があがることとなりました。
それは、『デモンズソウル』の魅力的なNPCたちも例外ではありません。中身はほとんど変わっていませんが、どことなくぼんやりとしていたような外観部分については(リメイクでの再解釈もあるとは思いますが)かなり精細に描かれるようになりました。
果たしてどのように変わったのか。今回は「楔の神殿」に集まるNPCたちを例に、PS3版と見比べて見たいと思います。なお、PS5版のスクリーンショットについては、画質設定を「シネマティック(画質重視/30fps)」にした上で、フォトモードで使用して撮影。わかりやすいように輝度を多少調整している場合があります。
黒衣の火防女




通称・かぼたん。ボーレタリアを訪れた全ての冒険者達にとって、その存在は癒やしそのもの。デザイン上は、PS3版から大きな変更はなく、純粋に高解像度化されたという感じ。PS3版と同じく、神殿の階段に腰掛け脚をパタパタさせる仕草も健在です。ちなみに、PS5版から追加された日本語ボイスでは、早見沙織さんが声を担当。『Bloodborne』の人形ちゃんと同じですね。
心折れた戦士




通称・青ニート。デーモン蔓延るボーレタリアに踏み込んだものの、肉体を失ってすべてを諦めた戦士。『デモンズソウル』で登場して以降、定番キャラのようになり、事実上の後継作品である『ダークソウル』シリーズにも、青色の要素を持つ心折れた戦士が登場します。PS5版では、見た目が黒人風になり、顔も少し変わっています。なお、PS5版では一部のキャラに表情変化と口パクが追加され、青ニート君もなんとも言えない表情で会話してくれるようになりました。
大袋のトマス




最重要NPCのひとりにして、プレイヤーのことをいつも気にかけてくれる『デモンズソウル』世界の数少ない良心。髪型や服装など、見た目が大きく変わった印象があります。ちなみにPS5版では、楔の神殿の外にいる場合でもインベントリから袋へアイテムを送ることができるようになりました。引き出す際には彼に話しかける必要があるので、変わらず重要なNPCです。
鍛冶屋ボールドウィン




装備の強化・修理や、アイテムを売ってくれるNPC。強化に関してはストーンファング坑道のエドを頼ることが多くなりますが、修理はボールドウィンによく世話になっていた、という方も多いのでは。服装が変わっているほかは、ストレートにリアルになった印象です。
オストラヴァ





ボーレタリアの王子。『デモンズソウル』を象徴する装備でもある“フリューテッド装備”に身を包み、ルーンソード&シールドを持つ姿はいかにも強そうですが、いつも窮地に晒されています。装備のクオリティアップにより、かっこよさには磨きがかかりました。顔をアップで見ると、兜の内側まで作り込まれていることがわかります。よく見ると、目の色が変わっていますね。
要人




楔の神殿の上階でプレイヤーを待つ謎多き人物。かつてデーモンと戦い、今は拡散する世界を繋ぎ止める人柱となっています。PS3版よりも少し子供らしい見た目になったせいか、不気味さが多少薄れています。叩き続けると笑い出すのは同じ。
ハイエナのパッチ





プレイヤーを罠にはめようとしてくる胡散臭さ全開の男。でも、商人としてはかなり役に立ってくれます。PS5版では、特徴的なスキンヘッドはそのままに、胡散臭さを増した顔に。悪そうな笑顔で話しかけてくれます。
双剣のビヨール




ボーレタリアの王・オーラントに仕える2人の騎士「王の双剣」。そのひとりがビヨールです。ボーレタリア王城2で救出しておくと、その後特定のポイントで助けに来てくれます。PS5版では、装備している「柴染の鎧」のディティールがアップしている他、口ひげがより精細になったせいかナイスミドル感が増しています。ちなみに、もうひとりの「王の双剣」は、ボーレタリアの滅亡を外に伝えた騎士ヴァラルファクス。
賢者フレーキ




塔のラトリアにて牢に入れられていた魔術師。救出すると、楔の神殿に居着くようになり、デモンズソウルと引き換えに魔法を教えてくれるようになります。筆者の第一印象は「ハリウッド映画にいそう」でした。装備もかなり変わっていますね。
フレーキの弟子




賢者フレーキの弟子。フレーキを救出するまでは、魔法の習得・入れ替えは彼に頼むことになります。別人レベルで見た目が変わりましたが、尊大な態度は変わらず。
魔女ユーリア




ボーレタリア王城に幽閉されていた魔術師。助け出すと、デモンズソウルと引き換えに特別な魔法を教えてくれるようになります。頭部以外に装備しているぼろ布シリーズの外観が変更されたことに伴い、PS5版で見た目が大きく変わったNPCの一人となっています。なお、救出条件も変更されており、「公使の帽子」だけでなく、新規追加装備の「公使の制服・手袋・脚絆」が必要となります。
聖者ウルベイン




デモンズソウルと引き換えに上位の奇跡を教えてくれる聖職者。髪型や顔は割とPS3版と近しいものを感じますが、身なりはかなり変わっています。
神の信徒








楔の神殿に3人いる信徒たち。うち1人はプレイヤーに奇跡を教えてくれます。3人共PS3版のイメージとはそこまで変わらずにリアルになっています。
沈黙の長ユルト




プレイヤーからは“うさみみ”と呼ばれることもある“グルーム装備”に身を包んだ暗殺者。PS3版では兜のスリットからおでこが見えていましたが、PS5版では見えなくなっています。
メフィストフェレス




ユルト殺害済みかつ、自身のソウル傾向が最黒の時に出現するNPC。彼女の装備している“金仮面”のデザインが大幅に変更され、目元がよく見えるようになりました。トレードマークの真っ赤な口紅はそのままに、ほくろが追加され、妖艶さを増しています。
PS5でのリメイクにより、今まで見えてこなかったものが明らかになる一方、あまりに変わりすぎて「脳内で補完していたイメージと違う!」なんてことも起こり得そうな今回のリメイク。読者の皆さん的にはどうでしょう?個人的には、ユーリア以外は大満足という感じですが。
「楔の神殿」以外のNPCについても、見た目が変わっているものがいる他、ボスやザコ敵もリアルになっています。PS5版をプレイできる環境にある方は、フォトモードを活用して舐め回すように見てみると新たな発見があるかもしれません。