最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は2021年5月26日にCurtel Games/Xteam software solutionsより、PC(Steam)向けにリリースされた『Alchemy Emporium』の爆速プレイレポをお届けします。
『Alchemy Emporium』とは
本作は、若き女性錬金術師となりポーション・ショップを経営するマネージメントゲームです。ポーションの元となる材料の調達、調合、試飲、ボトリング、陳列、販売をこなして最高の錬金術師を目指します。調合して作れるポーションはなんと18,000以上!
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ドラゴンやインプといったコンパニオン・モンスターを雇うことができ、仕事を分担させて効率を上げたり、レベルアップで新たなスキルを得ることも。出来上がったポーションはただ陳列するのではなく、ニーズに合わせて高価なボトルを選択できます。イベントに合わせて特別なポーションを調合したりと、顧客満足度を高めて繁盛するポーション・ショップを目指します。
『Alchemy Emporium』の実内容に迫る!
本作のオープニングは、主人公である女性錬金術師の生い立ちが語られます。幼少期、インプやスケルトンなど様々な種族の幼獣が暮らす孤児院で暮らしていた少女。ある時、老いた錬金術師が孤児院を訪れ、彼女を弟子として迎え入れます。数年が過ぎ、錬金術師見習いとして育った主人公。ある日、老いた錬金術師は自身の目的のため、邪魔が入らないよう弟子に入室を禁じて実験室にこもります。
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数日後、実験室から音がしなくなり、心配になった彼女が実験室に入ると、壊れた奇妙な器具と錬金術師のローブ1枚が床に残っていました。日が過ぎる毎に、老いた錬金術師が行方不明になったことを不審に思う住民達。ある日の夜、主人公はトラブルを避けて生活して行くため、町を出て何処か別の場所でお店を開くことを決意するのでした。
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新たな居場所を作るため、先ずはお店を出す町を選択します。ゲームの難易度選択にもなっており、人口数や材料の供給量、税金額やロケーションに気候といった情報からどの町にするか決めていきましょう。5つある町から、一番難易度が低いと思われる「Calduin Village」を選択。
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次に自身の特性を5つの中から決めていきます。選べる特性の種類は5つあり、それぞれの項目内容は次の9種類。「Taste(効能検知力)」「Sale(販売力)」「Initial money(初期資金)」「Bonus Perks(特典)」「Learning Ability(学習力)」「 Ingredients(成分理解力)」「 Mixture Toxicity(酔い耐性)」「Reputation(繁盛力)」「Negotiation(交渉力)」以上の9種類ありますが、自由に選べる訳ではありません。
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今回は、「Taste」「Sale」「Initial money」「Bonus Perks」が含まれた、「Order of the Moon」という特性を選択。
最後に9人の中から1人パートナーを選択します。上記の項目の他に、人材によっては毎週給料の支払いが発生します。パートナーを選択したら、これまで選択した内容のサマリーが表示されるので、ポイントを振り分けて能力値を調整して完了です。
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ゲーム画面に切り替わると最初に表示されるのがスケジュール管理表です。いきなり投げ出された感が......画面を見回すと、「Go Tutorial」が右上にあったので先ずはチュートリアルを受講。
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ショップ経営の流れは、基本的に毎週頭にスケジュールを組んで進行する様になっています。できる作業は、「Purchase(買出し)」「Mixing(調合)」「Taste(試飲)」「Packaging(ボトリング)」「Shop Management(在庫管理)」「Sale(販売)」「Personal Improvement(勉強)」「Service Activities」 の8つ。
1日は、朝、昼、夕方、夜に4分割され、夜はゲームが進行すると開放されます。1タスクの作業限度は、画面中央下に表示されるメーターで確認可能。とりあえず、プリセットされたスケジュールでどういった作業をするのか見てみることに。
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「Purchase(買出し)」は、3人のサプライヤーから選択し、ポーションの材料を売買します。買った商品を他のサプライヤーに売ることも可能。ただし、一度1人のサプライヤーを選択するとタスク開始となるため、他のサプライヤーを選択しようとすると、次のタスクに切り替わるので注意が必要です。材料には、「Base」「Transformable」「Semi-finished」「Specific」の4種類があります。
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「Transformable」は、特別な器具を使用して精製することで「Semi-finished」の材料になります。自分で精製するため材料代を安く抑えることができますが、現状は器具を持っていないため買っても利用できません。ポーション作成には必ず、「Base」「Semi-finished」「Specific」の3種類が必要なので材料は切らさない様に!とりあえず、どのサプライヤーも同じ商品を売っているため、一通りの材料を購入してショップへ戻りましょう。
次に買ってきた材料を、「Mixing(調合)」タスクで調合しポーションを作っていきます。「Base」「Semi-finished」「Specific」の材料をそれぞれ選んで、抽出し調合すればポーションが完成。材料の組合せによっては、失敗してしまうことも多々ありますが、一度試した組み合わせの結果は予め分かります。作ったポーションには自由に名前を付けられます。材料が無くなるか、中央下のメーターが減ってゼロになると、タスクの限度です。
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作ったポーションは、「Taste(試飲)」タスクで効能を判断します。ただし、試飲し過ぎると「Intoxicated(酔い状態)」になり、その週の残りのタスクが実行不能になるため要注意。中央上部のメーターが、緑色でいっぱいになると酔い状態になります。また、1タスクで試飲できる回数も限度あり。
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ポーション1つに対して2つの効能が得られます。ただし、1つのボトルに対して1タスクで試飲できるのは1回のみ。一度目の試飲では、「黄色いラベル」で効能が記入されますが、効能を断定できた状態ではなく”ん~そうかも”というあやふやな状態。
断定するには、もう一度試飲して確かめる必要があり、効能を断定できた場合のみ「緑のラベル」で明記されます。ただし、「Taste」能力値が高くないと、なかなか効能を断定できず、自分でもあやふやな商品を棚に並べることに......それでいいのか錬金術師。
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ともあれ、効能が何となくでも分かったら、次は「Packaging(ボトリング)」です。ゲーム序盤は、「Cheap」と「Standard」の2つのボトルから選択可能。入れるポーションは全く同じ物ですが、より高価なボトルに入れることで、ギフト用と自宅用に分けるといった具合に、お客様のニーズに合わせて販売できます。また販売価格も上げられます。
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次に「Shop Management(在庫管理)」で、商品を陳列します。商品は「Warehouse(倉庫)」「Shelves(棚)」「Counter(カウンター下)」の3か所に陳列可能。これらの違いは、商品を取りに行く時間に関係し、一番早く取りにいけるのがカウンター下、そして棚、最後に倉庫です。ただし、早く取りに行ける場所ほど、陳列できる数が少なくなります。時間に余裕のあるお客様ならいいですが、遅いと待ってくれないことも......。
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遂に「Sale(販売)」で、ポーションを販売です。来店したお客様をクリックすると接客開始。販売できるポーションは、お客様のニーズに合わせて自動的に絞られます。そのため、お客様のニーズに合わない商品しか揃っていない場合は、ポーション自体の在庫はあっても表示されません。
来客のニーズは右上に表示され、「Visits(来店回数)」「Budget(購入予算)」「Opinion(要望)」「Patience(忍耐力)」の4項目から判断します。
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そしてプレイヤーの交渉項目は右下に表示されます。ポーションの値段を買えたり、「Explain the portion(商品説明)」「Entertain(楽しませる)」「Receipt(領収書発行可否)」をオン・オフで切り替えて使い分けます。
「商品説明」と「楽しませる」は、顧客満足度を向上させる可能性がありますが、より時間が必要になるので忍耐力の無い来店客には嫌がられます。適正な商品がない場合は、「Send away(追い返す)」か「Postpone(延期:来週来店してもらう)」から選択可能。商品が無くなるか、タスクメーターが切れると1タスク完了になります。
最後に「Personal Improvement(勉強)」です。これは、所持している本を読んで知識レベルを上げることができます。レベルが上がると、使用可能な器具が増え、調合できる材料とポーションの数が飛躍的に増えます。
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これらのタスクを組み合わせて、1週間の予定を作っていきます。また、コンパニオンモンスターを雇うえば、仕事の分担をさせることもできます。ただし、毎週給料が発生する点には注意しましょう。さらに、5週を過ぎれば闇ビジネスとして、ライバル店にスパイを送り込ませることも可能......陰湿です。
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万人向けのマネージメントゲームか?
本作はマネージメントゲームというだけに、ハッキリ言ってしまえば万人向けではありません。パズル的要素があるかと言われると、ある様に見えて意外とない。ポーション作成はランダム要素が強く、また材料に効能の説明がないため、自分が何を作っているのか実感できないのが辛いところ......。
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試飲して効能を断定するまではどんなポーションかわからないので、淡々と作業を繰り返す状態が続きます。実験は簡単に成功するものではないため、そいった意味ではリアル思考です。そして、試飲で「緑のラベル」を獲得するのも何度も何度も試飲を繰り返す必要があります。序盤はTasteレベルが低い為か、1時間プレイして1つ緑のラベルが出るといった具合でした。なので基本的に効能がよくわからないポーションを大量生産することに。
しかし、販売したポーションに対してクレームが来る訳でもないので、商売的には売り逃げラッキーといったところか。一体何年見習い錬金術師やってたんだとツッコミたいところです。加えて、来客のニーズに合わない場合に来週来てと要求を出しても、結局のところお客様の要望が不明のままなので、ニーズに合うポーションが作れないという事態に......。
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また、チュートリアルも各タスク毎にあるものの、説明しているようであんまり説明してくれていない中途半端なもの。そのため、この炎のアイコン何なんだ?とか。酔い状態ではないのに、何故週の半分以下しかタスクが実行できないんだと、「なんで?」が積み重なっていきます。極めつけは一部の文章がイタリア語のままで、英語に翻訳しきれていない部分もあり、未完成な感じは否めません。
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ここまで紹介してきた『Alchemy Emporium』ですが、錬金術師になりたい!という妄想は叶えてくれる作品となっています。ゲームトレーラーのプレイ画面を見て、面白そうだ!やっぱり自分で試飲しなくては断定できないっという場合は、酔い覚悟の上トライしてみてはいかがでしょうか......ようこそ!錬金術師の世界へ。
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対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日: 2021年5月26日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:1,950円