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コーエーテクモゲームスは、モンスター育成ゲーム『モンスターファーム1&2 DX』をPC/ニンテンドースイッチ向けに2021年12月9日リリースしました。
本作は、プレイステーション向けに1997年発売したシリーズ第1作『モンスターファーム』と、1999年に発売した続編『モンスターファーム2』をセットにした作品。初期作の「音楽やゲームCDを読み込んでモンスターを召喚する」というユニークなシステムやじっくりと楽しめる奥深い育成などが評価され、これまでさまざまな続編やテレビアニメ化などが行われている作品です。
今回の『モンスターファーム1&2 DX』はオリジナル版の面白さをそのままに、海外版モンスター追加や高速モードなどの新機能を追加。2019年と2019年にニンテンドースイッチ/モバイル向けに発売された「移植版」には無かった要素が組み込まれています(「移植版」にもアップデートで一部機能が追加)。
本稿では復活の『モンスターファーム1&2 DX』のプレイレポートをお届け。プレイステーション版『モンスターファーム2』とのモンスター比較も行います。
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始まるモンスターブリーダーのお仕事!
本作の目的は、大まかに言えば両作とも「育成したモンスターで大会を勝ち抜き“名人”を目指す」こと。モンスターは一度に一匹のみ育成可能で、週ごとに仕事(トレーニング)や修行、休養などを選んでいきます。
街にある神殿ではモンスターを呼び出すことが可能です。オリジナル版の「CDを読み込む」システムは移植版から「専用のデータベースからCD名を指定する」形式に変更。これにより、膨大な数の召喚候補が簡単に選択できます。召喚時は検索窓で曲名/アーティスト名を打ち込むほか、ランダム選択も可能です。また、街にある市場ではいくつかのモンスターを無料でもらえます。
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そのほか、街にある工房ではモンスターの管理が可能。冬眠させることでモンスターの育成を止めることができるほか、冬眠させたモンスター同士を合体させ、新たなモンスターを生み出すこともできます。モンスターは寿命が設定されているため、育成のピークを過ぎたモンスターは冬眠させましょう。
では、早速『モンスターファーム』でブリーダー生活のスタートです。プレイヤーは国際モンスター協会の新人ブリーダー。育成にあたりサポートしてくれる調教助手の「ホリィ」と出会います。ちなみにホリィは続編でも出演しているほか、2020年エイプリルフールには『ホリィのアトリエ』が発表されていますね(もちろんネタですが)。
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育成・大会・悲しい別れ……名作の魅力は色褪せない!
今回の『モンスターファーム(1)』の方のプレイでは、最初に市場で本シリーズの看板モンスターともいえる「スエゾー」をもらいました。名前をつけたらファームへと連れていき、いよいよ育成の始まりです。
育成は、基本的には体調管理しながら「ライフ」「ちから」「丈夫さ」「命中」「回避」「かしこさ」それぞれのステータスが上げていきます。1では仕事を成功させることでステータスアップだけでなくお金がもらえるため、無理な命令をしない限りはお金もたまりやすいでしょう。お金はそのほか大会の賞金などでも獲得できます。
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お金は毎月初めのモンスターへのエサ代のほかショップでの買い物、建物の改築などさまざまな場面で使用。モンスターに技を覚えさせる「修行」ではそれなりの額がかかるため、序盤は育成しながら無駄遣いをせずに資金を貯めておくのもいいかもしれません。もちろん育成にお金を惜しんではいけないですが。
仕事は大きく2種類に分かれています。疲労が少なくステータスを1つだけあげるタイプの仕事と、疲労は大きいがステータスを2つ上げて1つを少し下げる仕事があり、報酬額も異なります。仕事はモンスターが自動的に行う形式。成功率はいくつかの要素で上下します。育成ではモンスターの才能や技にあわせてステータスをあげていくのが基本ですが、くれぐれも体力には気をつけましょう。
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ある程度育成が進んだら「大会」でモンスターを競わせましょう。大会は、モンスターのグレードにあったものしか参加できません。グレードは3ヶ月に一度の公式戦で勝てば上がります。また、そのグレード内でエキシビション大会もあり、優勝すれば賞金や貴重なアイテムが獲得可能です。
ただし、大会ではモンスターのライフ管理に要注意。試合中に大ダメージを受けてライフが0になった場合、モンスターが負傷して最悪の場合死亡してしまいます。死亡したら次代への引き継ぎもできなくなるため、危ない時は試合を棄権するのも大切です。うちの初代スエゾーは残念ながらライフ100程度のときに250ダメージを受けてしまいました。儚い。
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ここまでが本作の基本的な流れです(死亡は基本的ではないとは思いますが)。シビアな面も多いですが育成シミュレーションとして完成度は高く、今プレイしても十分楽しめる内容はさすがの名作です。
2は内容もやりごたえもパワーアップ!
『モンスターファーム2』では前作の基本的な部分を引き継ぎつつ、さまざまな要素が強化されています。モンスターの種族が増えただけでなく、新しく「好き嫌い」や生まれつきの性格のような「ヨイワル」要素が登場。モンスターに合わせた育成方針をより細やかに考えなければなりません。
2の主人公が所属しているモンスター協会と、前作主人公の所属協会の対抗戦イベントも登場。大会の一部仕様変更や各種新アイテムの追加、モンスターとの雪合戦や押し相撲などのミニゲームも用意されており、ボリュームが大幅に増加しています。
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そしてなにより2で気をつけなければならないのが、明らかに前作よりも難易度が上がっているということ。一番の違いとして前作の「仕事」が「トレーニング」へと変更されており、成功してもお金がもらえない部分です。そのため、育成に失敗すればお金が稼げずゲームオーバーになりかねません。ある程度慣れればエキシビション大会で稼ぐこともできますが……。
そのほか、2で登場した新要素に「アルバイト」があります。アルバイトはプレイステーションではPocketStationで遊ぶミニゲームでしたが、本作では2のゲームタイトル画面でプレイ可能。スコアによってお金やアイテムなどがもらえるありがたい存在です。
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比較的シンプルに育成を楽しめる1と、抜群のボリュームとやりごたえのある2は、それぞれどちらも魅力があります。1のモンスターを2に引き継ぐ「円盤再生」などの機能もあるため、両作をプレイするならば1からのプレイもいいと思います(前作キャラ登場などもあるため)。『DX』では「高速動作モード」のおかげでより遊びやすくなっているのが嬉しい部分ですね。
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PS版とDXでは呼べるモンスターが一部違う?
さて、ここでプレイステーション版の『モンスターファーム2』とDX版の「円盤石再生」を比べてみたいと思います。前述の通り、DXでは「独自のデータベースから再生CDデータベースを選択する」システムを採用。これにより、当時手に入らなかったモンスターを気軽に入手しやすくなっています。
まずは有名どころのレアモンスターを再生してみましょう。『モンスターファーム2』では、プレイステーション版『デッド・オア・アライブ』を読み込むと種族「カスミ」のモンスターを呼び出せます。久しぶりにプレイステーション版を遊びましたが、モンスター再生時に「ゲームCDを取り出す→再生したいCDを入れる→再びゲームCDを入れる」作業がなんとなく懐かしいですね。データベースだとすぐ呼び出せるのは便利です。
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やりました!カスミです!ステータスや説明セリフなども同じですね。セガサターンの『サクラ大戦』を再生すると、技「さくら吹雪」を持つモッチーが呼び出せますが、こちらも同一個体が誕生しています。レアモンスターは当時のままのようです。
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一方、通常モンスターは別の内容になっているようです。本作では初期状態では呼び出せないモンスター種族が存在しており、自分が試したものはプレイステーション版で呼び出せたCDがDXでは呼び出せない物もありました。ゲームとしては今回のDXの方が間違いなく進んでいるので(PS版はメモリーカード行方不明で最初からプレイ)、これは初期状態では呼べない別のモンスターということになります。
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STARLIGHT MASTER 14 情熱ファンファンファーレ」
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色々再生していて思ったのは「最近CDでほとんど買ってないなあ」ということ。だいたいダウンロードで買ってしまいますね。
ここまで紹介してきた『モンスターファーム1&2 DX』。モンスターを呼び出して育成、大会で活躍させるという内容は育成シミュレーションとしてとてもスタンダードで間違いない面白さです。そこにちょっとキモかわいい(?)デザインのモンスターや全体的にほのぼのとした雰囲気、思った以上に簡単にモンスターが大ケガや死亡するシビアさなど、本作ならではの魅力があわさっています。全体的にブラッシュアップされたグラフィックも好感触です。
プレイステーション版の音声に切り替えなど、当時のプレイヤーにも嬉しい機能も搭載。移植版からの「データベース再生」システムで入手困難だったレアモンスターのハードルも下がっており、誰でもじっくり遊べばゲーム内要素を堪能できるデザインになっているのも嬉しい部分です。サポートも良好で、発売直後の不具合も手早く修正されています。
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『モンスターファーム1&2 DX』は、PC(Steam)/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。