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ソニーによるゲーミング性能に優れたスマートフォン「Xperia 1 IV」が、6月3日にdocomo/au/SoftBankから発売します。本機は、プレイでも実況でもライバルと差がつく「勝ちに繋がるゲーム機能」と銘打ったゲームアシスト性能を備えたニューモデル。パソコンやサードパーティーアプリを使わず、本機だけでゲームプレイ中の映像/実況をYouTubeへライブ配信することが可能です。
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Game*Spark編集部は本機発売に先んじてメディア向け「Xperia 1 IV」体験会に参加。新モデルにたっぷり触れてきたので、ゲームプレイヤーとストリーマーにとっての目玉である2つの性能をレポートします。
ゲームに没頭でき、ライバルと差がつく「アシスト機能」
本機のディスプレイは6.5型(1644×3840ドット)の有機ELで、アスペクト比は21:9。横に広く左右の指で操作する端のエリアを除いても、ゲームプレイの視野を広く確保できます。リフレッシュレート120Hz駆動ディスプレイとゲームプレイのためにチューニングされた240Hzの残像低減技術により、動きの速いゲームコンテンツもくっきりなめらかに映し出します。
さらに、240Hzのタッチスキャンレートや高速タッチレスポンスにより、複雑な指の動きも素早く正確に読み取り、プレイヤーの意図した操作を可能にします。
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そして、目玉がゲームに勝つための専用アシスト機能「ゲームエンハンサー」です。
・フォーカス設定
ボタンひとつでゲームプレイ中の着信通知や通知を非表示にできるほか、ゲームプレイの邪魔にならないように、サイドバーを非表示にしたり、ボタン配置を変えられたりします。
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・HSパワーコントロール
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本機は大容量の5000mAバッテリーを搭載しており、一度の充電で長く使えるだけでなく、別売りの30W急速充電対応ACアダプター(XQZ-UC1)で充電することで、急速充電(USB PD)にも対応しています。
また、充電器を接続しながらゲームプレイをするときでも、端末高温化によるパフォーマンスの低下やバッテリーの劣化を抑えられます。そして、ゲームプレイ時のバッテリー消費量も設定できます。「パフォーマンス」を最大限発揮するだけでなく、省電力優先にすることでバッテリーをセーブできます。
・カスタム設定
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最大画面のリフレッシュレートを40Hz/60Hz/120Hz/240Hzと変更可能。値が高くなるほど画面をなめらかになるのですが、消費電力が上がって本体の温度が上昇してしまうと設定が無効になるので要注意です。
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また、タッチエリアも3段階まで広げられ、タッチ操作の反応速度、タッチ追従性も調節可能。ゲームごとに適した反応速度を追求できます。
・「L-yレイザー(ローガンマレイザー)」
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ゲーム内の暗い部分を明るくし、隠れている敵や障害物を見つけやすくする「L-yレイザー(ローガンマレイザー)」です。この機能では、OFFの状態からレベル1~レベル2と明るさを調節可能。ホワイトバランスもデフォルトは5000と設定されていますが、9000まで上げることで画面の暗い部分が一気に明るくなります。
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プリセットとして4つまで保存しておけるので、ゲームごとの切り替えも簡単です。
・ゲーム専用オーディオイコライザー
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本機のオーディオイコライザーでは帯域ごとの音量調節が可能。「他プレイヤーの足音」など特定の音を際立たせることで、ゲームプレイで優位を得られます。こちらもプリセットを4つまで登録できます。
・スクリーンショット
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スクリーンショットの撮影は1枚だけでなく、時間を設定したバースト連写も可能。毎秒10枚または20枚のどちらかを選べます。
・RTレコード
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本機では画面が常に“一時保存”されており、REC開始時点から30秒遡って録画できるため、決定的な瞬間も取り逃がしません。
・ゲームを中断することなくWebブラウジング/検索もできる
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ゲームを中断することなく、Google検索やYouTubeで情報を入手できるという、かゆいところに手が届く嬉しい機能もあります。ゲームを再起動する必要がないのはストレスフリーです。
ハードルがものすごく下がったゲーム配信機能
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従来のストリーマーに限らず、ファンとの交流のためにゲーム配信を始める人が増えている昨今。本機さえあれば、パソコンやサードパーティーアプリを使わずに、ゲームプレイ中の映像&実況音声を、簡単にYouTubeへライブ配信できます。
・ライブストリーミング
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YouTubeアカウントでログインすれば、あとはタイトルや説明文、解像度やフレームレート、公開設定、配信の遅延設定など、用意されている項目に従って簡単に設定可能。サムネイルや配信レイアウトも好きな画像を使えますし、テキスト配置などの作業も簡単にできます。
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本機のゲーム画面のアスペクト比は21:9ですが、配信先には16:9で表示されます。そこで生じた上下の余白を活用して、テキストや画像を表示可能。レイアウトはさまざまな組み合わせのプリセットが用意されています。
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音声に関してもミキサー機能を備えており、配信で流すストリーマーの音声(配信)やゲーム音(配信)、ストリーマーがゲームプレイ時に聴くメディアの音量と個別に調整可能です。
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PCでの配信用にも設定を用意されていて、映像出力設定は画質とリフレッシュレートを外部機器とXperiaのどちらかの低い値に合わせる「自動」、消費電力を抑える「フルHD/60Hz以下」を選べます。
もちろん、「ゲームエンハンサー」のメニュー画面は配信画面に表示/非表示が選択できるため、視聴者側にはゲーム画面だけを見せながら、細かい設定変更がいつでも可能です。
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プライバシーを保護するダミーイメージ(自動と手動)も用意。
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離席時に手動で配信側の画面に表示する手動モード、ゲーム以外のアプリやホーム画面を表示している間に配信側に自動でダミーイメージを表示する自動モードです。手動表示であれば「Away」、自動表示であれば「Privacy」の文字が表示されます。ボタン一つで設定できる簡単さなので、初心者でも安心感が増すと感じました。
・チャットボード
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配信中でも視聴者のコメントをすぐに確認でき、設定画面のチャットボードをひらけば、チャット履歴も確認できるので見逃さずにコメントを拾うことができます。スーパーチャットにも対応していて、金額ごとにカラーで表示します。
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そして、配信終了時には、配信開始日時、チャンネル登録者数、配信時間、最大同時接続数、評価の数が一覧で確認可能。ストリーマーが配信ですぐに欲しい情報を優先順位の高いものに絞って確認できるようになっています。
ゲーム特化だけでないサウンドとカメラ機能にも注目
本機は優れたゲームアシスト機能だけでなく、スマートフォン最高峰のサウンドとカメラ機能も搭載しています。
サウンドに関しては、左右均等にフロント配置されたステレオスピーカーにより、立体感のある音場を実現。ドライバーとエンクロージャーの構造を新たに見直したことで、ベースやバスドラムなどの低域音の再現性を向上し、より迫力が増した音楽がスピーカーで楽しめるようになりました。そして、ソニー独自の立体音響技術360 Reality Audioに対応しており、ピーカーでもヘッドホンでも、臨場感あふれる音場を再現しています。
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そして、Xperia 1 IVで新登場の録音アプリ「Music Pro」は、プロのスタジオで収録したような本格的な音質を再現。「Studio tuning機能」(月々580円税込のサービス加入が必要)を使用することで、本機内蔵マイクで収録したボーカルやアコースティックギターなどの音がクラウド処理されます。プロのスタジオとマイクで録音したかのように、ノイズや残響音を低減したり、外部から楽器などの音源データを取り込んでアプリ内で簡易ミキシングができたりします。
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自分の声を聞きながら歌える設定があるので、「歌ってみた動画」投稿者に重宝されそうです。
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カメラに関しては、世界初の望遠光学ズームと一眼レフカメラαシリーズ譲りのAF性能を搭載し、4K120fpsでの最大5倍のスローモーション撮影が可能です。
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スマートフォンながらソニーの一眼レフカメラαシリーズの基本性能を再現しており、、マニュアル露出設定が可能。シャッタースピード、ISO感度を好みに調整できます。瞳AF(オートフォーカス)も精度が高いので、ピントを外しにくいです。
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そして、カメラ専用機と同じ構造を持つ、本格的な光学ズームレンズを搭載し、超広角(16mm)、広角(24mm)、望遠(85-125mm)と、どの焦点距離でも、高解像度かつ繊細な写真や動画を撮影できます。また、光学手ブレ補正搭載で、遠景の撮影時もブレずに撮影できます。なお、今回扱ったモデルは試用機のため、最終画質ではありません。
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フロントカメラも1220万画素の大型化したイメージセンサーを搭載しており、Vlogや動画配信で活躍するのではないでしょうか。
本機の魅力は、ゲーミングスマートフォンとしてハイスペックの性能を搭載していながら、“スマホとしての基本性能”も優れていること。スマホゲームにのめり込まない方であっても、購入を検討する価値があります。「Xperia 1 IV」は現在予約受付中。価格はドコモが190,872円、auが192,930円、ソフトバンクが199,440円です。