Valveは、ゲームプラットフォームSteamにて10月4日午前2時から10月11日午前2時まで「NEXTフェス」を開催中です。イベント期間中は、今後登場するゲームの体験版の配信や開発者によるライブストリーミングが楽しめます。
しかし、配信される体験版が数百を超えるこのイベント、一週間という期間ではとても遊びきれるものではありません。そこで、Game*Sparkではイベントで体験版を配信中の作品から気になるものをピックアップして紹介します。
今回は、Revolution Industryが開発を手がける空戦・交易シム『Airship: Kingdoms Adrift』体験版のプレイレポートをお届けします。
『Airship: Kingdoms Adrift』とは
本作の舞台となるのは、空に島が点在する不思議な世界。かつて地上と天空という2つに隔たれていたこの世界も、飛空船が発明されたことにより再び繁栄を取り戻さんとしています。しかしその一方で、格差や抑圧が歪みを生み、また空では空賊が暗躍するなど、様々な人々の思惑がこの広大な大空のなかで交錯しているのでした。
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『Airship: Kingdoms Adrift』は大空を飛空船で飛び回り、賞金稼ぎに交易、ときに船の積荷を奪う空賊行為など色々なことができる空戦・交易シムです。船は動力源に推力機関、武装に各種内装など自在にアップグレードができます。また、戦闘では各武装の射角を意識した行動が不可欠で、弾薬庫が被弾で誘爆したり、機関故障で航行不能になることもあります。
世はまさに「大航空時代」。さぁ、あの青空に向けてすこし漕ぎ出してみましょうか。
いざ白雲を抜けて大空へ出発だ!
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ゲームを始めると、まず自身の所属する国を選択します。それぞれ開始時点での船が異なるので、合わないと思ったら初めからやり直すのも手です。あ、筆者は青色が好きなので真ん中の「新ヴィリディアン共和国」を選択しました。
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次にプレイヤーのバックグラウンドを選びます。今回のデモ版では戦闘員のみとなりますが、製品版では他にも選択肢があるようです。
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すこし副長と会話したあと、戦闘チュートリアルとして襲撃してきた海賊を撃退することになります。が、ここでまさかの5戦5敗。今回のスターターシップである「Calisia」は、両舷に砲を配置し火力を集中させた船なのですが、必然的に攻撃時には相手に横腹を晒すことになります。結果として相手の攻撃をモロに食らって少しずつ砲台は沈黙していき、最後は丸裸にされた上で轟沈することに。概して難易度は高めです。Steamの掲示板でも「ムズい」という声が散見されます。
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涙目で別キャラを作成、今回は「テウトリック連邦」を選択。ずんぐりむっくりとした船で少し見た目に不満がありますが、両舷に加え前方にも火力投射が可能です。ちなみに、上の「アエセルリアン王国」の船も「Calisia」同様に両舷への攻撃型です。
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紆余曲折を経て、ようやく目的地である「シルバーブラウム商会 HQ」に到着。早速商会長から仕事の依頼を受けます。商会の関係者の近くの島へとお迎えに行く仕事です。
さあ、出発…とその前に、少し船を改造してみます。まずはパーツショップへ行って、それから改装工場へ移動。
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真ん中の青色が動力源で、下側の青色のが推進機関。各武器からは射角が表示されています。各パーツには設置できる対応箇所が決まっており、ツールチップで確認できます。
ちなみに船の改装にはいくつかチェック項目があり、全てクリアしないと出航できないようになっています。すべてのグリッドにパーツが配置されているかとか、動力は十分量を満たしているかとかですね。…まぁ、床に大穴の空いた飛空船やら出航前から動力不足の飛空船なんて乗りたくないですけどね。
さぁ、用意はできました。出発しましょう。
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目的地では赤毛の眩しいSigrun Wilkur嬢が到着を待っていました。さっきのショップの店員さんといい、このゲームはキャラ絵の画風がいいですね。個人的にツボです。
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お迎えも済んだことですし、出航…した直後に謎の船に呼び止められました。「商船に告ぐ。荷物は頂いていく。降伏せよ、さもなくば撃沈す。」だって。どうやら空賊のようですね、サクッと返り討ちです。
このようにクエストは進行していきます。この後は空賊に封鎖された街を助けろといったクエストが続いてくのですが、移動時間が結構かかったりします。
ちなみに、この後筆者は軍の艦隊に追い回されることになりました。ちょっと通りがかりの商船から100%OFFで商品を買ったり、自警団などと言って屯する不良どもを蹴散らしたぐらいで、特段悪さをした記憶が無いのですが…。
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今回のデモでは、乗れる船が小型船だけなのでだんだん戦闘が厳しくなってきますが、それでも船の改装をあれこれ考えているとそれだけで時間が過ぎていきます。
戦闘時の船の操作感は、実際の船のように操作からワンテンポおいて動き出して、止まるときも若干の慣性がつきます。リアルと言えばリアルなのですが、戦闘の難易度とあわせてときにイライラすることもあります。ギリギリで射角を外れたときとかですね。
あと、オプションの設定項目がだいぶ少ないのが気になります。アンチエイリアスなんてものもありませんし、そのせいもあってかタイトル画面もかなりジャギーです。製品版ではどうなるのか気になります。
デモ版をさらっと触っただけですが、個人的には本作は好きです。『大航海時代』シリーズが好きな方にはドンピシャだと思いますよ。
『Airship: Kingdoms Adrift』は、Steam向けに2022年11月早期アクセス開始予定です。
¥6,900
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)