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薄ら暗い世界観を生き抜く2Dアクションアドベンチャーは、インディーゲームの世界で数多く登場してきました。2010年にリリースされた『LIMBO』をはじめ、数多くのタイトルがプレイヤーに冷たい世界を体験させていました。
11月13日に開催されたデジゲー博2022にて、そんな暗い体験に連なる一作と言える『Rat Cage』が出展。本作では、プレイヤーはネズミとなって恐ろしい場所を進む体験を丁寧に作り上げています。
本作を開発したGosunSoftにお話をうかがうと、『INSIDE』、『LITTLE NIGHTMARES』といった作品から影響を受けているとのこと。それらの影響を受けた作品どおり、暗黒の世界観をプレイヤーに伝える一作となっています。
一匹のネズミが、不気味な人間がたたずむ隙間を走る
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ゲームを開始すると、真夜中の草むらから一匹のネズミが飛び出します。プレイヤーはこのネズミを操作し、不穏な場所を進んでいくアクションをプレイしていきます。基本的にはジャンプと、箱を運んだりドアを開けるインタラクションで謎を解いて、先へ進んでゆく形です。
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操作体系はオーソドックスなものですが、このジャンルで重要なのは、キャラのモーションや背景のアートスタイルなどでゲームの世界の空気感を実感させることでしょう。そこで『Rat Cage』では、精微なネズミのモーションや冷ややかな室内を描くことで緊張感を生み出しています。まあ、緊張感といってもネズミがドアを開ける動きは妙にかわいいんですけども。
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ネズミの視点からすれば、自分よりも巨大な生物はすべて危険な対象になります。その中でも、やはり人間こそが大きな脅威のひとつとなるでしょう。ネズミとしてステージの先へ進むと、格子の向こうに人間が立っているのが見えます。
この人間は一体何なのか……? おそらくはネズミに何らかの形で襲い掛かるのは間違いありません。試遊では、これから先に待ち受けるだろう不穏さを残して終わりましたが、本編ではこの人間がゲーム全体のキーとなりそうです。そしてネズミに待ち受ける脅威もおそらく人間だけではなさそう。さらなる緊張感が待ち受けることでしょう。
『Rat Cage』はSteamにて2023年1月31日にリリースを予定。詳しい情報を追う場合はGosunSoftのTwitterをフォローするとよいでしょう。