研究農業シム『Research Story』―主に影響を受けたのは『牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち』と『スターデューバレー』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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研究農業シム『Research Story』―主に影響を受けたのは『牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち』と『スターデューバレー』【開発者インタビュー】

開発者が一番好きなゲームという『マインクラフト』からの影響も。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、PetalCatGames開発、PC向けに2月20日に早期アクセスが開始された研究農業シミュレーション『Research Story』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、研究者となり様々な植物や生き物を見つけ育てる農業シミュレーション。見つけたり育てたりするだけでなく、育てた生き物は連れて歩くことも可能です。町の人との交流もできるなど、早期アクセス中ながらも農業シミュレーションの一般的な要素は一通り搭載。記事執筆時点では日本語未対応です。

『Research Story』は、1,490円で早期アクセス配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Mikiこんにちは!シンガポールに住むMikiです。本作は私の初めての商用ゲームで、メインプログラマーとアーティストを務めました。インタビューの機会をいただき、ありがとうございます!

私はあらゆる種類のゲームをプレイして楽しんでいますが、あえてお気に入りを選ぶとすれば、『マインクラフト』でしょう。『マインクラフト』では、サバイバルやイグルーの建設、色とりどりの猫をすべて飼いならすなど、自分で目標を設定することができます。このゲームの中で自分の世界を一から作り上げるという体験が大好きです(『マインクラフト』をプレイするのは、ゲーム開発にも少し似ていると思います)。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Miki自分でゲームを作るというのは、昔からの夢でした。子供の頃、私はノートや紙を使って『ポケットモンスター クリスタル』のシーンを再現するのが楽しみだったのです。大学では、個人的なプロジェクトとして小さなゲームをいくつか作り、その過程が好きでした。そして大人になった今、本作を本格的に開発するチャンスを得ることができたのです。実際に開発に取り掛かる前、私は「やってみなければ、できるかどうかわからない!」と思っていたのを覚えています。

――本作の特徴を教えてください。

Miki本作のコアコンセプトは農業シミュレーションというジャンルから多くのインスピレーションを得ていますが、メインとなるゲームシステムはそれぞれ少し変え、プレイヤーにとって新鮮なものになるよう心がけました。まず、本作の核となるシステムは「研究」です。プレイヤーは植物や生き物の研究者として、作物を観察して育てたり、生き物を手なずけて育てたり、特殊なエサで魚を捕まえたりすることが仕事です。作物や生き物には、それぞれ生育に必要な条件があるため、通常の農業シミュレーションよりもゲーム性が高くなっています。また、飼いならした生き物を連れて歩くことができ、ハッピーな生き物はプレイヤーを手助けしてくれます。例えば、ニワトリは野生の植物からより多くの種を集めてくれるのです!本作には、普段農業で見る生き物とは違う、実在する生き物もファンタジーな生き物もたくさん登場します。これが気に入ってくれているプレイヤーもたくさんいると思いますよ!

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Miki『牧場物語』『ルーンファクトリー』『スターデューバレー』が好きな人なら、本作も楽しんでいただけるでしょう。また、多くの生き物を平和的に飼いならしたいというプレイヤーにも、本作を楽しんでもらうことができるはずです。バトルはありませんが、資源や時間の管理、自分だけの目標設定、パズル、そして小さなストーリーがいくつもあります。上記のゲームで、人間関係の構築やロマンスが好きだったプレイヤーは、Shimmerbrookで様々な人たちと出会い、「ハングアウトイベント」や多くのカットシーンを通じて彼らのことをより深く知ることもできます。まだ早期アクセス中のためコンテンツは限られていますが、今後も開発を続けながら、さらに多くの要素を追加していく予定です。

――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのですか?

Miki現在のところ、早期アクセスは6ヶ月から1年程度を予定しています。開発中に何かこのタイムラインがずれるような出来事があれば、Steamを通じてプレイヤーに知らせるつもりです。追加要素に関しては、たくさんのエキサイティングな要素を盛り込んだロードマップを用意しています。「自動化アップデート」も予定しており、スプリンクラーや自動収集機など、プレイヤーが作物や生き物を管理するための魅力的なデバイス追加をするつもりです。また、現在本作に欠けている「祭り」の追加も予定しています。詳細は未定ですが、日本の花見にちなんだ祭りの追加を考えていますので、日本のプレイヤーの皆産には喜んでいただけるかもしれませんね。さらに、世界観の改善も行い、伝説の植物や伝説の生き物、より多くのNPCやNPCストーリー、そして多くの農業シミュレーション愛好家が楽しみにしている「結婚システム」も追加する予定です。

――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。

Miki本当に怖く、しかしワクワクする経験でした!2年以上フルタイムで本作の開発に取り組んできましたので、常に「このゲームに費やす時間は価値あるものだろうか?プレイヤーの方々には気に入っていただけるだろうか?」という不安はありますが、欠点はあっても楽しんでいただけているようで、とても嬉しく思っています。また、成長し続けているコミュニティも非常に協力的で、彼らからの質問、フィードバック、そして提案に励まされながら、毎日本作の開発を続けています。また、「日本語は追加されるのでしょうか?」と聞いてきたファンもいて、自分の言語が追加される前から本作に興味を持ってくれていることに、とても光栄な気持ちになりました。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Mikiもちろんです。私は自分が楽しんでいる様々なものからインスピレーションを得るようにしています。初めて農業シミュレーションというものを体験した『牧場物語 ミネラルタウンのなかまたち』と『スターデューバレー』は、私がこのジャンルで最も好きな作品なので、最も影響を受けました。また、『マインクラフト』からもインスピレーションを受けています。『マインクラフト』をプレイしたことがある人なら、本作のクラフトシステムに親しみを感じることができるでしょう。また、近年は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を楽しむようになり、そのファンタジーな世界観が本作にも影響を与えているのは間違いありません。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Miki言語の追加に関しての具体的な計画はまだありませんが、いつかは追加したいと思っています。早期アクセス中、本作がより安定した状態になった後、他言語への対応を検討する予定です。有志翻訳については、いつでも私(Miki)にメールでご連絡ください。興味がある方からのご連絡、お待ちしています!

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Miki新型コロナは、本作の開発開始より1年ほど前に始まっていましたので、パンデミックがなかったらどうだったかはなんとも言えません。新型コロナのおかげで、開発初期はある意味、仕事に集中することができたと思います。どのみち家にいることが多いので(笑)。音楽が必要なときなど、他の人と一緒に仕事をする必要があるときは、オンラインで作曲家の方に連絡を取りました。今のところ、ネット上でのコミュニケーションはうまくいっています!この場を借りて、本作の開発を支えてくれた作曲家、アーティスト、そして友人たちに感謝を述べさせてください。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Mikiもちろんです!本作の配信や動画はすでにいくつかありますが、他の人が本作をプレイしているのを見ると、いつもとても嬉しくなります(そして少し恥ずかしくもあります)。時間がある時は、本作の配信に参加し、配信者やコミュニティと一緒に本作を楽しむようにしていますよ。楽しく、謙虚な気持ちになれる経験でした。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Miki私のゲーム開発体験談を読んでいただきありがとうございます!私は昔から日本の大衆文化(特にアニメやゲーム)が大好きで、Game*Sparkの読者の皆さんに読んでいただけることをとても光栄に思っています。また、今後本作が日本のプレイヤーの方たちに遊んでいただけるようになるよう、力を尽くしていきたいと思っています。ご興味を持っていただいたこと、そして皆様のサポートに感謝いたします。本当にありがとうございました!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。



《Chandler》
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