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この春、ついに都会の荒波へ飛び出した新社会人の皆様、いかがお過ごしでしょうか。エネルギッシュに挑戦して夢や希望に溢れている一方、学校では教えてくれない社会のあれやこれやに戸惑い、あんなに元気だった気持ちが萎えたりはしていませんか?
もしかしたら、もう“仕事・学校を辞めたい”と思い詰めている方もいるかもしれません。特に、ゴールデンウィーク前後の5月という季節は、そういうものなのです。
でも、安心してください!筆者も新卒で入った職場でゲームばかりして1か月でクビになりましたが、それが巡り巡って、いまはゲームライターとして好きな仕事に打ち込めています。ゲームは人生を幸運へと導く青い鳥なのです。
というわけで、慣れない環境で奮闘している新社会人の方に向けて、このゴールデンウィーク中に何もかも忘れて熱中できる筆者オススメのゲームタイトルをご紹介。実際に、筆者のプレイ時間が4ケタを超えた特に注目の5作品に加え、長く遊べる大ボリュームのタイトルも添えさせていただきます。
初心者こそ取り憑かれる4ケタはかたい注目作!
『レインボーシックス シージ』(筆者プレイ:3687時間)
『レインボーシックス シージ(Tom Clancy's Rainbow Six® Siege)』は、ユービーアイソフトから発売されている対戦型FPS。爆弾の解除や人質の救出といったオブジェクト形式のルール、マルチプレイ特化のデザインが大きな特徴となっており、コンセプトを絞って作り込まれた絶妙なバランスも併せて完成度の高い作品です。
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FPSを構成する二大要素のうち「反射神経」が重視されるスポーツ系とは違い、「立ち回りの力」が結果を左右するリアル系の性質が色濃く反映されています。
現実さながらの緊張感あふれる銃撃戦の傍ら、いわゆる“考えるゲーム”としてストラテジー的な側面も持ち合わせ、防御を固めて立てこもる相手チームの守りを崩す戦略を想像しつつ、最後のひとりになっても逆転を見出すドラマに感動することもありました。
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一般的なスポーツのように、攻守を変えて5分前後のラウンドを繰り返す形なので、小休憩を挟みながらプレイに集中できますし、点数が見えて状況も分かりやすいです。
はじめは覚えることが多いかもしれませんが、知性が強さに直結するゲーム設計は同ジャンルの中でも飛び抜けて斬新な面白さ。マッチングも比較的、実力が拮抗する組み合わせだと思うので、いまから始めたいという方でも気持ち良くスタートできます。明るく楽しく思いやりを持ってプレイしましょう。
ローカライズに積極的なユービーアイソフトが手掛けている作品なので、もちろん、キャラクターボイスも日本語吹き替えとなっています。
タイトル:レインボーシックス シージ
対応機種:PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S
発売日:2015年12月2日
著者プレイ時間:3687時間(PS4版)
オススメ:FPS、特殊部隊、戦略や戦術で差をつけるプレイが好きな方
『Hearts of Iron IV』(筆者プレイ:3304時間)
『Hearts of Iron IV』は、Paradox Interactiveから発売されているWWIIストラテジー。1936年の戦間期から第二次世界大戦の終結までの間、実在した国家を選択して神の視点からプレイし、前線での作戦計画から兵器開発、国家として進むべき道に至るまで幅広い自由度で楽しめます。
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世界地図を広げて軍を配置、戦争をして国を取るという軍師気分を手軽に味わえるのが魅力であり、誰もが一度は見た権力者の夢を叶えてくれます。山本五十六やロンメルなどの名将はもちろん、あのヒトラーさえもコマのひとつとして使い潰す圧倒的優越感。
その他、オーストリア=ハンガリーの二重帝国が復活したり、アメリカで内戦が起きたりと、実際に起こり得た歴史の“IF”をイベントで再現できる超展開もコアな作品ならではの面白さです。
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ゲームのあちこちに散りばめられたフレーバーテキストも、深い歴史の知識とユーモアが組み合わさった秀逸な出来で、各々の国や民族がどのような思いで人類史に残る最大の戦争に突き進んでいったのか。気が付けば、異国の精神にすっかり感化されて、その国のために全力でプレイにのめり込んでいることでしょう。
ちなみに、この作品は有志によるModの制作も盛んであり、長らくMod頼みだった日本語も公式対応を果たしました。様々な追加要素を施すDLCも豊富に用意され、ひとりで黙々と打ち込むシミュレーションの奥深さを余すことなく堪能できます。
タイトル:Hearts of Iron IV
対応機種:PC
発売日:2016年6月7日
著者プレイ時間:3304時間
オススメ:歴史、とことん深いゲーム、シミュレーション全般が好きな方
『Apex Legends』(筆者プレイ:2792時間)
『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』は、Respawn Entertainmentが開発した基本無料のバトロワFPS。3人1組のチームで戦場に降り立ち、丸腰の状態から探索と収集を繰り返して武装し、じりじりと狭まるエリアの中で最後の1組になるまで戦います。
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FPSジャンルで実績を積み重ねてきた開発による作品であり、撃っているだけで気持ち良い完成されたシューター要素と、絶大な人気を誇るバトロワ要素が合体。それだけで人間が持つ闘争心に火を点ける、稀有な作品です。
2021年の時点でプレイヤー数が1億人に達しており、その人気に裏付けられた面白さだけでなく、あと一歩及ばずに負けたときの悔しさが原動力となり、“もう1試合だけ”というサイクルに陥った方も多いでしょう。
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また、この作品は良質で丁寧なローカライズもあって、キャラクターボイスは日本語吹き替えとなっています。ボタンひとつ押す手間も惜しくなる激しい戦いの中で、自然な日本語音声で状況が伝えられるのも、快適なプレイを支える重要な部分です。
タイトル:Apex Legends
対応機種:PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ
発売日:2019年2月5日(日本版)
著者プレイ時間:2419時間(PS4版)/373時間(PS5版)
オススメ:FPS、バトロワ、カオスなわちゃわちゃ感が好きな方
『Dead by Daylight』(筆者プレイ:1223時間)
『Dead by Daylight(デッドバイデイライト)』は、Behaviour Interactiveが開発した非対称対戦型ホラーサバイバル。プレイヤーが4人の生存者と1人の殺人鬼に分かれ、隠れ鬼の要領で静かに熱いマルチプレイを繰り広げます。
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ホラーゲームで対戦という革新的な発想を形にした設計は、それだけでプレイヤーの興味を一手に引きつけ、この作品だけでしか味わえない面白さがあります。逃げる側も追う側もプレイヤーであるという事実もあって、手練れ同士の駆け引きに勝利したときの達成感、敗北の屈辱、そして絶体絶命の状況から上手く隠れてやり過ごせたときの興奮は言葉にできないものがありました。
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見かけほど難しくない操作と、分かりやすいルール、人間同士だからこその笑える展開などもあり、勝っても負けても続けてしまう不思議な魅力があります。定期的にランクのリセットも実施されているので、初心者も気軽に入っていけるアットホームなゲームです。
タイトル:Dead by Daylight
対応機種:PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ
発売日:2016年6月14日
著者プレイ時間:926時間(PS4版)/297時間(PS5版)
オススメ:ゆるいマルチ、ビルド考察、ホラー系の映画やゲームが好きな方
『シヴィライゼーション VI』(筆者プレイ:1214時間)
『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI(Sid Meier's Civilization VI)』は、2Kから発売されているストラテジーゲーム。毛皮の服を着てこん棒を振るう太古に始まり、光学兵器を満載した巨大ロボットが激突する未来時代を経て、自分の文明を発展、勝利させることを目的として他のプレイヤーとの熾烈な競争を戦い抜く作品です。
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俗にいう“4X”ジャンルに含まれる作品であり、まっさらな土地からのスタート、地道にコツコツと力を蓄え、やがて戦争あるいは他の手段でライバルと対決するのが基本的な流れ。しかし、開始時点の立地や場所選びからもう戦いが始まっており、持つ者が持たざる者を征服して、さらに強くなるという残酷なデスゲームを生き延びなければなりません。
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イギリスのヴィクトリア女王、エジプトのクレオパトラなど、実在の指導者と文明が登場するのも歴史好きなプレイヤーにはたまらないところ。東京の隣にイスタンブールを建ててみたり、京都にパナマ運河が開通したりしますが、一度はじめたら最後、ゲームプレイが止まらなくなってしまうのがこの作品の本当に怖いところです。
ちなみに、シリーズでも珍しく『VI』は日本語吹き替えに対応しており、歴史好きの宇宙艦隊将校“ヤン・ウェンリー”役などで知られる鈴村健一さんがナレーターを務めているのも運命を感じます。
タイトル:シヴィライゼーション VI
対応機種:PC/PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ/iOS/Android
発売日:2016年10月21日
著者プレイ時間:1214時間(Steam版)
オススメ:歴史、国づくり、まったり遊べるターン制のゲームが好きな方
『Company of Heroes 2』(筆者プレイ:1186時間)
『Company of Heroes 2』は、Relic Entertainmentが開発したWW2RTS。第二次世界大戦後期の西部戦線が描かれた前作から一転、ソ連軍を中心とした東部戦線が舞台となり、様々な新要素が加わった本格派のストラテジーです。ただ、残念ながら現時点で日本語には対応していません。
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スターリングラードでの激戦を皮切りに、ドイツ軍に対するソ連軍の反攻が描かれるキャンペーンモードのほか、お馴染みのマルチプレイヤーモードも引き続き楽しめます。
当時の性能が再現された各ユニットは陣営ごとに特徴がありますが、あくまでゲーム性に重点を置いた仕様となっており、程よいカジュアル感がシステムにも反映されていて、全体的に遊びやすいストレスフリー設計です。
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マルチプレイはかなり忙しいですが、対AIのPvE戦も用意され、己のレートを懸けたランクマッチのような息苦しい感じもなく気楽にプレイ可能。プレイするほど旨味が増してのめり込んでいき、追加のDLCで西部戦線のコンテンツ、各陣営の新しいドクトリンなども使えるようになるので、全く終わりが見えない作品でした。
タイトル:Company of Heroes 2
対応機種:PC
発売日:2013年6月26日
著者プレイ時間:1186時間
オススメ:ミリタリーファン、がっつりマルチ、AIの大軍と戦うのが好きな方
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