海外の大手ビジュアルノベルデータベースサイト「The Visual Novel Database」にて『グノーシア』が削除されたことが、コミュニティで議論を巻き起こしているようです。
『グノーシア』はビジュアルノベルか否か?
『グノーシア』は、AIを相手にいわゆる“人狼ゲーム”的な議論を行い、それを通じて物語を読み進めていく作品です。必ずしも人狼を当てることが目的ではなく、自分が人狼として行動したり、場を乱すために動くということもあるのがユニークなポイントです。
時にはウソをつきつつもしっかりと自分の主張に筋を通さねばならず、発言が矛盾しているとすぐに疑われてしまう……という駆け引きも発生します。
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このデータベースから本作が除外されたのは、こういった「駆け引きの要素」が理由とされた模様。本作は人気で海外知名度もあるタイトルですが、「物語セクションの間にゲームプレイが多すぎる」という理由で削除されてしまいました。
この対応は各所で物議を醸しています。よく見られる指摘としては、『グノーシア』を削除する一方で『Death End;Request』や『アルトネリコ』シリーズといったJRPGは登録されているという基準の一貫性のなさに対する批判です。『グノーシア』をビジュアルノベルとは考えず、アドベンチャーとして切り分けしていると述べるユーザーも、この点を批判しています。
本作を販売するPLAYISMも、「ビジュアルノベルフェスに参加し20%オフセールです」とやんわり反応。おかしな対応に見える今回の除外ですが、「ビジュアルノベル」に対する個々人の認識の違いという問題もあるかもしれません。
どこからがビジュアルノベル?
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同データベースでは、過去にも同様の理由で『十三機兵防衛圏』が削除されていました。本作はキャラクターを操作して物語を読み進めるアドベンチャーパートが主体ではありますが、ゲームの進行に必要なRTSパートも挿入されていることが削除の原因になったと思われます。
「ビジュアルノベル」と呼ばれるジャンルの定義はやや曖昧です。選択肢によって分岐するもののみが当てはまるという意見もあれば、ただ読み進める一本道の作品も含まれるという意見もみられます。先述したユーザーのように、ゲームプレイ要素があるものは「アドベンチャー」として切り分けしている方も見られます。
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Steamビジュアルノベルフェスのトレイラーでは「どれも選択によって展開が変わるゲームです」と定義していましたが、これに対しては「選択肢のないゲームはビジュアルノベルではないのか」と一部で疑問の声が挙がっていました。
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筆者は少なくとも『グノーシア』はビジュアルノベルの文脈に則って制作されたものであると感じますが、こういった人による定義の曖昧さが今回の件を起こしたと言えるでしょう。
しかしながらJRPGも含まれていることには一貫性を感じにくく、この点は議論となるのも致し方なしといえるでしょう。ユーザーからはモデレーターの意見を重視しすぎず、客観的なルールを設けるべきだという意見や、定義にこだわりすぎず包括的なデータベースにすればよいのではないかという意見が挙がっています。
一筋縄ではいかない「ビジュアルノベルか否か」議論ですが、読者の皆様はデータベースサイトとしての対応にどう感じるでしょうか。ぜひコメント欄で教えてください。