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ユービーアイソフトは生成AIを利用したプレイヤーとの対話が行えるNPC技術「NEO NPC」を開発中であることを自社サイト内ニュースで発表しました。
対話ツリーの枠に留まらない会話が楽しめる!
NvidiaのAINPC技術Audio2FaceやInworld AIの大規模言語モデルを利用して開発中であるというNEO NPCは、プレイヤーが置かれている状況やNPC自体の特徴を損なうことなく、プレイヤーとNPCの対話の限界を目指したものだとのこと。あらかじめ決められた対話ツリーの枠に留まらない、自発的な行動と反応を通じて行われる会話をNPCと行えるといいます。
NPCの性格や口調等は従来通り作家によって作成され、AIの学習言語モデルはそれを基に即興で対話を行いながら、そこに微調整を加えていくシステムで、プロジェクトのナラティブディレクターであるVirginie Mosser氏はキャラクター作成に1年半を費やしてきたことが明かされています。Mosser氏はこれまでの経験でキャラクターの人格形成には慣れていると考えていた一方で、実際には全く異なる新しい経験ばかりだったと語ると同時に、「生まれて初めて、自分が作成したキャラクターと会話できるようになりました。子供の頃からそれを夢見てきました。」と本プロジェクトがやりがいに満ちていることも示しました
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シナリオを阻害しない強固なキャラクターでプレイヤーの逸脱した行動にも対処可能に
さらにデータ サイエンティストのMélanie Lopez Malet氏は、キャラクター作成を反復的に、強固に行うことで、シナリオの雰囲気や到達目標を混乱させかねないプレイヤーの行動に対処することも可能だとしています。例えばプレイヤーが意味のない対話を行おうとしても意味のない答えが返るに過ぎないことや、有害、あるいは不適切な言葉を使うようであればそれを把握してプレイヤーに敵対し、最早協調的ではなくなるなどの反応を示すとのこと。逆に有効な質問が有用な返答を引き出した際には、プレイヤーにとって素晴らしい経験となるとも語りました。
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Malet氏は「あくまで登場人物には自由意志が無いことを繰り返し伝えることが重要です」ともいい、「彼らにはストーリーの流れがあり、物語の中で役割を果たすためにそこにいるのです。」と強調。Mosser氏ともども、データとストーリーテリングは共存できることを示したいと考えているそうです。
プレイヤーと開発者双方に価値のある生成AI技術活用を目指す
また、プロダクションテクノロジー担当上級副社長のGuillemette Picard氏は、同社の生成AIプロジェクト全てがプレイヤーに価値をもたらすことに目標を置いているとし、「生成 AI は、プレイヤーと開発者にとって価値がある場合にのみ価値があります。」と意見を表明しています。NEO NPCはまだプロトタイプ段階で、ゲームに実装するにはまだまだ道のりがあるそうですが、最終的にはAAAだけでなく小規模なプロジェクトにも利用できるような柔軟なツールを目指しているとのことです。