ドイツで8月21日から24日かけて開催された大型ゲームイベント「gamescom 2024」。本記事では、オープンワールドアクションADV『紅の砂漠(Crimson Desert)』を先行試遊したインプレッションをご紹介します。
MMORPG『黒い砂漠』でおなじみのPearl Abyssが手掛ける本作は「探索要素も強め」とのことですが、会場で体験したデモ版ではチュートリアルステージを経てボスバトルを楽しむという、「戦闘」要素を体験するものでした。なお、本記事で使用しているイメージや動画はプレイを録画したものではなく、公式サイトより引用しています。
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ブースで順番待ちしている時に流れるプレゼン映像を観る限り、操作システムは少々複雑ですが、相手の攻撃を受けてカウンターを叩き込んだりする戦闘は、歯ごたえのある駆け引き要素が楽しめそうな印象。これでも筆者はこれまで葦名の国を焼いたり、上位者になったり、王になったりしてきたので、アクションゲームにはそこそこ自信がありました。しかし、先に結論から言うと見事に鼻っ柱をへし折られることに。
まずチュートリアルの時点で雑魚敵からボコボコにされて、ゲームオーバーを繰り返すことに……そんな馬鹿な、これでも私はコーラルリリースした傭兵なんだぞと嘆いても、死亡画面は無慈悲に流れ続けるばかりでした。
本作は、とにかく操作に慣れるまでが大変。複数のボタンを組み合わせて様々な攻撃を繰り出し、相手からのアタックは盾を構えて処理をする……いわゆる「一般的なアクションゲームでよくあるボタン配列」に基づいた操作で、アクションゲームが好きな方ならおなじみであろうコンボ攻撃を繋いでいくタイプの戦闘システムです。しかし実際には何度も練習しないとスムーズに動かしにくく、先述したように様々なアクションゲームをプレイしたきた筆者でも、チュートリアルの説明はプレイヤーに対して駆け足気味に感じました。
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ようやく慣れてきて、剣などによる近接攻撃と弓による遠距離攻撃を使いこなせるようになると、だんだんゲームプレイが面白くなってきます。また、剣での近接攻撃は斬撃のエフェクトでバッシバシに演出されるので、視覚的に遊んでいてものすごく気持ちが良かったり。
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ただ一方でそんな美麗さ故なのか、たまに「攻撃の判定」が「画面から目に入る情報」と噛み合ってないように感じられました。また、コントローラーを握る手に返ってくる操作のフィードバックもワンテンポずれているように感じたので、「あれ!?」と思ったときにはもう遅く、そのまま命を刈り取られることもしばしばでした。
ともあれ、辛勝してやっと進めたボス戦。現場におられた担当者のお兄さんが、見るに見かねて「今回の試遊で選べるボスは4体ですが、いちばん簡単な相手に挑戦しましょう!」とオススメしてくださったので、おっしゃチュートリアルでの雪辱戦だべさと突撃です。
……突撃したんです。頑張ったんです。それにもかかわらず、あっさり壁際に追い詰められた挙げ句、何度も地面と交互にバウンドを繰り返されて死んでいる自分がそこにいました。「その投げ技は環境だから封印しろ」とかゴニョゴニョ言いながら。
ボス戦なので当然敵の攻撃は激しく、一発のダメージも重い……それにしてもあまりに難しく、これは何かがおかしいぞと思って死の無限ループの最中よくよく観察したところ、「ボスの攻撃を受けたとき」以外にも被ダメージが発生していることに気が付きました。
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どうやら戦闘が行われるエリアには、樽などの小物から壁といった大きなものまで、周囲の様々なオブジェクトに「当たり判定」があるようです。そのため、敵の攻撃を受けて吹き飛ばされたプレイアブルキャラクターがそれらのオブジェクトにぶつかり、追加の被ダメージを受けていたようでした。
破壊されたオブジェクトは破片として散らばるなど細かく描写されるのですが、その小さな破片にも当たり判定が残っている場合があるようで、「足の小指をぶつけて死ぬ」みたいなおもしろゲームオーバーという珍事件が何度か発生しました。幸いなことにある程度は「その場復活」ができたので、何度も繰り返しては挑戦するゾンビアタックでなんとかボスを撃破できました。とはいえ、これで「最も簡単なボス」というのですから他はいったいどうなってしまうのか……。
広報担当のお兄さん曰く「戦闘も操作も慣れるまでは難しいかもしれない」とのことでした。ただしそれは「初めて自転車に乗るときは練習が必要」という話に似ていて、プレイしていくうちに自然と習熟して戦えるようになっていくそうです。
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戦闘システムには手こずったものの、風景や演出など美麗なビジュアルには目を奪われました。次は戦闘だけでなく、雄大な景色が広がる「探索」にフォーカスしたデモ版もプレイしたい……と願わずにいられません。
激しい戦闘に溢れる『紅の砂漠』は、コンソール/PC向けに開発中です。
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