ゲーム系サイトでもおなじみ「.io」が消える?チャゴス諸島を英政府が移譲、国別トップレベルドメインも消滅の危機 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

ゲーム系サイトでもおなじみ「.io」が消える?チャゴス諸島を英政府が移譲、国別トップレベルドメインも消滅の危機

itch,io、Agar.io、snake.io、misskey.io……これらのサイトはこれからどうなる?

ニュース ゲーム業界
ゲーム系サイトでもおなじみ「.io」が消える?チャゴス諸島を英政府が移譲、国別トップレベルドメインも消滅の危機
  • ゲーム系サイトでもおなじみ「.io」が消える?チャゴス諸島を英政府が移譲、国別トップレベルドメインも消滅の危機

itch.io、Agar.io、snake.io、misskey.io……ゲームやインターネットサービスなどでよく使われる「.io」ドメインですが、それがいま消失の危機に瀕しているようです。海外メディアEveryがその可能性について述べています。

イギリス政府の決定がデジタルに影響?

「.io」はもともと、「.jp」のようなイギリス領インド洋地域(British Indian Ocean Territory、チャゴス諸島)に割り当てられた国別コードトップレベルドメインです。しかし、インターネット上ではコンピュータ用語である「Input/Output(I/O)」にちなんで、技術系サービスやゲームなどで用いられることがほとんどでした。

そんなチャゴス諸島ですが、イギリス政府は10月3日に、領有権を放棄する条約を発表。諸島の中にあるディエゴガルシア島に位置する米英共同の軍事基地は引き続き使用できるという条件のもと、長年権利を巡って交渉を続けていたモーリシャス共和国に移譲されることがわかりました(BBC NEWS)。

これが締結されればさまざまな国際機関が更新されることになり、国際標準化機構(ISO)が定める国コードから、チャゴス諸島を表す「IO」が削除される見込み。トップレベルドメインの作成・委譲を行うInternet Assigned Numbers Authority(IANA)はISOから国別ドメインを決定しているため、新規登録の拒否や既存ドメインの廃止などが行われるおそれがあります。

国や地域がなくなることは稀ですが、過去にもいくつか例がありました。1990年にはIANAがトップレベルドメイン「.su」を作成しソビエト連邦に委譲しましたが、それからまもなくソ連は崩壊。その後「.su」を手にしたロシア政府は最終的に閉鎖されることに同意しましたが、明確なルールや閉鎖の時期などが決められておらず、現在も存続。その結果ほとんど取り締まりが行われないサイバー犯罪の温床とも化しており、ロシアの裏工作の隠れ蓑になっているという報告もあります。

一方、1992年に分裂したユーゴスラビアのドメイン「.yu」については、紆余曲折を経た後、2010年にトップレベルドメインとしては失効となりました(海外メディアThe Dialが詳しい)

現在のところ、.ioを使ったサイトがどのようになるかは不明。今後数年以内に消滅することが告げられる可能性もありますし、「.su」や「.yu」よりも大規模に使われていることからIANAによって考慮される可能性もあるかもしれません。今後の動向に注目したいところですが、現実で起こった出来事がインターネット上に及ぼす出来事としては、かなり大きなものとなりそうです。

《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ニュース アクセスランキング

  1. プレイヤーはオープンワールドを探索しない。『GTA6』『RDO』開発者が語る「オープンワールド疲れ」を避けつつ探索へ誘う開発手法

    プレイヤーはオープンワールドを探索しない。『GTA6』『RDO』開発者が語る「オープンワールド疲れ」を避けつつ探索へ誘う開発手法

  2. 『アサシン クリード シャドウズ』発売初日に総プレイヤー数が100万人を突破―Steamでは世界売上トップに、今後の動向にも注目集まる

    『アサシン クリード シャドウズ』発売初日に総プレイヤー数が100万人を突破―Steamでは世界売上トップに、今後の動向にも注目集まる

  3. デカいお尻と胸と斧を白雪姫が振り回すローグライトACT『Swords & Slippers』開発中―画面いっぱい迫力あるティザーも公開

    デカいお尻と胸と斧を白雪姫が振り回すローグライトACT『Swords & Slippers』開発中―画面いっぱい迫力あるティザーも公開

  4. 「名前も固有名詞も思い出せないけどあのゲームなんだっけ…7人の英雄が出るやつ」そんなときでもSNSいらず!?あいまい文章形式でゲームを探せるサービス登場―“検索エンジンの未来のカタチ”は案外近いかも…?

  5. 水着だ、太ももだ!新作『ユミアのアトリエ』ビキニからスリットタイプまで、バラエティ豊かなコスチュームDLCが配信中

  6. 【PC版無料配布開始】原作映画のIFも楽しめる恐竜パーク運営シム『ジュラシック・ワールド・エボリューション2』Epic Gamesストアにて

  7. 『Balatro』がGOTY! 第25回「GDC Awards」受賞作品発表!インディーゲーム対象の「IGF Awards」も受賞作品発表

  8. 『モンハンワイルズ』のキャラメイクは「顔テクスチャ」が決め手!あえてデフォルト顔を使って、“美人”のコツを紹介

  9. 日本語対応、骨太ポストアポカリプスRPG『ATOM RPG Trudograd』Steamセール最安値260円。荒廃世界オープンワールドに飛び込もう

  10. 『オブリビオン』リメイク登場は意外と近い?―海外メディアに流れる「近日発表」報

アクセスランキングをもっと見る

page top