現在次世代機向けの新作『Ryse: Son of Rome』を開発しているドイツのデベロッパーCrytekですが、CEOのCevat Yerli氏は昨年8月頃にも多くのアートワークやトレイラーがネット上で公開されていた同社キャンセルプロジェクト『Redemption』のディテールをPolygonのインタビューにて明らかにしました。
『The Last of Us』と『Crysis 2』をミックスしたような作品だったと言われる『Redemption』は小規模のチームによって2006年から数年間にわたって開発が行われていたそうです。Electronic Artsがパブリッシュを担当する事も決定していたという事で、ゲームはある程度まで開発が進んでいたと予想されます。Yerli氏は本作の着想など、次のようなディテールを語っています。
- プレイヤーに何かを感じさせるゲームを作りたかった。
- Yerli氏は自らプロジェクトを中止させた。
- Yerli氏が姪の世話をしている時に、数分間彼女を見失ってしまったという体験にインスピレーションを受けた。
- Crytekはゲームの初期コンセプト段階でメインキャラクターの彫刻を製作した(Polygonに写真あり)。
- 小規模のチームで数年間にわたり開発されていた。
- オープンワールドのサードパーソンシューター。
- 主な目的はコンパニオンキャラクター(10歳の少女)を守る事。
- プレイヤーは少女Jelenaに隠れるよう指示する事もできる。
- 犬は彼女の匂いを嗅ぎつける事ができた。
- その場合は戦わなければならない。
- ゲームには“Jelenaを見る”ボタンがあった。
- 小低木の中で彼女を見失った際は、大声で呼ぶ事ができる。
- 彼女を見る際は彼女の状態を素早く確かめるために顔にズームする事ができる。
- プロジェクトを凍結しなければならなかった。何人かのゲーマーはこう言った。「彼女の事はどうでもいい」「彼女を撃ちたい」「彼女は私をイライラさせる」「彼女を守りたくない」「私はただ人を撃ちたいだけ」。その時点で実現できないプロジェクトであると分かっていた。Crytekだけでなく、業界全体が技術及び可能性を持っていなかった。
- 『Redemption』は再び戻ってくるかもしれないゲームの1つ。それはCrytekの名を上げるだろう。
再び開発が行われる可能性も示唆しているYerli氏。技術などの発達に加えて、『Bioshock Infinite』や『The Last of Us』といったAIコンパニオンを備えたゲームの成功は『Redemption』復活の後押しとなるのではないでしょうか。
(ソース: Polygon via VG247, Gaming Everything)
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