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Game Informerマガジンの表紙を飾って、2014年7月に大々的に発表された、Gearbox SoftwareのPC/PS4/Xbox One向け新規IPタイトル『Battleborn』。『ボーダーランズ』シリーズのクリエイター最新作というだけあって、トレイラーやゲームプレイ映像をすでにチェックしている読者も多いことでしょう。この度、2K Gamesのクローズドセッションにて本作の詳細を知ることができたので、プレビューをお届けします。
■宇宙で最後の惑星“ソーラス”を舞台にした新感覚MOBAシューター
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『Battleborn』の舞台となるのは、遠い未来の世界。謎の生命体“ヴァレルシ(Varlesi)”によって大半の惑星は消し去られ、生き残った生物や種族は、宇宙で残された最後の惑星“ソーラス(Solus)”に追いやられます。彼らは、ヴァレルシを倒すという共通の目的を持ちながらも、限られた僅かな資源をめぐって時に敵対し、時に協力しながら、戦いの日々にあけくれています。
一人称視点のMOBAシューターとも形容されている本作ですが、Gearboxいわく、FPSとMOBAだけでなく、ストラテジー、RPG、格闘ゲームなど、多彩なゲームジャンルをブレンドした新感覚のゲームプレイを採用。大多数のMOBAと同じく、5対5の対戦モードを主軸にしつつ、3対3の小規模モードや、PvE型Co-opキャンペーンミッションも用意されています。
■それぞれ独自の個性とプレイスタイルを持ったヒーローたち
ゲーム中には、以下5つの勢力に分類されるプレイアブルヒーローたちが登場。
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- ◆ジェネリット(Jennerit) - 力だけを追い求める帝国の兵士
◆ピースキーパーズ(Peacekeepers) - 惑星ソーラスを守護するために立ち上がった勢力
◆エルドリッド(Eldrid) - 魔法のような技術を操るエルフ型の種族
◆ラスト・ライト・コンソーシアム(LLC) - 武器や装備、資源を売買する戦争商人
◆ローグス(Rogue) - いずれの勢力にも属さない一匹狼
現在のプレアルファビルドでは各勢力2体ずつと、ローグス1体からなる計9種類のヒーローが選択可能でした。ヒーローたちは近接武器を振り回す戦士から、弓と魔法で戦うエルフ、巨大なガトリングガンを装備した警察まで、千差万別。筆者のお気に入りはエルドリッド勢力のキノコ人間“Miko”。なんでも回復スキルを操るサポート系のヒーローのようです。
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弓と魔法を操るエルドリッドの戦士。Ultimateアビリティで獣を召喚する
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元帝国上流階級の剣士「ラス」。刀による近接攻撃主体
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ピースキーパーズの巨漢兵士「モンタナ」。ガトリングガンで広範囲にダメージを与える
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LLCの危険なロボットスナイパー紳士「マーキス」。役割はダメージディーラー
Gearbox開発者は、各ヒーローがそれぞれ全く異なる特性とスキルを備え、個性的なプレイスタイルが用意されていると説明。ゲームローンチ時に何体のヒーローが用意されるかを聞いてみたところ、「可能な限り多く揃えたい」との答え。人気の『League of Legends』や『Dota 2』には既に100体以上のキャラクターがいることを踏まえても、MOBAジャンルのタイトルにおいて重要な点だと言えます。
■対戦モードは予想通りの出来、独自成長システム“Helix”が鍵
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『Battleborn』の主要なゲームモードのひとつ“Incursion”は、MOBAジャンルの慣例である5対5のチームベース対戦型モードで、チームが力を合わせて進軍し、敵の本陣を破壊するのが目的。各ヒーローは3つのアビリティと1つの強力なUltimateアビリティを備え、銃器を持つヒーローには弾数表示とリロードの要素も確認。ゲーム画面だけ見ると確かに『Borderlands』を彷彿とさせますが、何十時間もかけてレベル上げをするRPGシューターと、一試合ごとに育てたレベルと能力がリセットされるMOBAシューターは本質的に異なります。
本作で特徴的なのが、“Helixメニュー”と呼ばれるヒーローカスタマイズシステム。キャラクターが敵を倒してレベルアップするたびに割り振れるスキルツリー型のシステムで、DNAの二重らせん構造のUIデザインを採用。プレイヤーはレベルアップ毎に二つのスキルから一つを選択することができます。各スキルは例えば「炎」と「氷」、「毒」と「回復」といった具合に属性が異なり、プレイヤーが自分好みに、あるいは戦況に応じて、ヒーローを育てられます。
■Co-opキャンペーンは“Gearboxらしさ”が感じられる凝った作り
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先日配信されたゲームプレイ映像でも見られるように、『Battleborn』にはPvE型のCo-opキャンペーンモードも搭載。5人のプレイヤーがチームを組み、多彩なステージ環境でAIの敵を蹴散らしていきます。キャンペーンはオブジェクティブベースで進行し、途中には個性的なNPCのダイアローグや派手な演出シーンが挿入、本作のストーリーや世界観が味わえるようになっていて、最後には巨大なボスとのバトルが展開。“Gearboxらしさ”を感じさせるオモチャ箱のような作りです。
詳細は不明ながら、PvPモードとCo-opモードに共通した、何らかのプログレッションシステムも存在するとのことで、バラエティ豊かなゲームモードやマップを使って長く遊べる設計を目指しているようです。
■日本国内でも発売予定。GearboxファンとMOBAファンは続報に期待
残りのヒーローキャラクターがいつ明らかになるか、キャラクタースキンなどのコスメティック要素があるか、マッチメイキングやランクシステムがどうなるのか、e-Sportsシーンに参入するのか等々、まだまだ興味が尽きない本作。2K Gamesによると、時期は未定ながら日本国内での発売も予定しているということなので、GearboxファンやMOBAプレイヤーは、今後の情報解禁を心待ちにしておきましょう。