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何をするにも肌寒い季節、部屋に閉じこもってプレイするもよし、コタツにノートパソコンを置いてプレイするもよしな、家でじっくり遊べるSteamの人気シミュレーションゲーム20選をお届けします。歴史、SF、内政寄り、ミリタリー、ファンタジー、その他の6つのジャンルに分けての紹介です。とにかくどっぷりシミュレーション/ストラテジーゲームにのめり込み、思い切り時間を忘れたい方はチェックしてみてください。
歴史シミュレーション系
『シヴィライゼーションVI』―寝正月を食い止める王道4X
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もはや定番の4Xゲーム。歴史上の指導者たちが覇権を競って戦います。相手の都市を侵略すれば勝ちというだけでなく、科学勝利や文化勝利などさまざまな勝利条件が用意されています。1都市のみで勝利することも可能。指導者の特性に合わせて勝利を目指すのがいいでしょう。日本人声優による日本語音声もあるので、海外4X系はとりあえずここから始めてみるのがいいかもしれません。無印のままだと都市出しにリスクがあまりないため、都市の忠誠度が加わったDLC「Rise and Fall」を入れることをおススメします。プレイレポートはこちらとこちら。
(製品情報:定価7,000円、日本語あり、Steamページ)
『Europa Universalis IV』―信長で世界侵出もできるロマン溢れるストラテジー
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通称『EU4』。2013年に配信されて以来、頻繁なアップデートとDLC販売がいまだに続く息の長い作品です。中世以降から近世までの、実際の歴史に即した全世界の国家を対象にしたプレイが可能。何年何月何日、とゲームスタートの日時も細かく決めることができます。しかも国家の勢力範囲が日単位で変化するという凝りよう。また、ただ単に領土を拡張しても、文化や宗教が違えば統治困難となり、反乱が頻繁に起こるようになります。戦争するにも開戦理由が必要で、なければ捏造するなど、リアルな世界情勢を味わうことができます。
(製品情報:定価3,980円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
『Crusader Kings II』―ストラテジーのようでRPGな一族繁栄ゲーム
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通称『CK2』。2012年の配信以来、『EU4』のように現在もアップデートとDLC販売の続くロングセラーゲームです。ぱっと見は『EU4』の舞台を中世にしたストラテジーゲームですが、プレイ感覚はかなり違います。プレイヤーは封建領主の一人となり、結婚して子供を育てたり、愛人を作ったり、邪魔者を暗殺したり、パーティーを催したり、宗教結社に入って謎の力を得たり、自分専用の武器や防具を作ったり、巡礼の旅に出かけたりなど、人生をロールプレイするシミュレーションゲームでもあります。なにか提案しても議会から反対されたり、王や皇帝になっても封臣たちの反乱に常に目を光らせなければならないなど、偉くなっても思うようにいかない現実の厳しさを知ることができます。
(製品情報:定価3,980円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
『Shadow Tactics: Blades of the Shogun』―江戸時代を舞台にしたシングルプレイのステルスRTS
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シングルプレイのステルスRTSと言えば『Commandos』シリーズが有名ですが、本作はその日本版といった内容です。プレイヤーは忍者や侍、スナイパーなど、さまざまな特技を持ったキャラクターたちを操作し、できるだけ敵に見つからないよう任務をこなしていきます。リアルタイムの上、一度に複数を動かさなければならない場面も多いため、この手のゲームに慣れていないと手こずるかもしれません。セーブ&ロードを繰り返し、死にながら覚えていくのがいいかと。ゲームの最後になるとキャラクターたちに愛着が沸き、もっと遊びたいと思うようになるでしょう。DLCや続編を出してほしい作品です。
(製品情報:定価4,480円、日本語あり、Steamページ)
SFシミュレーション系
『Stellaris』―リアルタイムで行う大規模宇宙戦争
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『EU4』や『CK2』と同じParadox社の作品。この手のSFストラテジーは数多いですが、本作は外交面や政治面にも力を入れているのが特長です。設定によっては超強力な相手が出現するため、機嫌を取ったり土下座外交でやり過ごすなど、政治家の苦しさも味わうことができ、地球も宇宙もやってることは大して変わらないなと思ったりもします。そしてゲームの面白さはやはり惑星探索。未知の銀河に探索船を飛ばし、移住できそうな場所を見つけたときは嬉しいものです。プレイレポートはこちら。
(製品情報:定価3,980円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
『X3: Terran Conflict』―宇宙で立身出世。究極の時間泥棒ゲーム
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ゲーム開始時は宇宙船一機だけを使って、交易したりゴミ拾いをしたりミッションをこなしたりしながら資金を集めていき、最終的には大艦隊を率いた大企業の創業者にもなれる宇宙版『太閤立志伝』。一応メインストーリーはあるのですが、基本的には何をしても自由。各地に拠点を作って大量の輸送船による自動交易網を構築してもよし、宇宙海賊相手に戦ってもよし、むしろ宇宙海賊になってもよし。最初は何をやっていいかわからないことで取っつきにくさがあると思いますが、遊び方がわかってくると驚くほど時間が溶けていきます。拡張として『X3: Albion Prelude』や、新作『X4: Foundations』もあるので、慣れてきたらこちらのほうもどうぞ。
(製品情報:定価1,580円、日本語あり、Steamページ)
『XCOM』―とにかくよく死ぬターン制SRPG
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地球に攻めてきたエイリアン相手に人類が戦うという、コテコテの古典SFなSRPG。『シヴィライゼーション』シリーズのFiraxis Gamesの作品で、難易度は高く、何も考えないでユニットを進めていけば普通に死にます。人類のひ弱さを感じつつも、その戦場から生き残った猛者たちは成長して新たな力を身に付けます。それでも死ぬときは死にますが。この難易度の高さが逆に癖になり、ついつい「あと1バトル」を繰り返してしまうのも本作の魅力です。クリアできたら『XCOM2』もどうぞ。プレイレポートもあわせてチェックしてみてください。
(製品情報:定価2,980円、日本語あり、Steamページ)
内政寄りシミュレーション系
『Cities: Skylines』―シムシティの正統進化
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ひと昔前まで都市開発ゲームといえば『シムシティ』でしたが、今では『Cities: Skylines』がその地位にいると言えるでしょう。Modによる拡張性の高さや数多いDLCなど、かゆいところに手が届く環境を構築できるのが本作の特長です。ゲーム自体の難易度もそれほど高くなく、自由な都市づくりができます。最初は成り行き任せに道路や地域を配置するだけでも楽しいですが、慣れてきたら自分の住んでいる町や、好きなRPGに出てくる都市を再現してみるのも面白いですよ。
(製品情報:定価2,980円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
『Project Highrise』―まったりとビル管理
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ビルにオフィスや売店、住居などを設置し、テナントやレストラン、入居者などを募って家賃収入を稼ぐゲームです。ビルが手狭になったら上や横方向への拡張工事を行いましょう。電気や電話、エレベータなどの設置も忘れずに。住民の満足度に気を配り、評判を上げていけば、いつかは一流のビルとして認められるようになります。懇切丁寧なチュートリアルもあるので、遊び方はすぐに覚えられるかと。東京を舞台にしたDLCも配信されています。プレイレポートはこちら。
(製品情報:定価1,980円、日本語あり、Steamページ)
『Tropico 4』―南の島で独裁者生活
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暗黒面のある『シムシティ』として知られる独裁者シミュレーションゲーム。主人公は大国の支援を受けながら島での開発を進めていき、住民たちの支持を得て独裁政権の維持に努めなければなりません。独裁者も人気商売なので、住民たちが喜ぶような政策を打ち立てる必要があります。どうしても従わない住民がいる場合は、あの手この手で何とかすることも可能。観光業や特産品の輸出で島と自分の懐を富ませていきましょう。続編の『Tropico 5』は軍事面にもかなり気を配らなければならないため、街づくり中心のプレイならば4をおススメします。新作『Tropico 6』は2019年1月26日に配信予定です。
(製品情報:定価1,480円、Steamページ)
ミリタリーシミュレーション系
『Hearts of Iron IV』―第2次世界大戦のIFを楽しめる
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通称『HOI4』。『EU4』と同じParadox社の作品で、WW2時の世界各国でのプレイが可能です。ドイツやソ連などの大国で周辺国を蹂躙したり、ルクセンブルクで大国に挟まれた小国の苦悩を経験したりなどのロールプレイができます。ゲーム自体の難易度はそれほど高くないので、日本でアメリカを占領したり、フランスでドイツに反攻したりなど、歴史のIFを楽しむことも。Modも数多く、現代やWW1を舞台にしたシナリオも導入できます。
(製品情報:定価3,980円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
『Company of Heroes』―伝統的ミリタリーRTS
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通称『COH』。WW2での連合国と枢軸国の戦いを描いた、きわめてスタンダードなミリタリーRTSの名作です。RTS初心者でも取っつきやすいゲームシステムとわかりやすいルールで、多くのファンを得てきました。対戦もさることながらキャンペーンモードが秀逸で、ノルマンディー上陸作戦など歴史的なシチュエーションを楽しむことができます。無印だとドイツ軍キャンペーンがないため、ドイツ軍でやりたい場合は拡張パック「Opposing Fronts」か「Tales of Valor」が必要。正統進化である続編『Company of Heroes 2』も配信中です。
(製品情報:定価1,980円、日本語あり、Steamページ)
『Steel Division: Normandy 44』―将棋やカードゲーム感覚のRTS
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『Wargame』シリーズや『R.U.S.E』系統の局地戦RTS。プレイヤー同士がマップの両端から相手側に攻め上がっていき、相手より多くの土地を占有したほうが勝ちと非常にわかりやすいルール。射程距離や弾の当たる方向によって威力が変わるため、戦車の正面装甲の硬さが実感できます。使用ユニット数をあえて絞ったことで他のRTSと比べれば操作量も少なく、自分で部隊デッキを組めることから将棋とカードゲームを合わせたような楽しさがあります。オンラインは最大10人vs10人のモードもあるので、初心者でも気軽に参加できるかと。2019年には続編の『Steel Division 2』も配信予定です。
(製品情報:定価3,980円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
ファンタジーシミュレーション系
『Endless Legend』―センスのよいファンタジー4X
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『シヴィライゼーション』タイプのターン制4Xゲーム。マップはいくつかの地域に分かれていて、都市は地域内に1つしか建設できません。そのため都市の奪い合いというよりも地域の奪い合いという戦略構造になります。またユニットには武器や防具を装備させられるなど、RPG的な要素も含まれています。季節要素もあり、冬になると生産力が一気に落ちるので注意。フランスのデベロッパーだからなのかもしれませんが、ごちゃごちゃしがちなストラテジーゲームにおいてUIのセンスがよく、おしゃれ感が漂っています。4X初心者にも遊びやすいゲームです。
(製品情報:定価2,980円、有志による日本語化Mod開発中、Steamページ)
『SpellForce 2』―秀逸なキャンペーンモードとRTS・RPGの融合
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ファンタジー世界を舞台にしたRTSですが、ヒーローユニットを前面に押し出した作りになっています。ヒーローユニットは武器を装備したり、レベルアップしてスキルを覚えたりと、RPG的な楽しさも味わうことができます。特筆すべきなのはキャンペーンモードの面白さ。「こんなの絶対無理!」というような状況でも、思考錯誤を繰り返していると「ああ、なるほど!」といったような閃きや発見でクリアできたりします。そのため、攻略法や前知識なしで遊ぶことを強く推奨。続編としては2017年に発売された『SpellForce 3』があります。
(製品情報:定価1,480円、有志による日本語化Modあり、Steamページ)
『Kingdom: New Lands』―シンプルな操作性とやめどきのわからない中毒性
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ボタン3つ(右、左、下)だけで遊べる横スクロールタワーディフィンス型RTS。馬に乗った自キャラを動かしてお金を集めたり、人をスカウトしたり、武器庫や農場を設置したり、敵に備えて物見やぐらや城壁を築いたりと、王国を強化していきます。やがて襲い来る敵のラッシュを防ぎ、兵を調えて反撃してやりましょう。初プレイ時は『Kingdom: Classic』のほうからやったほうがわかりやすいかと思います。攻略法や前知識があると面白みが半減するので、こちらも下調べナシでのプレイを推奨。新作『Kingdom Two Crowns』も配信中です。
(製品情報:定価1,480円、日本語あり、Steamページ)
『For The King』―ボードゲームライクのローグライクRPG
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3人のキャラクターをそれぞれ操作して探索を行いつつ、暗殺された王亡き後の混沌とした王国を救うターン制ローグライクRPG。難易度は高く、戦闘では攻撃を外すことも多く、3人動かさなければならないことから1プレイに結構時間が掛かります。最初の何プレイかはあまり楽しめないかもしれませんが、やり込んで遊び方がわかるにつれ中毒性が増していきます。3人バラバラで行動してクエストをこなしていくもよし、固まって行動するもよし、フレンドとわいわいCo-opするもよし。運が悪くてゲームオーバーになっても、「サイコロ運が悪かった」と思いながら気楽にプレイしましょう。じっくり遊ぶには最適のゲームです。
(製品情報:定価2,050円、英語など10言語 ※将来的に日本語も対応予定とのこと、Steamページ)
その他シミュレーション系
『The Shrouded Isle』―カルト教団マネジメントゲーム
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カルト教団の教主になって、村人たちを暗黒神への生贄として捧げていくリソースマネジメントゲーム。村にはランダム生成される5つの家があり、それぞれの家から一人を司祭にしなければなりません。村には5つのパラメータがあり、司祭が仕事をするたびに上下し、どれかが一定値以下になればゲームオーバー。どれが上下するかは、司祭の身元を調査しないかぎりは不明。しかも月の終わりには司祭の一人を生贄に捧げなければならず、結果その家の忠誠心が下がるなど、どう転んでもリソースは減り続けるという末期的状況。最初はゲームオーバー連発だと思いますが、難しさゆえ中毒性も高く、何度もプレイしたくなるゲームです。
(製品情報:定価980円、日本語あり、Steamページ)
『Antihero』―対戦型ボードゲームによる悪党たちの覇権争い
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4X的な盗賊ギルド覇権争いゲーム。絵は可愛いのですが、孤児を雇って教会や銀行に忍びこませたり、ギャングを雇って相手の手下を殺したりなど、ボード上でダークヒーロー同士の対戦を繰り広げていきます。ターン制のゲームで、用意されたクエストを先に一定数クリアしたほうが勝ち。決着までの時間はそれほどかからないので気楽に遊べます。キャンペーンモードではルールやユニットの使い方を段階的に学ぶことができます。最後までクリアできればそのままオンライン対戦へどうぞ。癖になる面白さです。
(製品情報:定価1,480円、日本語あり、Steamページ)
『Political Animals』―可愛い動物たちによるえげつない選挙戦
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選挙ゲームと言えば『The Political Machine』シリーズが有名ですが、「アメリカの大統領選に興味がない」という方はぜひ本作を。ネズミやブタ、ゾウなどの可愛い動物たちが島を舞台に選挙戦を繰り広げます。ゲームは1vs1。各地で演説を行ったり、賄賂を贈ったり、脅迫したり、相手のスキャンダルを捏造したりと、さまざまな選挙工作を仕掛けていきましょう。投票日に票が多いほうが勝利です。残念ながらオンライン対戦には対応していませんが、ローカルプレイは可能なので友達を呼んで遊ぶのもいいかと。Steamでは日本語無しの表記ですが、実は日本語入りです。日本マップもあります。
(製品情報:定価1,480円、日本語あり、Steamページ)
さて、年末年始にSteamでじっくり遊べるシミュレーションゲーム20選をお届けしましたが、気になったものはありましたか?他にも年末年始におススメしたいシミュレーションゲームがありましたら、ぜひともコメント欄でご紹介ください。それではよいお年を!