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THQ NordicよりPS4//Xbox One/PC向けにリリースされたオープンワールドアクションRPG『キングダムズ オブ アマラー:リレコニング(Kingdoms of Amalur: Re-Reckoning)』。
本作は元メジャーリーガーのカート・シリング氏が設立したゲームスタジオ「38 Studios」から2012年に発売された『キングダムズ オブ アマラー:レコニング』のリマスター版。ベストセラー作家R.A.サルバトーレ氏、アメコミ「スポーン」の作者トッド・マクファーレン、『Elder Scrolls IV: Oblivion』リードデザイナーのケン・ラルストンらが手がけた作品です。
シリング氏のスタジオはリリース同年、破産により閉鎖されていましたが、2018年にTHQ Nordicがライセンスを取得。ドイツのデベロッパーKAIKOが開発を担当する今回のリマスター版は、美しいグラフィックとより洗練されたゲームプレイが特徴です。なお、本作はオリジナル版のDLCがすべて収録済みです。
本稿では、非常にボリュームのある王道なファンタジーRPG『キングダムズ オブ アマラー:リレコニング』のプレイレポートをお届けします。
『キングダムズ オブ アマラー:リレコニング』とは
物語の舞台は一万年の歴史を有するという広大な世界「アマラー」。人間やアルファー(エルフ)、ノームなどの人類種と、生死の掟に縛られない永遠の命を持つ魔法種族「フェイ」が住むこの世界は、長い歴史の中で幾度となく戦乱を繰り返しながらも平穏な時代を過ごしていました。
そんな中、フェイの中でも平和を好む種族「ウインター・フェイ」で反乱を起こし新しく王となった男・ガドフロー。彼は凶暴で残忍、野心的な性格を持ち自身の率いる部隊「ツアサ・デオン」を持って人類種に対して侵略を開始します。定命の人類種は必死に抵抗をするものの、やはり倒してもいずれは蘇ってくる性質を持つフェイに対して段々と疲弊していきます。
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さまざまな種族が登場し、壮大で正統派なファンタジー世界観で紡がれる物語。戦乱の中、抵抗を続けるも力尽きてしまったひとりの男の死体が、ノームの研究施設に運ばれていくシーンからゲームは始まります。
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かっこいい。
蘇った主人公!運命を変える旅が始まる
報告のため、死体の顔を確認しようとするノームの研究助手。ここでプレイヤーキャラクターのクリエイト画面に移行します。キャラクリエイトではそれぞれにスキル補正を有した種族と守護神を設定可能。ただし、顔のカスタマイズはプリセットされた顔を元に肌の色や髪型、タトゥーなどを変更するくらいでそこまで大幅なカスタムができるわけではありません。顔を制作した死体は廃棄場へ捨てられてしまいます。
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死体置き場で目を覚ました主人公。なにも記憶がなく、状況もわからないまま出口を探して進んでいきます。ここではチュートリアルとして移動方法や武器を使った戦闘、魔法の使い方などを細かく習得していきます。道すがら出会ったノームの賢者「フォモラス・ヒューズ」と出会った主人公は、彼が進めている不死の研究「魂の泉」により復活したことが判明します。
研究を破壊しに来たツアサ・デオンの追撃から逃れた主人公は、ヒューズの友人である「アイガース」と出会い、自らが決められた運命を持たない存在であることを告げられます。
定命の種族でありながら死から蘇り、運命を自分で決めることが出来るイレギュラーな存在である主人公。自身の記憶を取り戻すだけでなく、世界を取り巻く大いなる野望に立ち向かう冒険の旅が始まるのです。
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迫力のある戦闘!レコンニングモードがかっこいい!
本作はメインストーリーを進みながら、さまざまなサイドクエストなどを受注して進んでいく『The Elder Scrolls V: Skyrim』や『ウィッチャー』シリーズなどのようなオーソドックスなスタイルのオープンワールドRPG。マップ上での隠された宝探しや素材の採集、石碑や呪われた像などの探索のほか、街での錬金術や鍛冶などのクラフト要素も用意されています。
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戦闘はメイン武器とサブ武器を自由に切り替えながら進行。バランスのいいロングソードやステルスからの奇襲が可能なダガーなどの近接武器のほか、弓やチャクラムなどの遠距離装備も用意されています。また、杖は魔法とは別にそれぞれ属性攻撃が可能です。
盾はすべての武器種と併用可能で、ボタンを押すことで構えられます。ジャストガードが成功すると周囲のすべて敵がひるむため、基本的に一人旅の本作では多数相手にはなるべく狙っていきたいテクニックです。
さらに、ストーリーが進むことで「フェイトゲージ」が解放されます。これは戦闘で敵を倒すなどの行動により溜まり、最大値で本作最大の大技「レコンニングモード」が発動できるというもの。
レコンニングモード中は攻撃と移動速度が上昇、戦闘を大幅に有利に展開することが可能です。モード中にフィニッシュを行うことで、敵はまとめて倒され、ボーナス経験値を得ることが可能です。ちなみにこのモードで倒された敵は「運命を解放された」状態になるというかっこいい説明があります。
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キャラクター育成は自由自在!
経験値が溜まることでキャラクターのレベルアップになり、「スキルポイント」「アビリティポイント」が与えられます。スキルポイントは錬金術などのクラフトや、説得や開錠など冒険で便利なスキルを獲得・成長するために使用します。個人的にはマップの情報が大幅に増加する「探知」は冒険に必須だと思います。犯罪プレイをするならワイロなどのコストが減る「説得」や、盗品の販売が可能になる「商才」もオススメです。
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アビリティポイントは「マイト(戦士)」「フィネス(盗賊)」「ソーサリー(魔法)」3つのスキルツリーを自身の戦闘スタイルにあわせて強化するのに使います。アビリティを覚えることでそれぞれの武器スキルや魔法などが習得可能です。本作では武器や防具の装備条件として、キャラクターレベルのほか、それぞれの戦闘スタイルのレベルも要求されます。スタイルごとの強さには極端な差がないため、プレイヤーの好みの戦い方で選ぶのがオススメです。
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加えて、本作では、「それぞれの人間は運命を持っている」という設定を具現化したような「ディスティニー」という要素があります。これはアビリティによって選択できる職業のようなもので、攻撃力などにボーナスが付くもの。後半になると、回避の代わりに短距離テレポートが使えるなどの強力な能力を秘めています。また、一部クエストをクリアすることで、特殊効果を得る「ツイスト・オブ・フェイト」なども用意されています。
本作は幅広いスキルとアビリティの効果が大きいため、かなり成長の選択肢が大きい作品です。さらにスキルやアビリティはNPCに話しかけることで再配分も可能。拾えるアイテムはレアアイテムなどを含め、性能固定ではなく数値がある程度ランダムで設定されるようになっているため、気になる強力な装備が手に入ったら、いっそ新しい自分にチャレンジするのも面白いかも知れません。
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なお、本作の序盤では、比較的お金が稼ぎづらいです。旅先での収穫量を増やすためにも、なるべく早いうちに所持数を増やすバックパックを購入したいのですが、最初はなかなか苦労することでしょう。そのため、錬金術スキルを最初に少し振っておくとポーション代が節約できるのでお金を貯めやすくなります。ほかにも、探知スキルは獲得ゴールドに多少のボーナスが付きます。
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ポーション代節約は大切なのです。
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ここまで紹介してきた『キングダムズ オブ アマラー:リレコニング』ですが、壮大な世界とわかりやすいゲームプレイが噛み合って、深くゲームに没頭できる作品という印象です。2012年に発売されたオリジナル版の時点で高い評価を得ていた作品を、より洗練してリマスターした本作。通常の人類種が持っているはずの「宿命と死」から逃れた主人公の「運命を変える力」を取り巻くストーリーも興味深く描かれています。
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成長面では、スキルやアビリティの効果が大きく、プレイヤーのステータス割り振りやクエスト進行などにあわせ、大きくキャラクターの個性を伸ばせるのが非常に魅力的です。もちろん正義の道をひた走るプレイだけでなく、犯罪も可能ですし、スキルによってクエストに変化を加えられるようなオープンワールドの自由さも兼ね備えています。
サイドクエストやコレクションなどの要素も豊富で、最初から収録されているオリジナルDLCを含めるとかなり長い時間のプレイが可能。美しいグラフィックで生まれ変わった王道で正統派なオープンワールドアクションRPG、じっくり遊びたいユーザーにはぜひオススメしたい作品です!
『キングダムズ オブ アマラー:リレコニング』はPS4版/Xbox One版/PC(Steam)版、いずれも配信中です。
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