最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回はTuxedo Labsが、2020年10月29日にSteamにてPC向けに早期アクセスリリースした破壊系アクション『Teardown』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Teardown』とは?
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本作は金に困り果てた末に汚れ仕事を請け負うようになった主人公が、行く先々のマップで破壊の限りを尽くして貴重品をかっぱらう壊し屋強盗アクションゲーム。その破壊ぶりは徹底しており、マップに置かれたオブジェクトのほぼすべてをボクセル単位で壊すことができます。主人公が通った後はぺんぺん草も生えないといっても過言ではありません。
ゲームの操作はマウスとキーボードによるFPSスタイル。その進行については、拠点となる自宅でメールによってミッションを受注してクリアを目指していきます。本作の主な特徴はもちろん先にも述べたボクセル単位で破壊が可能な点ですが、個人的にはこのミッションについてもひと捻り入った部分があると感じます。
基本的なミッションの流れは、マップに配置されたアイテム複数の回収や破壊を目的としていますが、それらの中には制限時間内に達成せよというものがあります。この制限時間という縛りが「ただマップを壊せば良いんだろー?」という単調な展開を防ぎ、「どういうルートでどのような順番でアイテムを回収するのか?」という作戦を練る必要性に繋がり、締まったゲームプレイを楽しむことができるでしょう。
……何かと気を遣うことの多い現代社会、皆さん大小さまざまなストレスを抱えて生活されていることと存じます。発散する場所とタイミングが無ければ鬱憤は溜まる一方……そんな時こそゲームで破壊の限りを尽くして気分転換です!長々と前振りを書いてしまいましたが、さっそくプレイしてまいりましょう。
本編開始
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さて本編開始です。バスで降り立った場所は寂れた工場。どうやらこのレンガ造りの二階建てが主人公の拠点のようです。修理工なのでしょうか?僕も機械を直すのは得意ですよ。目覚まし時計を分解修理したときは、腕が良すぎて組み立て後にネジがあたらしく一本余計に生まれましたし。どっから出てきたのこのネジ……。
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ご覧ください。マップはボクセル単位でデザインされています。液体等については、流石にその限りではないようですがオブジェクトの作りこみが徹底されており好印象。
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拠点入り口には木箱が積み上げられています。指示によればマウス左クリックでそれらを持ちあげることができるので、どかしましょうとのこと。なるほどチュートリアルもわかりやすい。
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各オブジェクトには重さや硬さが設定されており鉄などは重くて硬い、一方で木箱などの軽いオブジェクトは画像のように放り投げることも可能です。
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結構飛びますね。
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あっ。
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……全オブジェクト破壊可能の説明に偽りなし。
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建物内部は吹き抜けのような構造になっており、一階は作業スペースで二階は生活フロアといった感じ。なお白の矢印は目的地やアイテムを示しています。
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序盤で支給される装備は消火器、ペイントスプレー……、
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そしてスレッジハンマーです。
鉄やレンガ壁以外のたいていは破壊可能な殺意の塊。振るう右手から「絶対に壊してやる」という強い意志を感じます。
ミッションの受注、チュートリアル編
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ミッションはこちらのパソコンからメールにて受注していきます。
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内容を読む限り、シミュレーター系ゲームでありがちな「仕事が無いので公共料金が支払えない」というテンプレな出だし。背に腹は代えられないということで、おそらく非合法であることを承知でダーティな仕事を請け負ってしまいます。
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マップで目的地を確認してレッツらゴー。ちなみに後の話になりますが、クリアしたミッションはこのマップから選択することで再度挑戦することができます。制限時間というタイムアタック的な要素もあり、最速クリアを目指すのも良いかもしれません。
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さて現場に到着しました。今回の仕事は、アジア系ビジネスマンと思しき男性からの依頼。ショッピングモール建設に際し古い建物が邪魔なので、丁重に立ち退いて頂く(ソフトな表現)というのが目標です。深夜帯人目のつかない時にこんな場所へ忍び込んで破壊活動とかどう考えてもマズイ。
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ともあれ初の汚れ仕事、夜中のテンションも相まってちょっとハシャぐ主人公。もってきたスプレー缶で地面に「夜露死苦(訳:よろしくお願い申し上げます)」の文字を書いちゃいます。
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なお消火器では消せませんでした。いかん、物証として残ってしまう。
しかしこの建物、いくら古いとはいえ二階建てのしっかりした造りであることからスレッジハンマーだけではいささか物足りない破壊になってしまいます。
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するとチュートリアルさんが「このガスボンベを使いなさい」と大変親切な指示を出してくれました。
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このプロパンガスのタンクは手で持ち上げることができ、画面指示の通り、投げてぶつけることで爆発させることも可能です。早速やってみましょう。
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えい!(誤爆)
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やり直してえいっ!
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派手な爆発のわりにしょっぱいですね……この調子では朝までかかってしまいます。他に何か良い手段はないものでしょうか……ん?
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おやおやおやホイールローダさんじゃないですか。個人的に建機が好きで日本キャタピラーさんのこちらのページは少年の心を刺激してわくわくさせてくれます。
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夜の静かな住宅地にディーゼルエンジンの音がこだまします。
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マウスクリックでアームの上げ下げが可能なので、二階部分もこれでもかと壊していきます。
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あっという間にクシャクシャに畳まれてしまいました。
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ついでに隣に建っていた小屋も……
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この通りぺしゃんこに。
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目的は達成したので、バンに乗って現場から逃走しましょう。
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ミッションクリア。
ミッション、アイテムを回収せよ編
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意気揚々と帰宅してから迎えた翌朝、けたたましい目覚ましのアラームで叩き起こされてしまいます。時計よ、我が眠りを妨げた不届き者は貴様か。
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オブジェクト完全破壊可能の説明に偽りなし。
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メールを読むと、昨日の破壊活動が警察にバレたようです。監視カメラにもばっちり。そりゃあ「夜露死苦」とか書いてあれだけ好き放題暴れん坊将軍やったのだから当たり前の話です。しかも壊してしまったのは、よりにもよって文化遺産とのこと。これは上様も峰打ちの構えを解くレベル。もうおしまいです。
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直後に件の警察から届くメール。捕まって市中引き回しかと身を固くして文面を読んでいたら何か事情が違います。曰くとある操作に行き詰っているようで、税金逃れをしているLeeという男の身辺を洗うため、彼の工場に忍び込んでオフィスからパソコンを拝借してこい、とのこと。いやー主人公、目先の金に釣られて順調に利用される人生が始まりましたね。
こういう汚れ仕事というのは一度受けてしまうとそれが弱みになり、いろいろな人間につけ込まれ、さらに利用されてしまいます。どうしたって仕事を依頼する側と受ける側でパワーバランスが偏るため、どんどんドツボに嵌って抜け出せなくなる。たとえどんなに貧しくとも、どれだけ追い詰められていても、そういった選択肢だけは取りたくないものです。
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ともあれミッション開始です。
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先程と同様大暴れする主人公こと破壊神。
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暗に脅されているとはいえ、国家権力が後ろについているのです。怖いものなんてありません、目につくものすべて壊してまいりましょう。
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マップを確認すると目的のブツは全部で三つ。
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鍵がかかって中に入れないような建物には車両を使って壁ごと押し入りましょう。
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ちなみに建物内部には回収できる品が転がっていることがあり、例えば画像のような絵画なんかは回収していくと、のちほど換金してツールのアップグレード資金にすることができます。
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なお、部屋と部屋の間には小さな空間がわざと設けられていることがあり、たいていそういった場所には現金など隠し財産が転がっています。根こそぎ奪っていきましょう。
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目標アイテムが二階にあるものの階段が無いため取ることができない?
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大丈夫、建機を使って床ごと破壊して落ちてきたアイテムをキャッチしましょう。
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ミッションクリア。ちょろいもんです。
ミッション、制限時間内にクリアせよ編
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翌朝テレビをつけたら、Lee氏のインタビュー映像が流れてきました。どうやら昨晩何者かが氏のパソコン工場に侵入して破壊工作を行ったとのこと。画面には無残にも壊された建物が次々に映し出されます。こんな心無いことをした犯人は一体誰なのでしょうか。僕はもっと徹底的に破壊したので犯人ではありません。
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ふたたび警察からメールが。なるほど、昨日お借りしたパソコンだけでは十分なデータを得ることができなかったので今度は従業員ログ装置を失敬してこい、と。
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犯人は犯行現場に戻ってくるという論は本当なんだなあと思いながらお馴染みLee氏の工場にやってきました。先のメールでも注意されましたが、今回は防犯センサーなどが各所に張り巡らされているとのこと。それらに気をつけつつ合計三つのアイテムを回収するのがこのミッションの目標です。
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一つ目を見つけ、これのことかな?と近付こうとしてキーを誤爆。うっかり回収してしまい警報が鳴り始めてしまいました。
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この防犯センサーは、目標アイテムに接続されており、複数個ある場合はどれかひとつでも回収するとアラームが起動し60秒で警察ヘリがすっ飛んできてゲームオーバーになってしまいます。
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それを回避するためには、事前の準備と計画が大切です。マップからルートを決めて、回収する前にルート上の障害物をすべて破壊して整えておくと良いでしょう。
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建物の壁を壊しながら立体的かつ縦横無尽にルートを設定していきます。
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水路で渡れない場合はトラックを突っ込ませて橋代わりにする脳筋スタイル。
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空中に張り巡らされたダクトはショートカットとして利用させてもらいましょう。
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最後にカギがかけられていた正面玄関をトラックでこじ開けて逃走経路確保。
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さあいよいよ回収開始です。
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アラームが鳴り響くなか一つ目を回収、天井伝いにもう一つを拾います。
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ダクトを忍者走りして、三つめも回収。
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あとは乗ってきた車で逃げるだけです。
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ミッション完了。
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今回は成功画面で自分が実際に通ったルートが表示されます。エースコンバットのリザルト画面みたいで面白い。それにしても見事に忍者アクションを決めていますね。
おわりに
クラッシャー系ニンジャアクション強盗ゲーム『Teardown』いかがでしたでしょうか。そんなゲームでしたっけ!?
繰り返しになってしまいますが、「ボクセル単位で破壊可能」と「制限時間」という2つの要素に絡まることで、ゲームプレイにほどよい緊張感を添えてくれます。これが本当に絶妙で、ともすれば単調になりがちな破壊作業が、「より効率的に」「より美しく」といった試行錯誤に昇華されていくのです。そこが本当に面白い。
破壊の中に光る創造性に興味を持たれた方、ぜひぜひプレイしてみてください。
タイトル:『Teardown』
対応機種:Windows PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:Windows PC(Steam)
発売日:2020年10月29日
記事執筆時の著者プレイ時間:2時間
価格:2,199円