気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Hammer and Ravens開発、PC向けに3月26日に正式リリースされた4Xタワーディフェンス『Empires in Ruins』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、4Xと呼ばれるストラテジーとタワーディフェンスを掛け合わせたタイトル。ストラテジーパートではターン制で帝国を発展させ、バトルパートではリアルタイムのタワーディフェンスが採用されています。奥深いストーリーも用意されており、ブラックユーモアが満載とのこと。記事執筆時点では日本語未対応です。
『Empires in Ruins』は、1,800円(4月9日までは20%オフの1,440円)で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
EmilianoHammer&Ravensのオーナー、デザイナー、プログラマーのEmilianoです。私たちは様々な国のメンバー(イタリア人、ギリシャ人、ドイツ人、ラトビア人、イギリス人)が活躍する小さなエストニアのスタジオで、つい先日、本作を正式リリースすることができました。
私個人は過去に『Razerwire:Nanowars』(2018年)をリリースしたり、イギリスのワンマンスタジオVikerlaneと一緒に『Headbangers in Holiday Hell』(2020年)のプロデュースとパブリッシングをしたりしています。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Emiliano本作の開発はおよそ6年前、私がタワーディフェンスのシステムに4Xストラテジーのようなものと掛け合わせ、より奥深さを実現してみたいと思ったことから始まりました。本プロジェクトのプログラマーは私1人でしたが、3Dアーティストは数人おり、90年代のプリレンダリング3Dスタイルのビジュアルとすることに決めました。
――本作の特徴を教えてください。
Emiliano本作は壮大なストラテジーとタワーディフェンスを掛け合わせたストーリー主導の作品です。メインキャラクターたちはとてもユニークで、強い個性が特徴でもあります。ゲームプレイも、私が今までに見たことのない組み合わせとなっていますよ。レビュアーやプレイヤーたちからのフィードバックもこれまで大変ポジティブで、本作の個性と新しさを評価していただけているようです。
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――本作が影響を受けた作品はありますか?
Emiliano本作のビジュアルとシステムの一部は、90年代の『Heroes of Might and Magic』や『Stronghold』、『Age of Empires』のようなゲームから影響を受けています。舞台とキャラクターたちは、「マラザン斃れし者の書」や「The Black Company」と言った、少しの魔法ファンタジー要素と現代の軍隊スタイルのストーリーを融合させた、ミリタリーファンタジー小説から影響を受けています。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Emiliano現在、本作の日本語ローカライズのために翻訳者たちが作業を行なっています。1~2週間ほどで完成するでしょう。本当は現時点で既に対応しているはずだったのですが、技術的問題があったことから、急ぎ過ぎずにしっかりとテストを行ってから対応させようということになったのです。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Emiliano物理的な面ではほとんどありませんでした。チームメンバーはそれぞれ別の国にいますし、各自が自宅から作業をしていたからです。しかし金銭面では影響がありました。私たちは自己資金で開発を行っているのですが、私はフリーランスとして展示会を専門とするマルチメディア・デベロッパーとしても働いています。しかし、昨年はほとんど仕事がなかったのです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Emilianoゲームを作る際、何か新しいことに挑戦するのが、楽しく、冒険のようで、私たちは大好きです。また、既存のシステムをベースとすることで、新しいジャンルや新しいスタイルの実験の場にもしています。本作のストーリーとキャラクターたちは一風変わっており、時に無礼な奴らですが、かなり奥深く作り込まれており、ストーリーが進むにつれてどんどん奥が深まっていきます。日本語訳が良いものとなり、皆さんにも気に入っていただけると嬉しいです!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。