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ここ最近はもはやスタンダードになりつつあるフォトモード。「モンスターハンター」シリーズでは『アイスボーン』から搭載された撮影カメラですが、『モンスターハンターライズ』ではモンスター図鑑と環境生物図鑑の作成に使用します。
300枚まで保存できるゲーム内アルバムでは被写体の情報が記録され、それを基に図鑑の画像を埋めていきます。遠すぎる、あるいは別のものが移っているなどで被写体が認識されていなければ図鑑には登録できません。フレームの内部に収まっていれば登録されるものの、どうせなら見栄えするいい写真で飾りたいものです。
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他のゲームに比べて機能が少ない本作では、ハンターが被写体にどうアプローチするかが全てです。ギルドカードにも自撮り写真を使うので、プレイヤー交流にはもれなく写真の腕前が付随します。第一印象を大きく左右するため、ここは特に手抜きは出来ませんね。
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『ライズ』のカメラ機能はアクションスライダーから起動します。主観視点とフクズクによる自撮りの2種類をLスティック押し込みで切り替えることができ、フクズク撮影でのみポーズ指定が表示されます。
オトモも一緒にポーズを決めてくれますが、向きや位置がバラバラになるので現状はなかなかうまく撮れません。細かく立ち位置を調整できる機能が欲しいところです。
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正方形のフレームで収めたゲーム内アルバムと同時に、フレーム無しの画面がニンテンドースイッチ本体のスクリーンショットとして保存されます。凝っていれば300枚はあっという間に埋まってしまうので、ベスト写真以外はどんどん削除していきましょう。
フィルターは全5種類。図鑑やギルドカードにも反映されるので、雰囲気を出したい時には便利です。
いい写真を撮る心構え
1・限界まで近づく
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とにかくフレーム一杯に、そして細かいところがはっきりと分かるまで近づきます。こちらがアクションを起こさない限り動かない環境生物なら、どれだけ近づいても逃げ出すことはありません。写真撮影の練習には最適です。
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モンスター相手なら大ケガ覚悟で真正面から近づきましょう。口を開けて襲いかかってくる姿を収めればそれだけで迫力満点です。
2・目線を合わせる
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印象に残る写真とは、対象がこちらを見た瞬間、つまり「目と目が通じ合う」一瞬です。視線が合うのはコミュニケーションの始まりであり、見る側の意識が被写体に強く持って行かれるのです。
カムラの里ではカメラを向けると視線をくれるので、ベストな角度を探って撮ってあげましょう。子どもやアイルーを撮る時には、目線の高さを同じところまで下げることが大事です。
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上が普段のハンターの視点、下がしゃがんだ視点です。下の方が相手の存在感が増しているように見えませんか? 目線の高さは心理的な印象を左右し、親近感や迫力を出すためには、視線が上からになるのはあまりよくありません。動物写真家の岩合光昭さんのように、小さい環境動物相手には、地面に寝るくらいに視線を低くして臨みましょう。
3・動きのピークを狙う
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被写体はじっとポーズをとって待ってくれる相手だけではありません。撮影の都合などお構いなしに自分の仕事や生存闘争に邁進しています。カメラマンは彼らの躍動をしっかり捉えられて一人前。練習として、里の中で餅つきや太鼓叩きのアイルーたちを撮ってあげましょう。
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動きのあるものをうまく撮るのはなかなか難しく、大半は中途半端なタイミングで間の抜けた写真になってしまいます。しばらく観察し、どんなポーズで写したいかを決めてからシャッターを切りましょう。生き物の動きが一番かっこよく見えるのは、筋肉の伸び縮みが限界に達した瞬間です。
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身体をよじったりのけぞらせた時、反復する前に“止め”の瞬間が必ずあります。威嚇のポーズや攻撃の直前、直後を狙って、一度に5枚くらい連射してベストのタイミングをつかみましょう。
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比較的簡単に狙えるのは、警戒して左右に首を振る動きです。顔を正面に捉えつつ、全身を横や斜めから写すので特徴を捉えるショットには最適です。
4・珍しい動きを待つ
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住民はカメラを構えるとこちらを向いてくれますが、そのまましばらく待てば様々な仕草を見せてくれます。立ち位置によってアクションが変わるようで、里長から少し離れると相棒をわしゃわしゃする意外な一面が垣間見れます。
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モンスター撮影も同じで、いつもと違うショットが欲しいなら遠くからじっと観察することが大事。近づくとすぐに警戒されてしまうので、発見したら先にカメラを構え、慎重に距離を詰めましょう。
撮影テクニック
カメラを起動してもアクションは中断されない
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カメラの起動とハンターのアクションは別になっているので、アクションを始めてから素早くフクズク自撮りを行うと、カメラ起動後には実行できないアクションも撮影することができます。オトモに対してしかできない「お手」などもこうして写せます。
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Lスティックで移動しない限りアクションは解除されないので、位置を調整した上でメニューからポーズを指定、その次にカメラを起動すれば、ポーズを撮らせたままオトモ単体を写せます。アイルーとガルクが好きなら是非とも試したいですね。
狩猟より先にカメラで撮る
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モンスターと遭遇したら武器の前にカメラを構えましょう。傷を付けてボロボロになった姿を写してもモンスターに失礼です。構えたままでも動くスピードは普段と変わらないので、ブレスでも動き続けていればしっかり回避できます。危険に飛び込んでいく度胸を身につけて、大迫力のショットを収めましょう。
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百竜夜行では大物サイズのモンスターがぎっしり、いつも以上にインパクトのある画を狙う大チャンスです。相手は他の里守に任せて、普段では狙えない向きの写真を撮ってみましょう。
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他のタイトルのような凝った機能はありませんが、観察眼と度胸があれば躍動感のある生き生きとした写真が撮れます。前作同様に、特定の対象を撮影する依頼も存在するので、これからのハンターはカメラも扱えて当たり前、なんて時代が来たのかもしれません。
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