気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、David Czarnowski氏開発、PC/Mac向けに6月12日にリリースされた魚UFOキャッチャー『Clawfish』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、海の上に浮かぶ無人駅で置いてあるUFOキャッチャーを使い魚を釣り上げるゲーム。その他にも、駅を探索したり、ボートを漕いだり、ただ雰囲気を満喫したりと、肩の力を抜いて楽しめる小粒なタイトルです。記事執筆時点では日本語未対応。
『Clawfish』は、310円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
David Czarnowski氏(以下David)こんにちは、David Czarnowskiです。私はカナダ・トロントに住むグラフィックデザイナーで、独学でゲーム開発を学びました。現在はテクニカル・アーティストとして、主に子供向けのゲームや教育ソフトの開発をしているゲームスタジオで働いています。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
David本作は、2017年5月の週末に行われたゲームジャムで私が作ったものが出発点となっています。自分1人でゲームを作ったのは、これが初めてでした!自分で絵を描き、プログラミングを行ったのです。最初のバージョンはあまり良い出来ではなかったのですが、それでも完成させられたので、自分がとても誇らしくなりました。
それから数年後の2020年、私はこのゲームにもう一度目を向け、それまでに身につけたスキルを使ってこのゲームをより大きく、より面白くしてみたいと思ったのです。まずはどういう方向性で規模を大きくするか考え、それからアートスタイルも洗練させていきました。途中で休憩を挟みながらも、およそ一年の開発期間をかけ、この6月についに本作をリリースすることができたのです!
――本作の特徴を教えてください。
David本作は、UFOキャッチャーのシステムを使った釣りゲームに、ひねりを加えているのが特徴的です。プレイヤーは海の上に浮かぶ孤立した駅を訪れ、UFOキャッチャーで遊んだり、ボートを漕いだり、水切りしたりしながらこの不思議な駅を探索します。本作では魚を捕まえるのではなく、海に放すことが重要なのです!プレイヤーはUFOキャッチャーから魚を取り出し海に放すことで、プレイヤーの周りを魚たちが泳ぎ回ります。
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――本作が影響を受けた作品はありますか?
David本作の世界を創り出す際、「千と千尋の神隠し」と「紅の豚」といったスタジオジブリ作品から影響を受けました。親しみがありながらも、夢のようであり、まるで以前誰かが住んでいたのか、過去に人がたくさん訪れたような、そんな世界を描きたいと思いました。特に「千と千尋の神隠し」の電車のシーンは、私が本作で描きたかった気持ちに大きなインスピレーションを与えてくれたのです。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?
David日本語とその他の言語にもぜひ対応させたいと思っており、まさに今、どのように実現させようか考えているところです。有志翻訳についてはメールでご連絡いただければと思いますが、プロの翻訳者に頼もうかなとも考えています。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Davidパンデミックが始まると、私は仕事を解雇されてしまいました。空いた時間ができたので、本作に再び目を向けることとなったのです。それからは毎日、本作の開発を行いながら新しいことを学んでいきました。2、3ヶ月経つと、新しい仕事を見つけることができ、本作の開発は少しペースがゆっくりになりましたが、最初に集中して開発を進められたことが、本作の方向性を決める上でとても役立ちました。要は、新型コロナがなければ本作はまだ完成していなかったでしょう!
――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?
Davidはい、大丈夫ですよ。どなたでも本作の配信と収益化はしていただいて結構です。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
David本作に興味を持っていただき、ありがとうございます!私が作った世界の平和な気持ちを感じつつ、本作を楽しんでいただけると嬉しいです。
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。