気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Team WIBY開発、PC向けに6月22日に早期アクセスが開始された非同期マルチプレイアクション『Phantom Abyss』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、自動生成された罠だらけの神殿を探索し、その奥深くにある聖なるレリックの入手を目指すアクションゲーム。神殿に挑戦できるのは一度きりであるとともに、最深部に秘められた伝説のレリックを獲得できるのは世界で1人だけというのが大きな特徴です。神殿には過去に失敗した他のプレイヤーの幻影も現れます。日本語にも対応済み。詳しいゲーム内容についてはプレイレポをご覧ください。
『Phantom Abyss』は、2,570円(7月9日までは20%オフの2,056円)で早期アクセス配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。
Ben Marrinan氏(以下Ben)こんにちは!本作でリードデザイナーを担当したBen Marrinanです。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Ben本作の開発に着手したのは、2018年1月になります。わずか3人が集まり、自宅のリビングルームで作り始めました。そしてプレイアブルデモが完成すると、2018年の年末にはパブリッシャーのDevolver Digitalと契約を交わすこととなったのです。
――本作の特徴を教えてください。
Ben本作の目的は、危険な神殿の最深部に辿り着き、そこでレリックを手に入れることです。しかし特徴的な部分は、この神殿ではあなたの前にこの神殿を訪れ、死んでしまった他のプレイヤーたちの幻影たちだらけだということなのです。各プレイヤーは神殿に一回しか挑戦することができず、もし死んでしまったら、次のプレイヤーが目にすることとなる幻影となるのです。いつかはどこかのプレイヤーがレリックを手にすることになり、神殿は封印されますので、各神殿をクリアすることができるプレイヤーは世界に1人ずつしかいないということになります。
――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのでしょうか?
Ben少なくとも一年間の早期アクセスを予定しています。すでに本作は素晴らしいものに仕上がっていると思いますが、まだまだ追加したい要素がたくさんあるのです!
現時点で、神殿までには3つの階層がありますが、完成版ではもう2つの階層を追加予定です。しかし、これだけじゃありませんよ!新しいウィップ、新しいトラップ、新しい部屋、新しい守護神、新しい加護も追加予定です。これらが何なのか理解していただくためには、本作のシステムについてもう少し詳しくお話する必要がありますね!
本作では神殿に入る前、プレイヤーはウィップを一つ選ばなくてはいけません。どのウィップにも長所と短所があります。それからプレイヤーは様々なトラップが仕掛けられた、ランダム生成の部屋を探索していくことになります。深く潜ると、今度は守護神がプレイヤーに襲いかかり始めます。守護神たちは不死身の強力な存在で、神殿を守るために躊躇なくプレイヤーを殺しにかかってきます。プレイヤーは加護を受けることで、ダブルジャンプやウイングなどを習得し、成長していくのです。
すでに本作にはたくさんのコンテンツが用意されています。そして、まだまだこれからもたくさんの追加要素がありますので、楽しみにしていてくださいね!

――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。
Ben本作への反応がすべてですね。皆さんには本作を熱狂的に楽しんでいただけているようですし、これから私たちがどんなものを追加し、本作がどんな方向に行くのか、ということに思いを巡らせているようです。私たちもコミュニティからのフィードバックに応えるのにワクワクしていますし、最高のものを作り上げたいと思っています。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Ben私たちが何も言わずとも、多くの人が本作を他の作品と比較しているようです。よく聞くのが、本作を『DARK SOULS』と『ミラーズエッジ』と『Spelunky』と「レジェンド~隠れ寺の伝説」のミックスだ、というものです。私個人としては、いつも開発チームのメンバーに言っているのですが、一番影響を受けたのは昔のとあるFlashゲームです。タイトルは思い出せないのですが、シンプルな2Dゲームで、プレイヤーが家の屋根と屋根の間をジャンプしなくてはいけないというものでした。ジャンプというアクションはとてもシンプルなのですが、一回しかできないというのが特徴だったのです。たった一回しかできないからこそ、プレイヤーはその一回のジャンプに全集中力を注ぎ込むのです!これこそ、私が本作で実現したい感覚でした。どんなジャンルにするかや、どんなゲームにするかなんてことは考えてもいませんでした。私は、プレイしている時にプレイヤーの方がどういう気持ちになるか、そしてプレイヤーの緊張感と熱狂をどうすれば最大限に引き出すことができるか、ということを一番大切にしたかったのです。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Ben私たちはとても幸運でした。開発チームメンバーは国内の異なるエリアに分かれていたので、すでにリモートで開発を行なっていたのです。開発に悪い影響があったとは言いませんが、自宅から作業をしていたので互いのコミュニケーションは若干少なくなりましたね。私は元々内向的な人間でして、私がマルチプレイヤーゲームに対して持っている不満の一つが、他の人に下手だとかとやかく言われるのが嫌だということです。本作の要素の一つで私がめちゃくちゃ気に入っているのが、多くの人に囲まれて一緒に遊んでいながらも、何も言ってこない点ですね!
――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?
Benもちろんです。稼いじゃってください。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Ben本インタビューをお読みいただき、ありがとうございました!私たちは本作を可能な限り面白いゲームにしていきますので、楽しんでいただけると嬉しいです!
――ありがとうございました。


本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。