気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Bitrich.info開発、PC/Mac/Linux向けに6月23日に早期アクセスが開始された鉄道路線マネジメントシミュレーション『Rail Route』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、 シンプルなインターフェースが特徴の鉄道路線マネジメントシミュレーション。新しい駅まで線路を引き、信号などを設置し、タイムテーブルに沿った最適な鉄道の運行を目指します。手に入るお金を使ってアップグレードし、自動化を進めることも可能。マップエディタも搭載されており、オリジナルのマップが作りSteam Workshopで共有することもできます。記事執筆時点では日本語未対応。
『Rail Route』は、1,520円(7月9日までは10%オフの1,368円)で早期アクセス配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
Angel本作の開発者、Angelです。本作はMichalと2人で開発を行なっています。2人ともチェコ共和国の首都、プラハに住んでおり、お互い家族がいますので、小さい子供たちの世話をする傍ら、空いた時間を使って本作の開発を行なっています。
私たちは2人ともIT業界で長い経験を有しており、過去15年間、様々なプロジェクトに携わってきました。Michalは以前、銀行でITアーキテクトをしていましたし、私は30人のJavaデベロッパーによるチームをリードしていました。これらとは関係なく、私たちはプログラミングが大好きです。
本作の開発を始める以前、私たちはたくさんのプロトタイプを作ってきました。私は個人的にゲームプログラミングの経験がありますが、チェコ産のMUD(注:Multi-User Dungeon、テキストベースのオンラインゲーム)を作っていた時のことで、ほぼ20年前です。MUDゲームは今のMMOと言うジャンルの前身ですね。もし聞いたことがなければ、調べてみると面白いと思います。テルネットを使ってテキストで遊んだのです。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
AngelMichalと2人でおよそ3年前に開始しました。まだ世の中にない、個性的なものを作りたいと思ったのです。幸運にも、Michalが以前、学習の一環で運輸指令シミュレータを遊んだことがあることを思い出したのです。これを見せてもらうと、私はすぐにゲーム化するのに素晴らしいチョイスだと思いました。
――本作の特徴を教えてください。
Angel鉄道の運輸指令をテーマにしたゲームは他にありません。鉄道の路線図を見ながら指令インターフェースを使って操作する、ということ自体、かなり特徴的なコンセプトではないでしょうか。しかし私たちはこのテーマを掘り下げ、クリエイティビティ、問題解決、最適化、自動化、と言ったゲーム要素を取り入れています。
――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのでしょうか?
Angel少なくとも1年間を予定していますが、おそらくもっとかかるでしょう。コミュニティからかなりの量の提案をいただいているので、優先順位をつけていこうと思っています。しかしプレイヤーの皆さんには自分の好きなものを作り上げていただきたいので、マップエディタ(とエディタで作れるコンテンツ)に一番力を入れています。
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――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。
Angel本作はすでにしっかりとしたコアとフレームワークが出来ており、15時間のゲームプレイとエンドレスに遊べるカスタムマップに対応しています。
実は、本作のコミュニティは2年前から徐々に構築されてきました。ファンの方々には、これまでにもたくさん助けていただいています。アルファ版のテストプレイだけでなく、素晴らしいフィードバックもたくさんいただいてきました。彼らのおかげで、本作が正しい方向に進むことが出来ているのです。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Angel本物の運輸指令インターフェースから影響を受けています。しかし、ゲームにするためにはかなり多くのゲーム要素を取り入れなくてはいけませんでした。
一番大きな影響を受けたゲームは『Factorio』です。舞台はまったく異なりますが、エンドレスモードのゲームループはとても似ています。とはいえ、それは本作のたった一部に過ぎません。多くのプレイヤーが、自分でオリジナルのマップ(それか自分の馴染みのある実在する路線)を作るのを楽しんでいるようで、私たちもそれをとても嬉しく思っています。そのため、早期アクセス中に、プレイヤーたちがクリエイティビティを最大限に発揮できるよう、可能な限り多くの要素を追加する予定です。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?
Angelすでに作業を行なっています。本作の翻訳はすべてファンコミュニティによるものです。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Angelまったくありませんでした。あったとすれば、今までより少し長い時間、PCに向かうことができたと言うことでしょうか。(笑)
――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?
Angelはい。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Angelもし本作を気に入っていただけましたら、本作の独自性をぜひ周りの人にも教えてあげていただきたいです。ありがとうございました!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。