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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」です。
今回はGentlymad Studiosが開発を手掛け、2021年3月にリリースされた都市育成シミュレーション『Endzone - A World Apart』(以下、Endzone)の拡張コンテンツ『Endzone - A World Apart:Prosperity』(以下、Prosperity)で何が変わったのか、新要素について触れていきます。
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まずは『Endzone』を未プレイの読者のために、そもそもどんな作品なのか簡単に内容を説明していきましょう。本作は世界的な原子力災害が起きたのちの終末世界を描くサバイバル都市建設シミュレーションで、プレイヤーは“地球上の最後の生存者たち”を率いる指導者として新たな文明の開拓を担っていきます。正直、ちょっと責任が重すぎて放り投げたくなるポジションですが……。
それはさておき指導者として資源の収集と食料の安定供給、放射能汚染の脅威への対応、インフラ整備や高度な技術の研究を行い「産めよ増やせよ地に満ちよ」とばかりに人口増加に励める安心・安全な環境を生存者たちに与えていく。これが『Endzone』の基本的なプレイ目標です。人口増加と食糧生産のバランスを考えながら拡張しないと住人は飢餓に倒れ、あっという間に街は崩壊への一途をたどります。リソース管理が肝となる同ジャンルの人気タイトルには『Banished』や『Life is Feudal: Forest Village』などがあり、これらのプレイ経験があるユーザーならば特に操作方法に悩むこともなく直感的に遊べるでしょう。
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痒いところに手が届く、懇切丁寧なチュートリアルは健在
お久しぶりな復帰プレイヤーでも悩み無用の充実した内容
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DLC『Prosperity』は生存に必死だった時代を乗り越えたあと、基本的なインフラは構築済みのいわば“新章”と呼べる世界で、新たな資源や農作物、上位の建築物、より高度な研究内容などが追加されています。『Endzone』の魅力の1つはとにかくチュートリアルが丁寧なところ。“初めての都市育成シム”デビューするなら?とお勧めを問われたなら、迷わず本作挙げるほど過不足なく用意されており、今回の拡張でもDLCの新要素のみにスポットをあてたものがきちんと追加されています。発売当時に遊びこんだというベテランプレイヤーもまずはチュートリアルで『Prosperity』に触れてみることをおすすめしておきます。
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住人のエスカレートする物欲との戦いは終わらない
「足るを知る者は富む」と説教したくなる言いたい放題っぷり
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『Prosperity』はゲーム性や難易度を大きく変えるというよりも、『Endzone』に感じていた物足りなさを補ってくれるものですが、何が一番違うかを簡潔に言うとすれば「みんなめっちゃ贅沢でわがままになりました!」でしょうか……。
既存の「評議会」システムは住人から主に生活環境に関わる“提案”がなされ、プレイヤーは断ることも可能でしたし、万が一失敗してもせいぜい不満度が高まる程度でした。一方で新機能「タウンホール」では住人から“要求の実行”を迫られます。2つの選択肢のどちらかを必ず選ばねばならず、期限内に要求を満たせなければ住人は食料の略奪といったより直接的な行動に出るのが大きな違いです。コーヒーや石鹸などの生活必需品などを要求してくるのはまだ可愛い方で、ビールにケーキ、果てはジョイント(マリファナ)まで「タウンホール」を通じ何千と大量にほしがるありさま。満足度が高くなるほど要求が発生するスパンは長くなりますが、なくなることはありません。人間は一度上げた生活レベルを下げることは難しいとはよくいったもので。
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『Prosperity』シナリオモードは上級者向けの内容に
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新たに追加された3つのシナリオ「サバイバルを超えて」「日の当たらない未来」「背中合わせ」はいずれもクリア目標に『Prosperity』の新要素が設定されており、どちらかといえば既存コンテンツを遊びつくした上級者向けの内容です。特にシナリオ開始時の中途半端に成長した街並みは、開発者からの挑戦状か?と思いたくなる微妙かつ無駄な配置に心の中で舌打ちしたくなるはず。歯ごたえあるマップを求めていたベテラン勢も満足できることでしょう。
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対応機種:PC(Steam)
発売日:2021年10月21日(Steam版)
記事執筆時の著者プレイ時間:31時間
価格:1010円