気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Claudio Norori氏とAntonio Vargas氏開発、PC/Mac向けに2月16日に正式リリースされた北極圏サバイバルアドベンチャー『Arctico』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、犬ぞりやカヤックなどを用いて島を探検し、資源を集めて拠点を拡大するサバイバルアドベンチャー。先駆者の残したものを収集しつつ、作物の育成や実験によるデータの取得を行い拠点を拡張したり設備を購入したりします。記事執筆時点では日本語未対応。
『Arctico』は、980円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Claudioニカラグア・マナグア出身のClaudioです。本作の開発には長い期間を費やしており、つい先日、バージョン1.0をSteamでリリースすることができました。本作は広大な氷の世界を舞台にした平和的な探索&基地建設ゲームです。私の一番好きなゲームは『ダークソウル3』で、この作品のすべてが大好きです。特に探索と発見、という点において最高の作品だと思っています。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Claudio私は高校を卒業したすぐ後、雪の世界を舞台にしたサバイバルゲームのプロトタイプを作り始めました。自分のゲーム開発スキルを伸ばすために行なっていたのですが、これを見た弟が「犬ぞりを追加できないか」と言ってきたのです。こうして「犬たちの世話をしながら乗り物として活用しつつ、広大な世界を探検する」というアイデアが、本作の開発へと繋がっていったのです。
――本作の特徴を教えてください。
Claudioオープンワールドで犬ぞりを使う、というのが本作一番の特徴だと思います。また、本作の平和的なテーマや色合い、そしてゆっくりとしたテンポのゲーム展開も特徴だといえるでしょう。本作では完全なる自由度を提供し、カヤック、パラシュート、グライダーというような、探索するための方法もたくさん用意されています。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Claudio現実世界で抱える様々な問題から距離を置き、静かな世界で時を過ごしたい人に向いていると思います。本作において、「プレイヤーに迫る危機」のようなものはなく、マップも広大で穏やかであり、「平和な孤独」というテーマを感じてもらいたいと思いました。本作は友達と一緒に遊ぶこともできますので、誰かを誘って探索を手伝ってもらうこともできますし、一緒に探索しながらローファイミュージックを聴くなんていうのも良いかもしれませんね。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Claudio本作の開発中、『ASTRONEER』と『Eidolon』からは大きな影響を受けました。特にこれらのゲームが採用している、テクスチャーを使用しないミニマルなビジュアルへのアプローチですね。また、映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」の主人公が独りで静かな海を眺め、その水面には空を映し出されているというシーンも大きなインスピレーションとなり、まさに本作で実現したかったことです。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Claudio計画しています!本作で得た収益を使い、ローカライズを始める予定です。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Claudioそれほどありませんでした。本作の開発において、私は以前からリモートで作業を行なっていましたし、開発メンバーも別の国に住んでいます。才能豊かな3DモデラーであるAntonioはコスタリカに住んでおり、彼なしでは、本作の綺麗なロケーションや驚くような発見は存在しなかったことでしょう。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Claudio100%大丈夫です!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Claudio現時点で1,000人以上の日本の方に本作をプレイしていただいています。本作を遊んでいただき、そして忍耐強く本作の開発にお付き合いいただき、感謝してもしきれません。本当にありがとうございます!高クオリティなローカライズをできるだけ早く実現することをお約束いたします。本インタビューをお読みいただき、ありがとうございました!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。