高難易度で困難な世界を切り開く体験をもたらすジャンル・ソウルライク。『スチールライジング』は18世紀のフランスを舞台に、機械仕掛けの人形「アイギス」となって過酷な戦いに挑むタイトルです。
本作は「Happinet ゲームフェス！～2022 夏の陣～ in ベルサール秋葉原」にて試遊できたため、近年のソウルライクの中でも異色な世界観を見せる本作がどんな手触りだったかを紹介しましょう。
マリーアントワネットに命じられし機械人形の戦い
主人公アイギスはマリー・アントワネットに命じられ、ルイ16世の配下である機械仕掛けの軍団と死闘を繰り広げていくことを目的としています。今回の試遊ではそんな死闘がどのような模様なのか、他の機械人形たちとのおおまかな戦闘がチェックできるものとなっていました。
基本的にはオーソドックスなソウルライクの形式。攻撃や回避などのアクションをするたびにスタミナゲージが消費されてしまい、ゲージがなくなると動きが制限されるというリスクを頭に入れながら戦うかたちなのは変わりません。
ですが『スチールライジング』においては、スタミナゲージが切れても冷却機能で回復ができるようになっております。ソウルライクではスタミナの制限ゆえに、無暗な攻撃や回避の連打はご法度なところはありますが、この機能によってもう少しアクション回数を増やせるようにしてあるのです。
アイギスは生物ではなく機械人形ですので、一応、作中の世界観に合わせればスタミナというよりオーバーヒートして動けなくなる、だから冷却するという事なんでしょう。そういう意味では機械人形があふれる世界観とゲームシステムを合わせた仕掛けと思えました。
そんな “冷却機能によるアクション回数の増加”があるなら、もう少し簡単なソウルライクになるのか？ と思いましたが実際のところは厳しい。敵の機械人形1体と戦うのもなかなかダメージが通らずに苦労しますし、2体立ちふさがるともう死が確定するレベルです。試遊とはいえあっさりとゲームオーバーを繰り返す結果に。
先日公開した『Thymesia』の試遊と比較すると厳しさが1段違う印象さえありました。が、もう少し遊びこむと『スチールライジング』ならではの打開策が見えてきました。さまざまな武器のバリエーションです。
アイギスは今回の試遊では近接武器の他に、遠距離から相手を凍結させる銃を所持。アイギスは銃を（なぜか）踊るようなポーズで弾を撃ちこみます。こうして敵を凍結させて身動きを取れなくなったスキに、近接武器で連続攻撃することでなんとか撃破していけるというバランスでした。
巨大な機械人形であるボス戦も容赦の無さは変わりません。一瞬のミスで死亡する難しさであり、やはり冷凍させる銃で戦う遠距離戦から、凍結させての近接攻撃というやり方で戦うことに。
冷凍させる銃は強力ですが、もちろん無限に使えるわけではなく弾数に限りがありました。そんなことに気づいたのはボスの体力を半分くらい減らした後でしょうか……。あとが無くなった状態で、何とか敵の攻撃を見切って撃破。やはり厳しい世界観と難度を持つゲームという印象が残るのでした。
ソウルライクとは、厳しいダークな世界をプレイヤーが切り開くジャンルでしょう。本作は18世紀のパリにて、機械人形があふれる不気味な時代を切り開く体験というのは構築されていると感じられました。
『スチールライジング』はPS5 / Xbox SeriesX|S / PCにて2022年9月8日、全世界で発売予定。日本でのPS5版は3gooより展開されます。具体的な日程は今後発表される模様です。
