『ファタモルガーナの館』など数々のノベルゲームを手がけたゲームディベロッパー「NOVECT」の最新作が、インディーゲームイベント「BitSummit X-Roads」に出展されました。
最新作『プロジェクトコード“M”』は連続殺人事件を「殺人気と探偵」の2つの視点から追う推理アドベンチャー。まだ正式タイトルではなくプロジェクトのイニシャル名で出展された初プレイアブルデモの内容を、レポートでお届けいたします。
事件現場を“清掃”する調査パートを体験
ゲームの幕開けはいきなり殺人現場のクライマックスから。プレイヤーは殺人鬼の視点となり、命乞いをする被害者に無慈悲な攻撃を加え凄惨な現場を完成させます。この時点では特に選択肢はないものの、鮮血が飛び散るグラフィックはなかなかにショッキングな描写です。
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そして場面は一転して事件後へ。先ほど完成させた現場の被害者は裏社会と深いつながりがあって表向きに処理できないため、後始末を依頼され特殊な“清掃業者”が現場に到着します。プレイヤーはその清掃業者の一員である青年・都見人の視点として現場を調査することに。もっとも、都見人くんは全く事案を請け負う業者とは知らなかったようです。
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調査は気になるオブジェクトにカーソルを合わせて情報を集め、会話や分岐点では選択肢が展開されていくオーソドックスな形式となっています。愚直に必要な情報を集めるだけでなく、雑談や余分な情報が続く「遊び」の選択肢もあり、単純にインタラクトして読むだけという作業っぽさを感じないのが嬉しい設計です。
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現場の状況をチェックし、無事に“清掃”を完了します。清掃業の先輩「流雲サン」によると現場の状況から推理するに、犯人は一時的に姿を消していた連続殺人鬼の可能性が高いとのことですが……と、気になるところで本デモ版の調査パートは終了です。
最後には、本作の舞台となる東京の浅草や吉原などのエリアを、謎の女性「マリアンヌ」と一緒に移動する探索パートの体験版もちょこっと収録。時間帯によって雰囲気の変わるマップも気になりますが、それよりマリアンヌがシナリオにどう関わってくるのかも気になります。
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今回は初プレイアブルな短いデモ版ですが、その中でもしっかりミステリーの導入だけでなくサプライズ的な要素やキャラクターによるコミカルな掛け合いが盛り込まれており、ダークな題材の中にも遊び心あるゲームの雰囲気が味わえました。
「殺人現場を自ら計画する」という部分についてはまだ体験ができませんでしたが、自らの事件を自らで解決していくミステリーをどうやって成立していくのか、今後に注目の作品となっています。
2024年リリースに向け、次回デモでは両パートをプレイできるよう計画中
「BitSummit X-Roads」には本作の開発を手がけるノベクトの皆さんも来場されており、本作についてお話を伺うことができました。シナリオ・ディレクションを務める縹(はなだ)けいか氏のコメントを紹介します。
──本作のインスピレーションはどのようなところから生まれたのでしょうか?
縹けいか私は『逆転裁判』や『ダンガンロンパ』のようなゲームが好きなんですが、そうした作品は事件の謎解きだけでなく討論パートが入るのがアクセントになっていますよね。ただ、今作は連続殺人事件がテーマですから犯人の裁判を一度やるとゲームが終わってしまいますよね(笑)。なので事件を計画するパートと操作するパートに分けることでアクセントをつけたいと考えました。
──シリアスでありながらもキャラクターの掛け合いがコミカルな所も、名前の挙がったタイトルとの共通点ですよね。
縹けいかシリアスなだけだと息が詰まってしまいますから、そうした楽しさも意識しています。
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──同じ作品のファンの方には是非プレイしてほしいですね。リリース時期はいつを予定していますか?
縹けいか現時点では2024年リリースかな、という感触です。対応ハードはPC、PS4、Switchを予定しているので、各プラットフォームへの調整で前後するかも知れません。次回のデモでは調査パートだけでなく殺人計画パートも体験していただけるようにしたいです。是非楽しみにしていただけたらと思います!
既に推理モノ好きを惹きつける雰囲気を醸し出している、「Murder」と「Mystery」によって描かれる『プロジェクトコード“M”』は現在トレーラームービーが公開中。気になった方はTwitterのフォローなどで続報を見逃さないようチェックしてみてはいかがでしょうか。
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