Xbox Game Studiosは、Obsidian Entertainmentの開発するサバイバルアドベンチャー『Grounded』について、日本時間9月28日2時に正式版となる1.0アップデートを配信しました。
『Grounded』は、これまで『Fallout: New Vegas』『Pillars of Eternity』『The Outer Worlds』など、数多くの名作ゲームを手掛けたObsidian Entertainmentが2020年7月28日に早期アクセスでリリース。小さくなった主人公たちが裏庭を舞台に、アリやクモといった虫を相手にサバイバルを繰り広げる作品です。
2年と2ヶ月を経た正式版の1.0アップデートでは、待望のストーリー部分が完成するほか、これまでとは異なる新たな冒険の舞台となる新エリアを追加。新たな脅威となる敵の虫はもちろん、武器や防具、アイテムも大幅に増加します。
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本稿では、いよいよ正式版になる『Grounded』プレビュー版のプレイレポで、本作の魅力を紹介していきます。とても小さな世界で、とても壮大な世界観を楽しめる本作は魅力いっぱいです!
『Grounded』とはどんなゲーム?
まずは主人公の少年少女4人から好きなキャラクターを選んでゲームをスタートしましょう。キャラクターの性格やセリフは異なりますが、ゲームとしての性能は変わらないので好きな見た目のキャラクターを選びましょう。物語は冒頭、主人公たちが行方不明になったというテレビのニュースが流れ、パラシュートの付いた謎のケースが落ちてくるシーンから始まります。
主人公が目を覚ますと、そこにはこれまで見たこともないような光景が広がっています。とてつもなく巨大な木の根っこやキノコ、そして見上げるサイズの野球ボール……どうにも信じられませんが、自分は小さくなってしまったようです。とりあえず周囲を警戒しながら道を進んでいくと、目の前に謎の科学施設「研究ラボ」を発見します。どうやらこの謎だらけのミクロの世界には人間がいたようです。
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すぐ近くにあった大きな謎のマシンに残されていた音声記録によるとこの場所で「人間を小さくする実験」が行われていた様子。他にあてもない主人公は、マシンを調査・修理することになります。このあたりはチュートリアルとして、ストーリーを追いながら基本操作やアイテムの加工、研究ラボによる分析、虫との戦闘などを学んでいきます。
その後は大きな研究施設でロボット「バーグル」と出会い、主人公が元のサイズに戻るためにもバーグルのメモリーを探し出すことになります。本作は大きな1本のストーリーがあり、その目標を達成するために探索や戦闘を行ってサバイバルしながら世界を広げていかなければなりません。
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もちろん、裏庭の世界には恐るべき脅威がたくさん潜んでいます。まずは生き残るための準備が必要不可欠です。
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人間は弱い。虫を相手には知恵を振り絞れ!
主人公がふと周囲を見渡すと大きなゾウムシや働きアリ、テントウムシなどが歩きまわっています。彼らは通常だと敵対しない生物なので安全なのですが、弱肉強食の裏庭の世界では、クモや兵隊アリや蚊などの危険な存在もたくさんいるのです。小さな人間などは簡単に捕食されてしまうので、まずは備えを万全にするしかありません。
どんな世界であっても、サバイバルのためには生活環境を整えなくてはなりません。本作の基本ステータスは体力・スタミナ・飢え・渇きの4つで、わりと飢えと渇きのステータスは早く減っていきます。生きるためにもキノコやゾウムシの肉を食べたり、草に付いている朝露を飲んでしのぐしかありません。また、安全に眠るための寝床や拠点を作らなければなりません。
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本作では研究ラボで特定のアイテムを分析する、バーグルを手助けするなどの方法で設計図を入手できます。最低限の生活や戦闘をするための簡単なアイテムならすぐ作れるのですが、レベルを上げるためには未知の世界を探索するしかないのです。また、強い虫を倒して手に入れる素材からはさまざまなアイテムを作れます。
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しかし主人公がドングリの鎧に身を包み、小枝の槍を持ったところで簡単にクモやゴミムシ、カメムシなどに勝てるわけではありません。そこで重要なのが「観察」です。観察モードで虫を研究することで、その虫の生態や弱点を見つけることができます。その弱点に合わせた武器の選択をすることで、凶悪な虫たちにもきっと勝てるでしょう。
さらに、虫は(一部を除いて)比較的高いところや狭所に弱いため、生い茂る草むらを利用して「高いところから弓で撃ちおろす」といった地の利を得た戦い方も可能。毒を付与する武器で少しずつ削るなど、弱めの装備でも知恵を振り絞ればジャイアントキリングもできるのです。昔はこっちのほうがジャイアントだったのになあ。
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強敵との戦いは、回避やガードを駆使しなければ即死することも珍しくなく、非常に緊張感があります。しかし、多少の冒険をしなければ良い素材は手にはいらないのです。
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冒険・物語・冒険すべてが連携する楽しさ!
舞台となる裏庭には、科学者が残した施設だけでなく、捨てられたジュースの缶やパックなどのランドマークが多くあります。エリアごとに入手できるアイテムが異なるため、これらのランドマークは冒険をするための大きな助けになるでしょう。捨てられたジュースの付近には飢えと渇きを回復する「こぼれたジュース」が垂れていたりすることもあります。
とにかく本作は自分が小さくなっているという「スケール感」が素晴らしい表現力で描かれています。ジュースの缶の中に入ってたっぷりのジュースを飲んだりできるようなSF感がある一方で、この大きい大きい世界を探検してると不思議なほどに、今自分が迷い込んでいる等身大の裏庭の全景も見えてくるのです。
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踏み荒らされた土の窪地、舞い落ちた枯れ葉のトンネル、巨大な蟻塚など、多くの面白い地形がバランスよく配置され、少し工夫をすれば比較的安全な道を探し出せるようにもなっています。周りを見渡すことで「スケール感を楽しめる感動」と「ゲームとしての安全確保」を両立できる、非常に緻密に作られたマップデザインは魅力満点です。
苦労して世界を探索しながらアイテムを見つけ出し、研究を進めて自身や拠点を強化しながら裏庭に隠された『Grounded』の世界の大きなストーリーに挑むという、冒険・研究・物語の要素がしっかりと繋がっているのが好印象です。1.0アップデートでストーリーが完成したことで、物語をたっぷり楽しむことも嬉しい部分です。
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もちろん、サバイバルゲームとしても自由度は高く、拠点の構築や防衛、料理などさまざまな要素もバッチリ楽しめます。冒険が進めばゾウムシやアブラムシをペットとして飼育したり、ジップラインを設置して快適な移動をすることも可能。じっくりと世界を広げていくゲームでもありますが、一気に生活が快適になる快感も味わえますよ。
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豊富なオプションで快適プレイ!クモも謎生物に?
本作の魅力の一つとして、非常に豊富なオプション設定項目があります。ゲームの難易度設定も選択できる3つの難易度のほか、虫がプレイヤーを無視する、建物の物理法則を無視する、死亡時にアイテムを落とす/落とさないなど、15種類を超える細かい設定で自由なプレイが可能です。もちろんクリエイティブモードもありますよ。
また、『Grounded』はアクセシビリティに大きく力を入れている作品でもあります。色覚サポートやチャットテキストの読み上げ機能はもちろん、レティクルの設定など非常に細やかな設定項目が用意されています。さらにこのゲームならではとも言える設定項目が「クモ恐怖症緩和モード」です。
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本作の驚異となる敵であるクモですが、世の中には「アラクノフォビア」という言葉が存在しているほどに苦手な人も多い存在です。そこで『Grounded』では、5段階でクモの見た目をカスタマイズできるのです。最高設定では「丸2つに目がついてる謎生物」になるのですが、これはこれでちょっと怖いかも……?
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早期アクセスリリースから高い評価を受けてきた『Grounded』が、いよいよ日本時間2022年9月28日に正式版を迎えました。探索や戦闘、発見のゲームとしての楽しさがたっぷり詰め込まれた世界、「小さな裏庭の大冒険」は今後ますます盛り上がっていくのでしょう。
早期アクセスでプレイした人が新たな発見を楽しむのも、ここから新たに『Grounded』の世界へ挑戦する人にも絶好のタイミングです。ソロプレイはもちろん、フレンド4人と一緒に巨大建築を楽しんだり、強敵の虫たちを相手に連携プレイで戦ったりもできます。
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なお、クモ以外の虫に関しては見た目を緩和する設定はありません。そのため、ゲームとしては間違いなく面白いのですが、どうしても虫が苦手な人には少しプレイするためのハードルが高くなってしまうかな、と言う懸念はあります。
『Grounded』は、PC(Steam/Microsoftストア)/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中。サブスクリプションサービス「Game Pass」にも対応しています。