
『ローグ』を始まりとしたターン制の迷宮探索ゲーを始祖とした「ローグライク」と呼ばれるジャンルも、名称に対して連想されるイメージを幾度も変え、もはやゲーマーにとっては「毎回最低限のところから、大半は自動生成のステージを攻略していくゲームの総称」としておなじみのモノになりました。ローグライク系(昔ながらのターン制の迷宮探索ゲー以外は、ときにはローグライトとよばれることもあります)の特徴として「一度ハマれば何度もプレイしたくなる」というゲームの寿命の長さがありますよね。作品によっては何十時間、何百時間と浸っていられることもザラです。
みなさんにはぜひお気に入りの1本を見つけてもらって、「今年の大作ゲーが出るまでの合間に遊ぶゲームが無くて困っちゃう!」といった悲しい出来事が一つでも無くなればと思っています。
というわけで、今回はSteamで配信中のローグライク系アクションからピックアップして11本をご紹介。
ちなみに、本稿では以降、ローグライクとローグライトの区別等々の話は一旦ぜんぶ放り投げ、すべて「ローグライク」という名称で進めていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
Dead Cells
2018年8月7日発売
¥2,480
筆者は……3.6時間プレイ。最近始めたばかりです。

戦士の死体に取り付き、何度死んでも復活する謎のアメーバが主人公の、ヌルヌルとした挙動のドット絵が気持ちいい2Dアクションです。パーマデス・ランダム入手のアイテムといったローグライク的要素はしっかり押さえた上で、主人公が新たな能力(蔦を生成など)を手に入れることで進む道が広がるという「メトロイドヴァニア」系の要素もプラス。開発はこのゲームのカテゴリを「ローグヴァニア」と命名しています。


初期の『プリンス・オブ・ペルシャ』的なヌルヌルアクションを簡単操作で行える爽快感。さらに様々なインディーゲームとのコラボによって、冒険の道中で急に『Hyper Light Drifter』のアイテムが拾えたり、『Risk of Rain』のキャラクタースキンが手に入ったりと、楽しみポイントは山のように用意されています。
そしてなんと今年のQ1には本家『悪魔城ドラキュラ』とのコラボDLCが予定されており、名実ともに真の「ローグヴァニア」となりそうです。
Enter the Gungeon
2016年4月5日発売
¥1,700
筆者は…353時間プレイ、全実績開放済。

「過去を始末する銃」を手にするため、宇宙各地からやってきたワケアリ人物たちがダンジョンならぬ「ガン」ジョンを冒険するツインスティックシューターです。基本は部屋ごとに出現する敵を全部倒せば次の部屋への道が開く、わかりやすくシンプルなルール。敵の攻撃が弾幕シューターのように激しく、高いアクション性が魅力です。


手に入る武器はほぼすべてが銃や「なんか銃っぽいもの」で統一されており、AK47やM1911、デザートイーグルといったおなじみの面々はもちろん、魔法のランプ、ティーポット、果てはバナナまでも「なんか銃っぽい」のくくりとして手に入るというメチャクチャっぷりが楽しいです。上の写真のようなパロディー系武器も大量に用意されています。

どちらかといえば難易度は高めのゲームですが、繰り返す度に上がっていく自分の腕と、アンロックされていく新たな銃の力で攻略できるようになっていく楽しさにあふれている1本です。高難易度の隠し要素が大量に詰め込まれているのも嬉しいポイント。

個人的に好きな武器ランキング堂々の1位はこの「ライデンコイル」。名作縦シュー『雷電2』で登場したサラリーマン御用達「プラズマレーザー」のパロディ武器です。非効率じゃね?と思ってしまうようなニョロリンとした軌道がたまりません。

あと大事なことなのでお伝えしておきますが、ペットの犬を撫でられます。
Rogue Legacy 2
2022年4月29日発売
¥2,570
筆者は…93時間プレイ、ストーリーは現在9周目。

キャラクターが倒れてしまうと、そのキャラの子孫が冒険を引き継ぎ、次のプレイに臨むという斬新なシステムが話題になった2Dアクション『Rogue Legacy(以下『1』)』の続編です。『1』はシンプルなローグライクアクションでしたが、今作は『Dead Cells』のような、ローグヴァニア系に進化。冒険の道中に手に入る永続パワーアップ装備によって新たな道が開き、冒険できるエリアが広がっていきます。


世継ぎ選択時、各キャラクターの個性を決めるためにランダムで割り振られる「特性」は長所・短所が大きく現れるようなものが多く(最大HPは減るが攻撃力アップ、画面がセピア色で固定されるなど)プレイごとに新鮮な冒険が楽しめます。一度ダメージを受けただけで死んでしまうといった超ハイリスクな特性もありますが、その場合は手に入るゴールドにボーナスがかかってくれます。ゴールドを稼げばベースで行える永続のステータス上昇などが行いやすくなるため、結果として子孫の冒険が楽になっていきます。遺せるものは一つでも多くしておきたい、そんな気持ちになるゲームです。