スマッシュヒットを記録したインディーローグライトアクション『Vampire Survivors(以下、ヴァンサバ)』は、移動だけという手軽な操作でありながら、アップグレードによって徐々に攻撃が強くなっていき、最終的には大量の敵をプチプチと潰していく爽快感が楽しい作品です。
そんな『ヴァンサバ』の楽しさを「FPSでやってみたら面白いんじゃねーか!?」という発想のもと生まれた(と思われる)のが、今回紹介する『Vampire Hunters』です。本稿では、Gamecraft Studiosが7月27日に早期アクセスを開始した本作のプレイレポをお届けいたします。
発想はおバカ!?でも実は堅実に『ヴァンサバ』体験をFPSで再現
ゲームの流れは、選択した武器を使って次々と現れる敵を倒していくというものです。敵を倒すと時折経験値玉がドロップし、一定量集めるとレベルアップ。アップグレードとして新たな武器やアップグレードを選択でき、次々と武器を増やしていくことができます。
最初のマップでは、直線状のマップをひたすら進んでいき、最後に待ち構えるボスを倒すことが目的です。主人公は右手と左手に銃、自動で使う能力が2つ、クールダウン式の強力ガジェットを2つを装備することができ、両手の銃にはどんどん新たな銃が増設されていきます。

初期武器のリボルバーを携えて進んでいくと次々とコウモリの敵が現れます。この敵は1,2発簡単に倒せるため、あまり苦労しません。

しかし、順調に進めるのは最初だけ。地上を歩くオークのような敵や高ダメージの弾幕を放つガイコツなどが出現し、プレイヤーを妨害していきます。単純に敵の耐久力も高くなってくるため、倒せずにダメージを食らってしまうことが多発します。
画面下部の青いバーが経験値となっており、満タンにするとアップグレードが選択できます。バンバン武器を増やせばいいだろ!と思ってしまいますが、実のところある程度考えて配置しなければなりません。武器には単発で撃つスナイパーやショットガンと長押しで撃つミニガンや高圧聖水ホースなどがあり、新規に増やす以外にも既存の武器を強化していかなければなりません。

例えば単発と長押しの武器を両方強化してしまうと、戦い方がブレてしまうことも……。どちらを中心にするのかを定めてビルドを組み立てなければなりません。しかし、うまくビルドがハマったときは攻撃力がインフレしてとても爽快。敵を倒した証でもある大量のオーブが並ぶ様は見ていてとても達成感があります。

とはいえ、正直『ヴァンサバ』と同様に初期状態でのクリアは困難です。マップの背後からは壁が迫っており、あんまりのんびりとしていられません。敵が硬くなるにつれ倒すのに時間がかかる上に、ノロノロしていると強制的に前に進まされてしまうのです。ステージ後半になるほどダメージを受ける機会は増え、あまり考えずにプレイするとクリアするのは困難です。

そこで、お金を使ったアンロック要素の出番です。お金は敵を倒しても手に入りますが、より多く入手するには実績を解除していくことが重要となります。敵を合計で一定数倒したりコンボを多く繋げたりすると、実績が解除され、報酬としてお金などを入手できます。

十分なお金を手にしたら、メインメニューからアップグレードを選択します。射撃レートや自動回復スピード、リロードスピードや最大HPなど様々な能力が強化でき、徐々にキャラクターを強くしていけます。

しかし、アップグレードでの強化は地道なもの。もうひとつのお金の使い道として実績達成によって入手した初期武器のアンロック権があり、お金で購入することで初期武器として選択できるようになります。初期武器の選び方から強化のつなぎ方によっては、序盤からかなり楽に進められるものもあるため、何度も挑戦して最高のビルドを見つける楽しみもあります。

筆者のオススメは、追尾してくれるミサイルやオーブ、もしくは地上の敵に大ダメージを与えてくれるラットや打つと大爆発を起こすカエル。どれも強力で、きっとプレイヤーの役に立ってくれるはずです。
本作には他にもアクションゲーム的なギミックが楽しめるボスや、分かれ道があるステージなどが用意されており、予想以上に奥が深そう。見た目のインパクトはもちろんですが、しっかり堅実な『ヴァンサバ』FPSを作りあげたという点は非常に好印象です。なお日本語には対応していませんが、武器や能力の効果は簡単な英語でしか書かれていないため、あまり苦労しないでしょう。わからないところがあっても、アップグレード画面では時間が止まるため、翻訳ソフトを使うというのもアリです。
現在早期アクセス中で、今後もコンテンツ追加が行われていくとのことですので、ぜひチェックしてみてください。
見た目でバカゲーと侮るのは厳禁!ヴァンサバファンもFPSファンも要チェックな秀作スパ!
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023/07/27(早期アクセス)
記事執筆時の著者プレイ時間:3.2時間
価格:1,200円