■「テレキネシス」の取得で、『Synapse』の魅力が爆発的に開花!
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最初期の段階でも主人公は超能力的な力を持っており、特定のブロックを自由自在に動かしたり、そのブロックを敵に直接ぶつけてダメージを与えることができます。しかしゲーム開始段階では、立体的な空間でブロックを自在に扱うのは難しく、意識がそちらに割かれて散漫となり、むしろ攻撃を食らいやすくなる場面もありました。
ですが、条件をクリアすると手に入るスキルポイントを費やし、スキルツリーから「テレキネシス」を取得すると、敵との戦いが激変します。それまでは特定のオブジェクトの操作しか出来なかったのに、なんと“敵そのもの”を掴めるようになりました。しかも、視線トラッキングで掴む相手を直視し、逆手のボタンを押すだけの簡単操作で事足ります。
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実際に戦闘で試したところ、範囲内であれば何の苦もなく敵を掴めます。掴まれている間、敵は何もできず無防備なので、引き寄せて至近距離で弾をブチ込むもよし、高々と放り投げるもよし。地面にぶつかるとダメージを受けますし、フィールド外まで投げ飛ばしたら即死亡。弾を撃たずに「テレキネシス」だけでフィールドを突破することすらできます。
また、超能力モノによくある「テレキネシスで敵を掴み、持ち上げては地面に叩きつける」という行為も可能です。逆手を上に振れば持ち上がり、下におろせば地面に激突。壁にだって打ち付けられますし、空に向かって放り投げれば高々と舞い、あとは地面に激突するのみです。
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最序盤の銃撃戦は、距離があると当てにくく、しかし距離を詰めようと思えば被弾。カバーアクションで身を守れはするものの、弾丸には限りがあるので無限には撃ち合えません。弾の補充は敵のドロップを拾うのが基本なので、籠城だけではいずれ手詰まりになります。
そうした厳しかった戦局が、「テレキネシス」ひとつで様変わり。敵が1人なら、掴むだけで好き勝手できます。敵が2体以上いても、それぞれ投げ飛ばすだけでこちらの独壇場です。視界にさえ入れば、まさに敵なし状態。無双感満点の超能力アクションが、プレイ意欲を一気に押し上げてくれました。
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もちろん、ゲーム全般を通して“敵なし”ではさすがにありません。「テレキネシス」で容易く蹴散らさせるのは、通常の敵や特攻して自爆する敵など。空を飛ぶ敵は一定時間で拘束が外れますし、重火器を持つ強敵相手だと一筋縄ではいきません。また、敵の人数が増えると文字通り“手”が足りなくなります。
ですが「テレキネシス」があるだけで、敵への対処、無効化、撃破の難易度が格段に変わりました。FPSアクションと思いきや、むしろ超能力アクションがメインでは、と『Synapse』への考えを改めてしまうほど。
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超能力を使ったり、敵に直接干渉できるゲーム自体は存在します。しかし、視線トラッキングによる対象の選択は、「操作的になんの負担もないこと」、「直感的で没入感が高いこと」、その2点が非常に優れており、VRゲームならではの刺激と興奮を提供してくれます。
■『Synapse』は、VRのFPS? いいや、シビれるような超能力&銃撃アクションだ!
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「テレキネシス」を駆使する強者感と手応えがあまりに心地よかったため、その点にフォーカスしたレポートになってしまいましたが、この手応えはぜひ味わって欲しいほどのお勧め度です。
足りない部分を簡単に補足すると、毎回構成が変わるフィールドに挑み、やられるたびに最初の地点まで、少しずつ強化してもっと先を目指すローグテイストな作りになっています。バリエーションはそれほど多くありませんが、主人公の成長が割と早く、出来ることが増えていくため、単調という実感は覚えませんでした。
また銃器ですが、成長に応じて使える銃の選択肢も増えていくので、決して「テレキネシス」だけのゲームでもありません。成長が進めば進むほど、超人的な能力と銃撃の組み合わせが強力になっていき、より高まっていく強者感をどこまでも味わえます。
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こうした成長や「テレキネシス」のおかげで、ゲームの難易度自体はそこまで高くありません。手ごたえは確かにあり、しかしFPS上級者でなくとも十分クリアできる絶妙なバランスなので、「FPSだからちょっと……」と食わず嫌いでスルーするのはもったいないばかりです。
そして繰り返しになりますが、視線を向け、ボタンを押すだけで相手を意のままに操れる「テレキネシス」に、筆者はとことん痺れました。これほどダイレクトに超能力を実感できたゲームは、初めてだったかもしれません。個人的に憧れていた“超能力を使う自分”を味わわせてくれた『Synapse』との出会いは、忘れられない体験となりそうです。
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・「テレキネシス」を自在に駆使する無双感。複雑な操作はいらず、銃撃との二刀流も楽しい。
・VRゲームならではの没入感が高い。
・強化を進めるほど戦いの選択肢が増え、飽きずに何度も楽しめる。
悪い点
・テンポがいい分、ボリュームは少ない。
・ストーリーはあるが、ゲーム性と比べると重要性は低め。
・集中してプレイし、短時間で満足するタイプ。そのため長く遊び続けるのは難しい。
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