気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Bevel bakery開発、PC向けに8月5日にリリースされた剣戟アクション『Sclash』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、封建時代の日本を舞台にした剣戟アクションゲーム。とっつきやすくもマスターするのが難しいシンプル操作で、1対1での戦いが繰り広げられ、一瞬の判断が勝敗を左右する緊張感溢れる決闘を楽しむことができます。オンライン対戦モードも近日実装予定。記事執筆時点では日本語未対応です。
『Sclash』は、1,000円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Bastien Bernand氏(以下Bastien)こんにちは、フランスのリヨン出身のアーティスト兼ゲームデザイナー、Bastien Bernandです。本作のゲームディレクターで、本作は私たちのデビュー作になります!一番好きなゲームは『マインクラフト』で、友達と一緒に不思議な世界を探検したり、素敵な音楽を聴いたりして、たくさんの時間を過ごしてきました。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Bastien本作では、一撃KOのコンセプトとスタミナシステムが主な特徴です。一撃KOは本作の基本であり、私たちは体力バーがない伝統的な戦いというのがどのようなものか見てみたかったですし、緊張感のある戦いにすることに集中したかったのです。これに続いて、体力バーがない場合の有利不利を明確にする方法としてスタミナのシステムを導入し、緊張感のある荘厳な決闘のようなペースで試合を進め、プレイヤーに時には一呼吸置いて、より時間をかけ、それぞれの行動を吟味し、考え、ボタン連打をしないようにしました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Bastienゲームでは、『Divekick』『Nidhogg』『Slice, Dice & Rice』からインスピレーションを得ました。映画やアニメですと、「サムライチャンプルー」が本作の見た目や雰囲気を決定付ける上で本当に重要な存在でした。
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――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Bastien開発中、ラウンド数のスライダーがボイスのボリュームも同時にコントロールしてしまっていることに気がつきました。ラウンド数を上げたら変なことになってしまって、笑えましたね。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Bastienバグやオンラインモードの不足(後日実装予定)を指摘するプレイヤーもいますが、今のところ好意的なレビューが多いです。本作のストーリーを本当に気に入っているプレイヤーがいることにも驚いています。現時点のストーリーは妥協している部分も多く、良いものになっていないと思っていたので。アートスタイルも気に入ってくれているようで、嬉しいですね。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Bastien本作のアップデートに関する我々の方針は、まず小さなものを追加し、UXを改善し、必要とするプレイヤーのために新しいオプションを追加し、コンテンツを追加しすぎることなく、プレイヤーの多くが満足するゲームを作るというものです。売上が劇的に増加しない限り、現在の形を大きく拡張するつもりはありませんが、できるだけバグのないものにしていきます。近々オンラインモードを追加し、コンソールでもリリースする予定ですよ。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Bastien日本語翻訳作業を現在行なっており、まもなく実装予定です。日本語音声に関しても、うまくいけば対応するかもしれません。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
BastienYouTubeやTwitchで本作を配信し、収益を得ることはまったく問題ありません。できればSteamページへのリンクを貼ってほしいですね。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Bastien日本の読者の皆さん、インタビューに目を通していただきありがとうございます!もし本作をプレイしていただけたら、気に入っていただけると嬉しいです。私たちはフランス人で、サムライのゲームを作りました。際立った作品にするため、日本の神話や文化に最も忠実な作品とは言えないかもしれないことは分かっています。しかし、その根っこには日本やサムライへの愛があり、本作のゲームプレイを通じてそれを感じていただけると嬉しいです。
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。