今回は、CookieDevとUltimate Games S.A.がデベロッパーを、PlayWay S.A.がパブリッシャーを担い、2023年10月4日にSteamにてWindows PC向けにリリースしたステルス泥棒シム『Thief Simulator 2』をご紹介したいと思います。
……ただでさえネタに走りがちなプレイレポ記事で、取り扱うジャンルがジャンルなので予め断っておきますが、本記事は犯罪礼賛または犯罪行為などの推奨を目的としたものではありません。とはいえ、もしこの時点であまり好ましくないものを感じた読者の方々におかれましては、ここでブラウザバックを強くおすすめするものであります。
『Thief Simulator 2』とは？
本作は泥棒家業を生業とする主人公を操り、家々から物品を盗む一人称視点のシミュレーションゲームです。目星をつけた民家の情報を集めては、住人の行動パターンの裏をかいて侵入。痕跡を残さないように盗み出すのが基本なものの、時にはあえてバレるように仕向けて恐怖を抱かせるなど、そのミッション内容も様々。
ピッキングで開かないドアがある？バールでこじあけよう！音に気づいた住民が通報した？逃げよう！！……雑な仕事ですが、これでも警察から一定時間逃げることで警戒が解除されるのでちょろいもんです。しかも現場に戻ると、こじ開けた扉はそのままで侵入経路は確保されたままだったりするので、大丈夫かこの家の防犯意識は……とむしろ心配になったり。
ともあれ本作で「泥棒側の視点・手口」を学ぶことで、高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に防犯対策して参りましょう。
操作・設定・言語
本作の操作は、キーボード&マウスおよびコントローラーに対応しています。個人的にPCで一人称視点のゲームを遊ぶ時はマウスエイムの方が好みなので、今回の記事では前者を選択。コントローラーでも少しプレイしましたが、大きな差は感じないプレイフィールでしたね。
設定項目については、入力、音声、言語、グラフィックというタブが並び、特にグラフィックについては細かい部分に至るまで調整可能になっています。画面酔いしやすい人にもありがたいFoV（視野角）も変更できます。
その言語についてですが、12カ国語に対応しており、日本語もバッチリ含まれています。たまにカタコトだったり、「CLOSE」が「閉じる」ではなく「近い」と翻訳されていたり、テキストサイズがまばらで一部小さかったりと怪しい部分はあるものの、プレイ自体に支障はありませんでした。
本編開始
さあ始まりました『Thief Simulator 2』。メニュー画面から新規ゲームで、難易度選択画面が表示されます。今回は「ノーマル」を選択。
さらにストーリーモードとフリーモードの選択に進み、チュートリアル込みで話がわかりやすいという点から前者を選択しましょう。
2日前、という表示から突然の着信。どうやら既に我らが主人公はとある民家に忍び込んで盗みを働いているようです。
どうでもいいんですが、スマホの着信画面ってなんでこんなに心臓に悪いんでしょうね。労基署が聞いたらすっ飛んでくるような忙しさで働いていたかつての日々を思い出し一人涙を流します。
そんな筆者を尻目に、我らが主人公は監視カメラから、警察官達が接近していることを確認。
すみやかに机の上に投げ出されていた30ドルを掴んで部屋から脱出……
……しようとして捕まりました。
リスポーン転生2回目、時間が巻き戻ります。先程は流石に迂闊すぎたので、30ドルひっつかみつつ今度は慎重に。
よくよく観察すると、家の中を歩き回るも主人公が息をひそめる部屋にだけは絶対に踏み込まないお巡りさん各人が黄色くハイライトされています。できることなら、彼らが背中を向けている時に扉を静かに開けて抜き足差し足し脱出したいのですが……どうにも配置的に不可能。
困ったぞ……と、後ろを振り返ると窓枠にハイライトで脱出口が表示されていました。答えはいつだってそこにあったのです。
なるほどなるほど、ここはいわゆるチュートリアル的なステージで、扉の開閉、しゃがみ移動、ライトON/ OFFといった基本的な操作を学びつつ目的地に到着するのね。よくわかりました。
泥棒稼業イロハを学ぶべく、これからは携帯電話の指示に従っていきましょう。
そんなこんなで自分の赤いピックアップトラックに到着。基本的には操作して、境界線まで移動すると目的地（場所）を選択する画面に移動できます。
さて泥棒稼業イロハのイである「移動」方法は習得できたので、今度はイロハのロということで「Robbery」を学びましょう（強引な当て字）。
練習がてら電話相手の指示に従い102の表札がある家で盗みを働くことになりました。この町には様々な民家が立ち並び、そこで暮らす住民たちは、たまにこうして道を歩いています。まず大前提として我々泥棒は”お仕事”を人に見られてはいけません。
すれ違うときも素敵な笑顔で挨拶を返せば怪しまれることはないでしょう。
怪しまれることは……
びっくりした筆者によるマウスホイール誤爆の結果、懐からバールのようなもの（バール）を取り出して構える格好となった我らが主人公。相手からしたら白い歯を見せて挨拶してきた好青年が突然武装してくるサイコパス案件です。
違うんです！これは違うんです！と弁明する筆者によるマウス誤クリックの結果、笑顔のまま振り下ろされたバールがそのまま相手の脳天を割ってしまい否応無く加速するサイコパス度合い。世が世なら間違いなくドミネーターを向けられて執行対象でしょう。
ついでに後ろで一部始終を目撃していた車にも駆けより一心不乱にバールを振り回しますが鉄壁の防御で一切の攻撃が通りません。
というところで御用になった主人公。なんだそのウェブシューターみたいなやつは。やめてください我々は親愛なる隣人として新しくこの街にやってきた泥棒です！見逃してください！！
駄目だったのでリスポーン転生3回目。どうせ人生やり直すなら泥棒に身をやつす前の段階に戻れませんか。駄目ですか。ともあれ先程の失敗は通行人に挙動不審を見られたことと、バール誤爆による珍プレーが原因。今回は慎重にバールを取り出して鍵のかかった扉を破壊することで押し入りｍ……
チラッ……
一瞬ドキッとしましたが、すかさずマウスから手を離すことで誤ホイール誤クリック回避。尊い人命が救われたということでミッションクリアになりませんか。なりませんね。
この102はどうやら空き家のようで、先程のように侵入時に注意さえすれば特に難しいものはありません。
中にはいってさえしまえばこちらのもの……目についたものを手当たり次第リュックにしまっていきます。このリュック容量は当然有限で、後々のアップグレードによって拡張されます。
めぼしいモノは一通り詰め込んだのでホクホク顔で家路につく我らが主人公。新しいものを盗んだりすればその分経験値が溜まり、一定値毎にレベルアップしていくので、特にゲーム序盤は何でも奪うと良いでしょう。
ともあれ盗品は専門ショップに売り飛ばして、この町からずらかることにします。
こちらのショップでは盗品の買い取りを行っており、シャツをぱんぱんにした筋肉質な店員さんが景気よく「How are you there!（ようどうした！）」と挨拶してきます。
なお、警察に追われているときに飛び込んだら「Are you crazy!?（いかれてんのか！？）」と怒鳴られましたけども（後ほど確認したらランダムのセリフがたまたま状況にマッチしただけでした）。
こうして稼いだ金を元手にターゲットの家の情報や、さらなる装備アップグレードなどをしていきます。泥棒稼業イロハのロ、これで完了です。
さて最後になりました泥棒稼業イロハのハ……特に思いつかなかったのでこのままゴリ押します。ここからは先のミッションでの内容も交えつつ、改めて、盗みを働く際の一連の流れを紹介していきたいと思います。
我らが主人公は、とある隠れ家を拠点にしており、カバンに入り切らない盗品などはここの収納棚に保管すると良いでしょう。なお現場においては、ピックアップトラックが簡易的な収納棚としても機能してくれます。
ゲームを進めて資金が貯まれば隠れ家自体のアップグレードも可能になっていきますが、現時点ではそれよりも、盗みのための下準備を行うことがメインですね。部屋のPCから「DARK BROWSER」なる泥棒御用達と思しきアヤシイアプリを立ち上げ、装備品の購入、ターゲットの情報収集、闇市場での売出し、対象者への嫌がらせ依頼を受ける……などなど様々なアクションを行います。
もちろんこういった下準備無しで、いきなり現場へ向かって好き放題しても全く問題はありません。実際現場をうろついて住民の行動パターンを把握する作業は楽しかったですし、警報鳴らされても一定時間で解除されるので窓ガラスこじ開けて侵入できるのも楽でした。
が、いくら侵入はできたとしても、いかんせん序盤はスキルが足りないため、肝心の金庫がピッキングできないなど行動が限られています。スキル習得のためにはポイントが必要で、ポイント取得にはレベルアップが必要で、そのためには盗むことで得られる経験値が一定値必要で……。
しかもただ盗むだけでは入手できる経験値も微々たるものなので、結局のところ、DARK BROWSER経由で受けた依頼による報酬なども交えることで、まずは効率よく経験値を集めることが、ゲーム進行において最も着実な攻略ルートとなっています。
さてそのスキルですが、こんな感じにメニュー画面から確認可能で、中央青色の線で結ばれているアイコン達をまずは解除していくことになります。ゲーム序盤において、「ピッキングレベル2に到達する」ことはひとつの山だと思います。というのも到達までに要求される経験値が多く、また到達後は刑務所を舞台にした大きめのイベントも発生するからです。
ちょうど良いタイミングなので序盤大変お世話になるピッキングスキルを紹介しましょう。このスキルは扉やロッカー、箱など施錠された対象に使用可能で、エイムを合わせてインタラクトすることで、ピックング専用画面へ切り替わります。
『Fallout 3 (または4)』かな？というツッコミは脇に置き、ピッキングはこのようにミニゲーム形式となっており、ツールを適切な角度に差し込み回転させることで解錠となります。ちなみにピッキングレベル2になると……
『オブリビオン』かな？というツッコミは脇に置き、ピッキングはこのようにそれぞれのピンをタイミング良く固定していくことで解錠となります。ここらへん操作説明がちょっぴりわかりづらいので、最初は苦労するかもしれません。衛兵にスタァップ！される幻が視えます。
他にもミニゲーム要素といえば「スリ」があるのですが、これもちょっぴり説明不足。おかげで何度か「尻のポケットに手を突っ込んではぴったり歩みを合わせてくる変態」として警察に連れて行かれました。ともあれうまく成功すると、特殊なロッカーや金庫を解錠でき、レアな盗品を入手することができます。
住民の行動パターン
住人の行動パターンは様々で、時間ごとにスケジュールが決まっています。なかには人間だけでなくワンちゃんも巡回しているので厄介です。
自然、「夜中に皆が寝静まったタイミングで……」と計画・実行となりますが、住人は仮に寝ていても、不審な物音などには反応して、現場を確認しにやってくることがあるため要注意。例え家の反対側から侵入する場合においても、靴音や扉の開閉音には注意する必要があります。
こちらの画像は白昼堂々民家に侵入……したのではなく、ターゲットの店に普通に客としてやってきたのに叱られる主人公の図。
ちょっと開店前の早朝に呼び鈴を16連打したしただけで「迷惑だ！」と叱られ撃退された挙げ句に警察まで呼ばれるのは流石にやりすぎではないでしょうか（自業自得）。
おわりに
今回ご紹介した範囲はまだまだ序盤ですが、既に結構濃密なプレイフィールでした。そしてここから先も長い泥棒稼業、刑務所イベントを経て仲間になった相棒（？）も交えて、一体どんな騒動を巻き起こすのか乞うご期待であります。
タイトル：『Thief Simulator 2』
対応機種：Windows PC(Steam)
記事におけるプレイ機種：Windows PC
発売日：2023年10月4日
著者プレイ時間：3.8時間
サブスク配信有無：記事執筆時点においては、無し。
価格：2,300円（2023年10月12日まで2,070円のセール中）
※製品情報は記事執筆時点のもの
スパくんのひとこと
たまに起きるNPCの珍プレー挙動が最大の防犯対策になっているスパよ！
