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夢。潜在意識。無意識から来る恐怖。予測できない戦いの場として、ゲームではそうした非現実の舞台も登場してきました。東京ゲームショウ2024に出展されたインディーゲーム『Dream in the Shell』もまた、そうしたゲームのひとつでしょう。
本作は夢に封鎖された主人公があがくアクションアドベンチャー。さまざまな近似タイトルから学びながら、独自の世界を作ろうとしている一作です。
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『Dream in the Shell』の世界観を見ていきましょう。ある日、地球に巨大な黒い球体が出現し、無数の人々を目覚めることのできない終わりなき夢に閉じ込めてしまいます。主人公は、その球体内の危険な夢の世界に入り込み、閉じ込められた人々を救おうとする……という、少し映画「インセプション」などを思い出す設定と言えるでしょうか。
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主人公が入り込んだ、巨大な夢。たとえばそこでは自分より大きくなったのか、それとも自分が小さくなったのかは分からない図書館で、不気味なクリーチャーから逃れる展開が始まります。
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ゲームプレイはオーソドックスなアクションアドベンチャーであり、操作感は『アンチャーテッド』シリーズあたりに近いでしょう。リアルだけどCGでしかできない空間表現という意味では、『CONTROL』に似たものもあります。
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異様な夢ならではの不条理な空間を抜けると、一転して今度は戦場に近い現実的な場所へ。『Dream in the Shell』ではステルスや銃撃戦もあり、実体の知れない敵兵を隠れて仕留めていくハードな展開も。夢の不気味な幻想と対になるような、タクティカルなゲームプレイが魅力です。
『Dream in the Shell』はリアリスティックさと幻想的で不気味な夢がもたらす空間の塩梅が絶妙であり、「徹底した仕事人が不条理に挑む」という体験を魅力としています。グラフィック面の作りこみなど、小規模なチームによる開発と考えにくい部分もありますが、むしろ小規模チームだからこその世界観づくりの自由な広がりが魅力と言えるでしょう。