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『レビィのSLIME FACTORY』は可愛らしいビジュアルで案外シビアな“熟考型”落ち物パズル!【東京ゲームダンジョン6】

可愛らしいビジュアルでありつつ、かなり骨太なパズル!

連載・特集 プレイレポート
『レビィのSLIME FACTORY』は可愛らしいビジュアルで案外シビアな“熟考型”落ち物パズル!【東京ゲームダンジョン6】
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2024年10月27日、東京・浜松町にてインディーゲーム開発者が作品をお披露目するイベント「東京ゲームダンジョン6」が開催されました。完成前の個性的なゲームが所狭しと展示された本イベントから、UNDER DOGS GAMEが手掛ける落ち物パズル『レビィのSLIME FACTORY』を紹介していきます。

インディーゲーム展示イベント「東京ゲームダンジョン」現地レポート記事はこちらから!

可愛い絵柄が印象に残る『レビィのSLIME FACTORY』は、いわゆる“落ち物パズル”です。上部にあるバブル(スライムの素)の最下段をピックして、再度上に戻していくことで同色を3つ以上あわせバブルを消去していく、パッと見ではシンプルなパズルゲームに見えます。

ピックは「同じ色が縦に連なっていればで2個以上ピックできる」仕組みになっていて、さらには連鎖的に消去することによってバブルボムも生成されます。このバブルボムはそれぞれ「周囲8マス」「横一列」「縦一列」を削除でき、一気に空白を作ることが可能。この動作を繰り返して、降りてくるバブルが画面いっぱいに詰まらないように立ち回ります。

ちなみに、“同色を合わせて消す”というシステムはゲーム内では“スライムの素を集めることによるスライム生成”として表現されていて、「レビィ」の足元に可愛らしいスライムが生まれていきます。

つまり上部から降りてくるバブルを消去して、いかに多くのスライムを作り上げていくかが『レビィのSLIME FACTORY』のざっくりとしたゲームプレイになります。

これだけではいかにも簡単そうに見えますが、『レビィのSLIME FACTORY』を遊んで筆者が感じたのは「大局を見て行動していかなければすぐに詰むシビアさ」です。本作ならではの特色として挙げげられるのは「こちらの一手」がそのまま「バブルの一段落下」となることです。

時間経過で落ちてくるなら、プレイヤーが急ぐことでバブルの消化を速められますが、こちらの一手で状況が悪化していくため、常に効率的な動作を要求されます。しかし同時に、こちらが動かない限りはターンが経過しないためじっくり考えられます。

本作は、スライムの素が画面いっぱいにならないように100ターン経過させることがクリア条件です。従来の落ち物パズルだと思って“目先の消せるバブル”に安易に手を出すとじりじりと追い詰められていきます。なにせ1ターンに7個のバブルが迫ってくるため、理想としては「1ターン平均で7個以上消すこと」が求められます。

色合わせの連鎖で消せれば最高ですが、そうそううまくは行きません。そこで重要になってくるのは「複数個の同時ピック」とバブルボム。例えば「縦3つのバブルをピックして1個では届かないバブルと連鎖させる」などして、上手くバブルボムを生み出していくことが役に立ちます。

ちなみに、流れてくるバブルが「初期状態で同色が3つ繋がっている状態」でも自動で消えたりはしません。この状態から新たに色を繋げることで消すことができます。一瞬モヤモヤしますが、これもバブルボムが生成されやすくなるための仕掛けでしょう。そして、貯めたバブルボムを「れんきん」ボタンで一気に爆破。これにはターンを消費しませんので、一気に消していきましょう!

今回の試遊では「縦一列を消すバブルボム」が猛威を振るったとのこと。確かに横一列に消すよりも、迫ったバブルを一気に処理できる縦一列消しは大いに役立つことでしょう。しかしそれに至るには、やはり手動でバブルを消すためのプランニングが必須。予想外の事態も起こらないので、ゆっくりと作戦を練る必要がある“熟考型”なパズルゲームです。

もちろん、本作はまだ開発段階であるため今後もブラッシュアップが続けられます。「東京ゲームダンジョン6」でのプレイヤーの反応を見て随所が調整されていくでしょう。筆者がレビィの可愛さに魅せられ、コレクション要素など可愛らしさが楽しめる点は増えるかと尋ねたところ、そこもばっちりカバーしてくれるとのこと。

「最近歯ごたえのある落ち物パズルを遊んでいない!」という方にはぜひ遊んでほしいタイトルです。気になった方はぜひチェックしてみてはどうでしょうか!

インディーゲーム展示イベント「東京ゲームダンジョン」現地レポート記事はこちらから!



《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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