本作を手掛けるのは、以前に『バイオハザード2』の非公式リメイクの制作を発表し話題を呼んだ、インディスタジオ「INVADER STUDIOS」。『デイメア』もやはり『バイオハザード』シリーズを彷彿させるような作りで、リソース管理や探索、パズル要素があるなど、クラシカルなサバイバルホラーの雰囲気を十分に味わうことができる作品となっています。本稿では、『デイメア』のプレイレポートをお届けします!
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チュートリアルからプレイヤーを恐怖させる仕掛けが
本作をプレイしてまず驚いたのが、一番最初に銃口を向ける相手がゾンビではなく、人間だったという点です。ゲームがスタートすると、おなじみのチュートリアルが始まるのですが、射撃に関するレクチャーが前述の通り異質。ゾンビの攻撃から逃げ延びた、本来は救いの手を差し伸べるべき生存者に向けて引き金を引けというのです。
射撃以外の操作はできず、プレイヤーは否が応でも非情な任務を遂行しなければなりません。「ひょっとすると、自分はとんでもない人物を操作しているのでは……?」という不安と、「これからどんなストーリーが待ち受けているんだろう」というワクワク感が高まり、序盤から一気に『デイメア』の世界観へと引き込まれていきました。
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チュートリアルを終えた後は、いよいよゾンビたちとの戦闘が解禁されます。本作に登場するゾンビは頭部にダメージを与えてもなかなか倒れず、優れた耐久性と数の多さを利用してプレイヤーに襲い掛かってきます。
入手できる弾薬・回復薬の個数は限られているため、全ての敵を倒しきることはまず不可能。サバイバルホラーらしく、プレイヤーはリソース管理に頭を悩まされることになります。
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銃器を扱ううえで少々特殊なのが「クイックリロード」というシステム。これは使用中のマガジンを新しいマガジンへと即座に換えることができ、弾切れを気にすることなく相手にダメージを与え続けられる便利機能です。
もちろん、空になってしまったマガジンには、弾を込めるといった作業が必要。インベントリを開いている間もゲームは進み、ゾンビたちの格好の餌食となってしまうため、下準備は安全な場所行いましょう。
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マップに仕掛けられた、数々の恐怖演出に立ち向かえ
狭い通路に加え、曲がり角が多いなど、見通しの悪いマップが数多く用意されています。プレイヤーはいつ敵に襲われるのかとハラハラしながら進むのですが、ゾンビの出現を匂わせつつ何も起きないといった、絶妙なフェイントがかけられる場面も……。
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だが、次のマップで似たようなシチュエーションに遭遇したときも安全とは限らないのだ。
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「さっきは何も起きなかったから、今回も大丈夫だろう」と油断していると、いきなり襲われてしまうのが恐ろしいところ。恐怖演出が入るタイミングが巧みで、いつ敵に襲われるか分からないシチュエーションがプレイヤーに緊張感を与えつつ、単調になりがちなマップ探索を盛り上げてくれています。
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さらには、限られた空間の中でゾンビの群れから逃げ回らないといけないシーンや、マップ移動に時間制限が設けられたステージが用意されているなど、緊迫したシチュエーションの数々が詰め込まれている点も魅力的です。
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また、所々に『バイオハザード』シリーズに関する小ネタが散りばめられているというのも、ホラーゲームファンにとって嬉しいポイント。意味ありげにタイプライターが置いてあったり、スナック菓子のパッケージに「ALBERT」の文字とサングラスのイラストが印刷されてあったりと、仕掛けに気づいた時には思わずニヤリとしてしまうはずです。
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強い敵が出現する一方で、入手できるアイテムが少なかったりと、全体的に歯ごたえのある難易度となっている本作。そのぶん、クリア時の達成感や、何度も周回して最適な攻略法を見つけていく、やり込みの楽しさへと繋がっています。また、難易度が三段階に分かれているなど設定も親切で、ホラーゲーム初心者でも適切な難易度で進められます。
PC/PS4向け『デイメア:1998』は2020年2月20日発売。価格は、PC/PS4ダウンロード版が3,490円(税抜)、PS4パッケージ版が3,980円(税抜)です。