気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Copperglass開発、PC/Mac/Linux向けに5月16日リリースされた光屈折パズル『LIT: Bend the Light』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、光を屈折させて解いていくパズルゲーム。シンプルなルールと、美しいグラフィック&音楽が特徴です。どのパズルも解法は一つだけでなく、様々な解き方を探すことが可能。記事執筆時点では日本語未対応です。
『LIT: Bend the Light』は、620円(5月23日までは558円)で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
CopperglassKarolinaは使われなくなった言語の専門家。Julianは教師。Carolinは生物学を学び、Malteは19歳の才能ある写真家です。私たちの共通点はと言うと、私たち全員がゲームへの愛のため、これまでの過去を捨てることとし、ドイツのベルリン技術経済大学でゲームデザインを学び始めたと言うことです。私たちが出会ったのは完全に偶然でしたが、すぐに気が合い、みんなで一緒に多くのゲームを作ろうということになりました。そして、自分たちの会社Copperglassを設立したのです(この社名は、自分たちで作った「ランダム社名製造プログラム」を使って決めました)。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Copperglass本作は学生プロジェクトとして始まりました。実は、このプロジェクトは私たちの大学一年目のプロジェクトで、誰もがプログラミング入門クラスで作る「ポン・クローン」の次のものでした。私たちは4人でグループとなり、2ヶ月半で一画面の2Dゲームを作ることとなったのです。最高のものを作り上げようと思った結果、2ヶ月間、毎日20時間も開発に取り組んでいました。そのおかげもあり、2ヶ月後に本作はほぼ完成することとなります。その後、他のプロジェクトに取り掛かりながらも本作の開発を続けることとなりましたが、まさか実際に完成しリリースするまで、2年もかかるとは思いませんでした。
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――本作の特徴を教えてください。
Copperglass本作は美しいグラフィックと素晴らしい音楽だけでなく、誰もが楽しめるゲームとなっています。本作をプレイするのに、パズルゲームが得意である必要はありませんので、カジュアルゲーマーにもぴったりです。どのパズルもいくつかの解法があるので、一つ見つけるのは簡単ですが、ベテランゲーマーでもすべてを見つけるのはかなり難しいですよ。ゲームというものに慣れていないと言う方も、まず本作をプレイしてみてください。本作はとても直感的なゲームなので、5歳の子供から60歳過ぎの高齢の方まで楽しんでいただいています。お母さんにも本作をプレイさせてあげてください。きっと皆さんと同じぐらい、本作を楽しんでくれると思いますよ。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Copperglass最近のもので直接本作に影響を与えたものというのはありません。しかし、本作の開発初期に私たちに最も影響を与えたものは、実はレオナルド・ダ・ヴィンチによる技術スケッチです。彼のシンプルな物理学に沿った発明に感銘を受けました。彼の描くスタイルも、本作のグラフィックに影響を与えています。
私たちの音楽担当は、ドビュッシーやラヴェルといった印象主義音楽の大ファンです。彼は本作のメインテーマに少しラヴェルを入れ、それを中心に本作の音楽を作り上げました。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?
CopperglassGame*Sparkから連絡があるまで、本作の日本語対応については考えてもみませんでした。予算もありませんでしたし、本作の翻訳は友人たちに頼んでいたのですが、残念ながら日本語話者はいなかったのです。有志翻訳は大歓迎です!私たちのゲームにはほとんどテキストがありませんので、おそらく数時間しかかからないでしょう。もしご協力いただけるようでしたら、Karolina宛にメールでご連絡ください。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Copperglassありました!メンバーの一人が他の国から出られなくなってしまったのです。このせいで開発が難航しただけでなく、リリースの際の法律的な部分にも影響を与えてしまいました(他の国にいると署名をするのも難しいのです)。そのため、Itch.ioでのリリースは延期することとなり、Steamでのリリースも危ないところでした。
とはいえ、人々は自宅でよりゲームをプレイするようになったので、Steamに接続する人が増えたのは良かったかもしれません。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Copperglassまず最初に、Game*Sparkが本作に興味を持ってくれたことにはびっくりしました!私たちが作ったものを世界の離れた場所にいる人が気に入ってくれるというのは、素晴らしい気持ちです。日本という国はゲーム開発においてとても大きな存在ですが、悲しいことに、ヨーロッパでは日本人の作るインディーゲームの話がほとんど聞こえてきません。おそらく、同じように、ヨーロッパのインディーゲームのことは日本で知られていないのでしょう。もっとお互いに交流ができればいいですね。大作ゲームはどこでも同じようなものですが、ゲーム業界に彩りを与えてくれるのは、やっぱりインディーゲームだと思います!
――ありがとうございました。
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◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に250を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。