最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。私もプレイするまで正体が掴み切れず泣いています。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」。
今回はFlow Studioが、2021年11月27日にSteamにてPC(Windows/Mac)向けに早期アクセスリリースした島暮らしADV『Len's Island』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Len's Island』とは?
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本作は自然豊かな島で過ごすスローライフ系アドベンチャーゲーム。ここでは「自由に過ごすべし」ということ以外、プレイヤーに求められるものは何もありません。森を拓いて農場にするもよし、家を建てて自分の城を築くもよし、集めた素材で交易するもよし、はたまたダンジョンに潜ってモンスターを狩るもよし。
そう、すべての選択は我々に委ねられており、達成すべきタスクがずらりと並んで圧をかけてくることも、時間に追われて馬車馬働きということもないのです。本作でのプレイ体験は、かつて仕事に追われていた頃の1日48時間(!?)限界労働でのトラウマを優しく温め癒してくれるものでした。
リリースから間もなくしてSteamのレビューはすでに「非常に好評」である本作。人の営みがあった名残を随所に感じさせる島では、いったいどんなスローライフが待ち受けているのか。早速紹介してまいりましょう。
操作・設定・言語
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本作の操作系は、現時点においてはキーボード&マウスのみに対応しており、今後のアップデートでコントローラーにも対応予定とのこと。一部アクションのために結局キーボードを使用しますが、開発もお勧めしているマウスメインの操作スタイルが個人的にはプレイしやすかったですね。
グラフィックについてはテクスチャと影の品質を細かく設定できます。しかし筆者の場合、タイトルと設定画面でCPUとグラボの温度が70度を超え、さらに冷却ファンがなかなかの唸り声を上げ始めたので低めに調整。ただしそれらはゲームパートが始まると、まったくの落ち着きぶりで通常範囲に戻りました。
言語は現時点では英語のみ対応。Steamのコミュニティフォーラムでの投稿によれば、将来的には日本語を含む複数の言語を導入予定とのこと。UIはシンプルでアイコンによる表示もわかりやすいため、個人的には英語でもプレイ自体は可能だと感じます。
手探りのチュートリアル
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タイトル画面から新規ゲームを開始。名前を決めたらプレイヤーの分身たるキャラクターの外見、髪形や服装を選択していきます。
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ロード画面が終わり放り出された先は浜辺でした。ゲーム内には時間が流れているようで、影をよく見るとじわじわと動いている……太陽の位置的に今は朝のようです。画面は見下ろし型で、カメラアングルは特に動かせません。
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画面内に一切のタスク表示はありませんが、左下には1~4までの装備スロットとバックパック、体力とスタミナゲージのアイコンが並びます。本作のシンプルなUIは、控えめなBGMと静かに流れる環境音と相まって、ゲームへの没入感を高めていると感じます。
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ところでナイフしかり装備はクリックで使用する際、光るタイミングに合わせると連続コンボに繋がり大きな火力になります。また一部装備は別に攻撃キーが設定されていることも。いずれにせよアクションをおこせば最初にスタミナゲージが減っていき、それが尽きると続いて体力ゲージが減少。
本作には食事によるそれらステータスの回復という概念があるので、飲まず食わずで頑張り続ければ最後には力尽きてしまいます。デスペナルティは軽いとはいえ、やはり不用意に倒れないよう動きには気を付けたいところ。
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浜辺は初期位置で、そのやや右下に置かれている物置?には「寝袋」と「チェスト」が備え付けられています。寝袋などの寝具は睡眠とセーブを行うツールで、夜に寝ることで体力回復を行い朝まで時間をスキップすることが可能。
そしてチェストはバックパックとリンクしており、探索中に取得したアイテムや装備は瞬時に保管されます。ただし装備品については一方通行で、操作を誤るといちいちチェストまで取りに戻らないといけないのが現状歯がゆい部分。
各アイテムの現在所持個数は画面横に固定表示させることができ、タブを切り替えることで素材、食料、クラフトのページも確認可能。素材集めの際にいちいち開いて確認しなくて済むので地味に便利ですね。
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チュートリアルについては手取り足取り事細かく教えて上手にできたらご褒美がドバドバ出る……ということはなく、基本的にゲーム内での学習はプレイヤーが試行錯誤する中で発見できるようデザインされています。個人的にそういうの大好き。
素材を集めよう
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倒れるぞーということで伐採すると、このように木材を複数個入手することができます。木は太さや形などいくつかバリエーションがあり、そこから入手できる木材は同じですが、その個数は木の種類によって異なります。
切り倒すには、正しい装備で何度か殴りつけることで、木にダメージを与えなければなりません。初期装備はナイフ、斧、ピッケルの3つがあり、もちろん剣でも切り倒すことは可能ですが、与えるダメージが少ないので何度も切りつけないといけません。その点、斧の方がダメージの通りが良いので早く終えることが可能。コンボをつなぐことでさらに短縮できます。先ほどのスタミナゲージを温存するためにも、ある程度は効率的な動きを心掛けるとよいでしょう。
ただし倒れる木の下敷きになるとダメージで最悪死亡してしまう(実績解除あり)ので、あまり近づきすぎないよう注意します。
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ともあれ何をするにもまずは素材が必要なので、木材以外にも鉱石や植物などいろいろ集めていきましょう。その際装備は採掘に対してはピッケル、草刈りには剣など適宜切り替えて対応できます。
木はまだわかりやすいから良いとして、そういった素材が取れるオブジェクトはどんな見た目なの?という疑問はごもっとも。ご安心ください、たいていは岩だの樽だの植物だの「明らかにそのオブジェクトだけが目立つ」ように配置されているので、とりあえず怪しいと感じたものに対しては得物を振るって確認しましょう。
ダンジョン
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島は割と広く、素材集めに探索をしているとあちこちに文明の跡(?)が見えます。崩れた橋などは素材を投入することで修復が可能で、他のエリアに移動なんてこともできます。おそらく一番最初に直すことになるのは拠点すぐ近くにある半壊した小屋ではないでしょうか?
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そんなところへ突然現れるこのダンジョン入り口には驚きます。内部は薄暗くて足場が悪い上にモンスターが徘徊している大変な危険地帯。十分な装備と食料をもって探検すると良いでしょう。
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石炭があれば、道中明かりをつけながら進むことができ、一部の焚き火台(?)では時間経過による体力回復というのも可能です。松明を作れれば、暗闇も不自由なく進めます。
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個人的には、ダンジョンを潜る主な目的は素材集めにありました。モンスターを倒すと素材を入手できますが、それよりも道中で入手できる鉱石類の方がはるかに美味しい。ただし初期段階ではチェストの収納数に限界があるので、本格的にクラフトを始める際は素材集めに往復をする必要があります。
交易しよう
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先ほど少しだけ触れましたが、一部の崩れた橋などを修理することで、別のエリアへ移動することができます。
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その中でもとびきり重要な場所がこちらの交易村。てっきり主人公以外の人類が滅びた世界だと思っていましたがどっこい、人々はたくましく暮らしていました。
村はかなり広く、デザインのバリエーションに富んだ建物や、様々な装備・素材アイテムが売られています。取引は金貨での支払いや、手持ち素材との物々交換が主な手段ですね。
素材については、現時点では探索でなんとかできることが多いので、もし交易を利用するなら強力な武器を購入するときなどでしょうか。
家を作ろう
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さてさて集めてきた素材で家を建てましょう。早期アクセスの現時点において、おそらくこの家周りを充実させることが一番の醍醐味になっていると感じますね。クラフトを始めるには専用モードに入り、バックパックのクラフトタブから制作物を選んでいきます。
建物であれば、土台を組んでから壁、扉、屋根と順に乗せていくだけで完成。内部も十分なスペースがあれば、追加でベッドやチェスト、工作台などをクラフトして設置することもできます。特に工作台は、よりグレードの高い装備の作成や概念(?)の学習に必須といって良いほど。
ちなみに一度クラフトしたアイテムは、取り壊すことで使用した素材をそのまま回収することができるので、建物のデザインやレイアウト変更等を気軽に行えるのが良いですね。
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ご覧ください。そんなこんなで二階建てバルコニー付きの良い感じな別荘ができました。
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まあ実際は素材が足りなくて裏側は何もないハリボテなのですが。
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ちなみにスクリーンショットモードというのもありますが、カメラ周りの操作性をもう少し改良してもらえたら良いかも。現状は建物の裏に回り込んで撮影というのができなかったり、手前にある他のオブジェクトが透過されず撮影対象が隠れてしまうなどなど……。
育てよう
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家のクラフトに関連して農業部分についても触れておきましょう。先ほどの画像でもチラリとうつっていましたが、本作ではこのように植物を育てることが可能。ブルーベリーをはじめとした食材は体力・スタミナ回復の要となるので積極的に育てていくと良いですね。
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土いじりはかなり簡単。障害物のない場所に畑(?)と水場をクラフトし、あとは種を植えて如雨露で水やりすればOK。作物は時間経過で育ち、十分な大きさになれば1度に3つ程度は収穫できるので十分な貯蔵にもなります。
おわりに
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色々とやれることは多いにもかかわらず、シンプルなアクションとデザインでまとまっており、なるべくプレイのストレスを減らそうという試みが随所にみられる本作。もちろん早期アクセスだけあって、カメラワークしかりまだまだ改善の余地はありますが、本作が秘めたポテンシャルは十分高いものと感じます。
ちょっとした息抜きにのんびりとプレイするにはうってつけ。もし興味を持たれた方はぜひプレイしてみてください。
対応機種:PC(Windows/Mac)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2021年11月27日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:2,570円