気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、GFX47開発、PC向けに12月1日に早期アクセスが開始された特殊部隊指揮シミュレーション『No Plan B』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作はプレイヤーが指揮官となって分隊を編成し作戦を立案し、リアルタイムで作戦が遂行される様子を見届けるシミュレーションゲームです。作戦を立てる段階では分隊隊員に銃器、アーマー、グレネードなどを装備させたり、「タイムライン」システムを使用して分隊が部屋に突入し、作戦を成功させるシミュレーションを繰り返したりすることが可能。プレイヤーは移動経路の選択やグレネード投擲のタイミング、部屋への侵入方法などを検討し、成功すると判断したら「再生」ボタンを押して作戦を開始し、どうなるかを見届けることになります。日本語にも対応済み。
『No Plan B』は、1,520円で早期アクセス配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
SébastienフランスのソロデベロッパーのSébastienです。GFX47としても知られています。2019年に『GLADIABOTS - AI Combat Arena』をリリースし、現在は早期アクセスの始まった本作の開発を行なっています。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Sébastien『GLADIABOTS』のリリース後、そのまま続けて本作の開発をスタートさせました。今でも『GLADIABOTS』のトーナメントの開催やコミュニティとのやりとり、小さなアップデートも続けていますが、2020年の初め頃からは本作の開発に焦点を当てています。
――本作の特徴を教えてください。
Sébastienほとんどのタクティカルゲームにおいて、プレイヤーはユニットを直接操作できます。本作はフェーズのプランニングをするというのに重点を置いており、多少『GLADIABOTS』っぽい点もありますが、それにプログラミングフェーズが追加されたような感じですね。
本作の特徴は、その革新的な「タイムライン」システムです。プレイヤーは実際にスクワッドに行動させる前に、すべての動きとアクションがシンクロした計画を確認できるのです。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Sébastienタクティカルジャンルが好きな人には気に入ってもらえるでしょう。『Door Kickers』『Frozen Synapse』や『SWAT 4』 、そして昔の『レインボーシックス』シリーズのようなゲームをプレイしたことがある人たちからは、たくさんのポジティブなフィードバックをいただいています。
――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのですか?
Sébastien前作と同様、一年未満に抑えたいと思っています。しかし、それはコミュニティからどんなリクエストが出てくるかによるでしょう。私としては、キャラクターカスタマイズ、新しいマップバイオーム、武器アタッチメント、防弾盾などを追加したいと思っています。
――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。
Sébastien(本インタビューに答えている時点で)まだ二週間しか経っていませんが、すでにたくさんの人にDiscordサーバーに参加いただいています。多くの人から面白いアイデアやフィードバックが届いており、ゲームコンテンツの改善にとても役立っています。何か変更を加える際や将来のアップデートでどんなものに力を入れるべきか確認したい時は、コミュニティに投票で決めてもらうこととしています。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Sébastien本作のゲームシステムで主に影響を受けたのは、『Door Kickers』『Due Process』『Frozen Synapse』です。ビジュアル面では、2017年の映画「6日間」のトレーニングシーンを参考とし、プランニングフェーズを実際の建物ではなくキルハウスで行うことに決めました。映画「ヒート(1995年)」「S.W.A.T.」「ダークナイト」の強盗シーンも、本作のキャラクターやステージデザインに大きな影響を与えています。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Sébastien私は1人で自宅で作業をしているので、パンデミックの影響はそれほどありませんでした。フランスでロックダウンが行われていた間は娘のホームスクールのため、妻と私は仕事をかわるがわるやらなくてはいけませんでしたが、娘は飲み込みが早く、私たちも娘に勉強を教えるのは楽しかったです。
家族と一緒に過ごす時間が増えたのはよかったですね。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Sébastienまったく問題ありません。大手のゲーム会社のような広告費もありませんので、正直、やっていただけると大変助かります。
本作では簡単に使えるシネマティックモードも搭載しており、カッコいいミッションのショートムービーなんかも作れます。すでにたくさんのものがシェアされていますよ!クールな動画のプレイリストも作ってしまいました。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Sébastien日本は私にとってとても特別な存在ですので、日本のプレイヤーの皆さんにも本作を楽しんでいただき、本当に嬉しいです。日本語版が良いものになっていると嬉しいのですが、もしなっていなかったらお知らせください。全力で改善させていただきます。
また、本作が自分に合うかどうかわからない人は、購入前に無料体験版&プロローグを遊んでみてくださいね。
それでは皆様、良いお年を!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。