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2022年3月のState of Playで突如発表された、カプコンが開発中のチーム対戦型マッシヴアクション『エグゾプライマル』。2040年の地球を舞台に、パワードスーツ「エグゾスーツ」を身にまとって「恐竜災害」に立ち向かうという、ロマンを掛け合わせ主軸にしてきた期待の「カプコン新規IP」です。Game*Sparkでは2022年6月に、本作のディレクターである平岡 拓郎氏にメールインタビューを実施していますが、今回は2022年7月25日に開催されたクローズドネットワークテスト(以下、CNT)で実際のゲームプレイを体験することができたので、その模様をお届けします。
注目の「エグゾスーツ」を紹介
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本作の注目ポイントであり、タイトルにも名の一部が冠されている「エグゾスーツ」。それぞれにロール(攻撃担当のアサルト、守備担当のタンク、支援担当のサポート)が割り当てられており、固有の戦闘スタイルで恐竜との戦いに華を添えます。CNTでは計4種のエグゾスーツが使用できたので、まずは各スーツの特徴をご紹介。
デッドアイ
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フルオートライフルによる中・遠距離からの射撃戦を得意とするアサルト。クールダウンが長いものの、まとめて敵を吹き飛ばせるグレネードランチャーも使うことができ、ライン維持の要になる火力を継続的に投射できます。今回のCNTにおいては、射撃武器という性質上、空中の目標に対して最も有効な攻撃手段を持つエグゾスーツでもありました。
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ゼファー
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格闘攻撃による接近戦を得意とするアサルト。自身のスキルでは一切の射撃能力を持っておらず、同時に耐久力も低いというピーキーさがありますが、ブリンク(高速移動)を駆使したハイスピードの戦闘が持ち味。PvPでの能力も高く、一瞬で戦線を崩壊させる上手いプレイヤーを見かけました。使い込むほど味が出そうな性能です。
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ロードブロック
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巨大なシールドを展開し味方を護衛するタンク。巨大な拳で殴りつけたり、シールドバッシュを行うなどの直接的な攻撃手段も魅力。敵を挑発して引きつけることもでき、まさに“漢”なエグゾスーツでした。また、素の耐久力が高く(ゼファーの2倍以上)、多少の攻撃では簡単には落ちないチームの要。
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ウィッチドクター
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味方への回復を行えるサポート。敵を倒すことはまったく重視されておらず、単体と範囲回復のスキルを持つ典型的なヒーラーです。ステージによっては不要(回復を必要とする前に目標を達成できる)でしたが、後述するボス戦やPvPvEフェーズでは必須となるレベルでした。
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これらのエクゾスーツはプレイ中、いつでも換装が可能なので(ただし換装後、再装着まで若干のクールダウンがある)、パーティーの構成や、出現する敵への対応を考える必要があります。
また、各エグゾスーツには「リグ」と呼ばれる追加装備を一つ装着可能です。CNTでは貫通してダメージを与えるレーザーを撃つ「キャノン」、移動方向に素早いブーストジャンプが可能になる「カタパルト」、射撃後、着弾地点に回復フィールドを展開する「エイド」が用意されており、「機動力をさらに強化したゼファー」や「射撃もできるロードブロック」といった戦術の幅を広げるものとなっていました。
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「爽快」と「連携」を楽しめるチームプレイ
CNTでプレイすることができたのは「ディノサバイバル」というモード。CNTをプレイされていた方ならお分かりいただけると思うのですが、このモードは「とにかく進行が複雑」という特徴があります。その流れをまとめると
1.5人1組のチームが2チーム。計10人でゲームスタート
2. PvEミッションを所属チーム(5人)でクリアしていく
3.一定数のミッションをクリアすると2チーム同士が争うPvPvEミッションへ
4.特定の条件(?)で、(2)のミッションを一つクリアした段階で特殊ミッションへ
PvEミッションのフェーズでは互いのチームに攻撃を加えたりすることはできず、純粋にクリア速度が求められます。このフェーズを早くクリアすると、最終ミッションであるPvPvEのフェーズに相手チームよりも一足先に入れるため、アドバンテージを得られます。
それではPvEミッションから紹介していきましょう。ゲームがスタートすると、AIである「リヴァイアサン」から俗にいう「〇〇を何匹倒せ」「〇〇を討伐しろ」「目標を敵から守れ」系のミッションが与えられます。数の暴力で襲い掛かってくる「ラプトル」、空を飛ぶ「プテラノドン」といった所謂「雑魚キャラ」……だけではありません。「雑魚恐竜」にとどまらず、自爆攻撃を仕掛けてくる「ガス・ネオソー」、誘導する光弾で遠距離から攻撃してくる「スナイパー・ネオソー」といった「変異種」まで、そのレパートリーは様々。それらを殲滅していくのがPvEにおけるミッションです。
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場合によっては、ぶっ飛んだ攻撃力で縦横無尽に暴れまわる「ティラノサウルス」、正面からの攻撃をほぼ受け付けず、有効なダメージを与えるためには側面に回り込む必要がある「トリケラトプス」、全身が固い鱗でおおわれ、ダメージが通りにくい「アンキロサウルス」といったボス的存在の恐竜も登場。チームメイトとの連携がミッションクリアへの近道になります。
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これらをクリアした後のPvPvEミッションは、プレイ中に確認した限り、「データキー護衛」と「エナジーテイカー」という2種のモードが確認できました。
「データキー護衛」は俗にいう「ペイロード」方式のモード。決められたルートを進むデータキーを守りつつ進行し、目標地点を目指します。もちろん、その道中は恐竜が襲い掛かってくるほか、相手チームのプレイヤー、データキーへの直接攻撃も可能です。
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もう一つの「エナジーテイカー」は、フィールド上に出現するエナジーを先に100個拾ったチームが勝利するというもの。相手プレイヤーをキルしてもエナジーを獲得でき、モードの性質上からも「データキー護衛」よりPvPが序盤から発生しやすく、緻密な連携が求められます。
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さて、先に「PvEミッションのフェーズを早くクリアしたチームに、PvPvEミッションはアドバンテージがある」と記しましたが、これを覆すべく、劣勢のチームには「ドミネーター」という特殊アイテムが付与されます。プレイヤーが直接「ティラノサウルス」や「トリケラトプス」を操れるようになるアイテムであり、プレイヤーキルや敵陣を崩すことで逆転が狙えるシステムです。ただ、それでも「先入りのアドバンテージ」は大きいようで、プレイ中では「恐竜で暴れて大逆転…」のようなシーンはあまり見受けられなかったのが残念でした。
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(4)に特定の条件と記しましたが、双方のチームが素早くPvEミッションをクリアした場合?(ゲーム内に発生条件の明記がなく、「リヴァイアサン」のゲーム内セリフからの推測になります)、2チーム計10人で協力し、巨大ボス「ネオ・ティラノサウルス」を討伐するミッションへ突入。
ブラックホール(っぽいもの)を発生させる即死攻撃を繰り出すわ、口からビームは撃つわ、フィールド全体に衝撃波を繰り出すわ……と、「ネオ」どころじゃない暴れっぷりで10人のプレイヤーを苦しめます。さらに時間制限とチーム全体で20回のリスポーン回数制限もあるため、これが意外と難しい。ワチャワチャ感の中にも手応えを感じられる、非常に面白いコンテンツでした。
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プレイを終えて
「カプコンの新規IP」ということもあって期待も注目も大きい本作ですが、実際にCNTをプレイして感じたことを記したいと思います。
まずは好印象なポイントから。ゲームビジュアルをパッと見るだけだと「難しそう」という印象を抱きそうですが、その実態は比較的カジュアルで、CNTでは“気楽に遊べるオンラインアクション”と呼べる手触りでした。
画面を埋め尽くすほどの群れで襲ってくる「ラプトル」を相手にする時は『地球防衛軍』シリーズのようなプレイフィールを感じ、ボスを相手にしているときは『モンスターハンター』のようなチームの一体感を味わえます。カジュアルといっても「何も考えずに突っ込んで暴れまわる」ようなものではなく、状況に応じた選択と判断が求められる、いいバランスだと感じました。操作も特段に難しいということはなく、ひとまず身構えなくてもプレイできるのは、成熟が進むシュータージャンルへの「選択肢」として大きな可能性を秘めています。
個性豊かな「エグゾスーツ」が放つ各スキルも派手で、ゲーム全体のビジュアルもインパクトは十分。フレンドとのプレイは間違いなく盛り上がるでしょうし、昨今のゲーム業界で大きな影響力を持つストリーマーとの親和性も高いように思えます。
しかし、感じたのは好印象の点だけではありません。本稿内でもすでに紹介しましたが、モードが複雑なのは「カジュアルさ」と相反する要素になり得ます。「PvEで進むPvP、最終的には直接対決。でも完全PvEになることもある」のようにモードが分けられていないのは、ゲームのポイントと同時に課題でもあり、製品版では「チャレンジ要素のあるPvE」「対人戦ならではの駆け引きを楽しめるPvP」「双方の複合モード」のようにモードが分けられると良いのではないかなと感じました。
また、体感する限りとしては、エグゾスーツの性能は「PvP」寄りの味付けがされています。これにより、並み居る敵を殲滅する爽快感が味わえる「PvE」では「ひたすら制限なしの通常攻撃を繰り出し、クールダウンが終わったら即スキル…」のような“流れ作業”になってしまい、若干の物足りなさを感じました(特に射撃→グレネード→リグ→射撃…を繰り返すデッドアイが顕著)。ここのバランスをどう取っていくか、今後の調整に期待したいところです。
総じて「カジュアルだけど、しっかりプレイヤーの選択肢、戦術の幅も用意されている」という印象で、プレイ後の今となっては「なんだかよく分からないけど、恐竜をパワードスーツで倒すらしいゲーム」から「期待の次世代新作アクション」と、メカ好きの筆者の中でも見方が大きく変わりました。何より「恐竜×パワードスーツ」というロマン要素の塊は、2023年の発売予定を待ち遠しくさせます。少しでも「面白そうだな」と感じたら、間違いなくチェックして損はないタイトルです。
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「チーム対戦型マッシヴアクション」として開発中の『エグゾプライマル』は、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)向けに、2023年発売予定。公式サイトでは「モード」「エグゾスーツ」などに加えて、その背景にあるストーリーも紹介されています。
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