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Game*Sparkで日々紹介される採れたての注目Steamインディーゲームたち。
その中で、このゲームあのゲームの内容が知りたい、そう思う方は少なくないのではないでしょうか?そこで、そんなゲームの中から1本をピックアップして紹介するのがこの企画「しぼりたて!特選Steamプレイレポ」。実際の内容をスッキリスピーディにお届けしたいと思います。こってりなプレイレポ類が見たいなら爆速プレイレポもお忘れなく。
今回取り上げるのは、「圧倒的なパズル数」「高水準な完成度」などが魅力の『紙装束3鴛鴦債』です。
『紙装束3鴛鴦債』とは?
本作は、HeartBeat Plusが手掛ける中国民俗謎解きホラー『紙装束』シリーズの3作目。今作では主人公を新たにし、前作の『紙装束2奘鈴村』より表現力・ストーリー性・スリル感がさらにアップグレードしています。
ストアページよると、前作ではドキドキ感が足りないと思ったプレイヤーのために8割の実力で開発したとのこと(10割では怖すぎてリリースできないらしい)。また、前作同様に心臓病患者のプレイは非推奨となっています。
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物語の舞台は、前作の舞台にもなった奘鈴村にほど近い末水村と浮路市。1組の恋人が末水村に帰省したことをきっかけに、村の風習と呪われた出来事に巻き込まれていきます。前作より約2.44倍怖くなったという本作はいったいいかほどなのか、さっそく紐解いていきましょう!
ステキポインツその1!「圧倒的なパズル数」
ホラーゲームといえば謎解きパズル要素は付き物。本作もその例に漏れず、物語の進行に合わせてさまざまなパズルを解いていきます。基本的なゲーム進行は、ポイント&クリックで気になる場所を選択し、謎解きの鍵となるアイテムを集めたり、パズルを解いたりしていきます。
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そして、注目すべきはそのパズル量。正確には数えていませんが、100個近くあったのではないかと思えるくらいに膨大でした。パズルの難易度は非常に難しいものから、ただ面倒くさく時間がかかるものまで種類が豊富です。
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そんな本作のメインコンテンツとなるパズルですが、1つ1つにヒントが実装されています。ヒントはほぼすべてのアイテムの使い道を表記したり、パズルの解答を表示したりとかなりの親切設計。ヒントを表示するためのクールタイムはありますが数秒だけなので、どうしても解けないパズルに使ったり、ストーリーに集中したいときにも便利です。
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ステキポインツその2!「高水準な完成度」
パズルの種類の豊富さは本作の魅力のひとつですが、ストーリー・イラスト・BGMも非常に高い完成度でまとまっています。
ストーリーは序章から始まり、5章までの展開。田舎の末水村から現代的な浮路市など舞台を移しながら物語はテンポよく進み、プレイヤーを飽きさせないちょうど良いボリュームに仕上がっています。また、主人公の恋人をそれぞれ切り替えながら攻略していくギミックも用意されており、巧妙にパズル要素と絡められています。
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イラストやBGMも本作の魅力を引き上げています。ストーリーはフルボイス(中国語)に対応しており、挿入歌やエンディングテーマが物語を大いに盛り上げます。劇中絵含め特に終盤は必見の内容でしょう。
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『紙装束3鴛鴦債』は非常に完成度が高く、シリーズとしても正統進化を遂げた内容でした。日本語訳はほとんど違和感なく、気になるのも数か所だけ。ストアページの翻訳が不安を煽っていましたが、問題ない出来でした。ただ、日本では馴染みない漢字が多用されているので、読むのは苦労するかもしれません。
プレイ時間はヒントをふんだんに活用して約3時間。まったく使用しないでクリアしようと思うと1日で終わらないどころか、クリアできないのではないかと思うくらいパズル量は多く、難解でした。ホラーゲームとしては、個人差はあるかもしれませんがそれほど怖さは感じませんでした。ジャンプスケア(びっくり演出)はありますがそこまで多くないので、初心者の方にもおすすめできる作品です。
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プレイ後はきっと前作や前々作、そして次回作が早く遊びたくなるはずです。そんな方のために、3部作をひとまとめにしたお得なバンドルも発売中なので是非遊んでみてはいかがでしょうか。
対応機種:PC(Steam)モバイル版は近日配信予定
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2022年9月29日
記事執筆時の著者プレイ時間:3.3時間
価格:1,320円
日本語:あり