GameSparkで日々紹介されるSteamインディーゲームたち。
その中で、このゲームあのゲームの内容が知りたい、そう思う方は少なくないのではないのでしょうか?そこで本記事ではそんなゲームの中から1本をピックアップ。実際の内容をスッキリスピーディにお届けしたいと思います。こってりなプレイレポ類が見たいなら爆速プレイレポもお忘れなく。
今回取り上げるのは、「宇宙は危険だらけ!シビアなリソース管理と多様なトラブルへの対処」「大きいことはいいことだ!創作意欲を刺激する自由度の高い船体拡張と内装配置のパズル要素」などが魅力の、宇宙船ストラテジー『The Last Starship』。では早速その内容と魅力のポイントを見ていきましょう。
『The Last Starship』とは
本作は『Prison Architect』や『Darwinia』等で知られるIntroversion Softwareが手掛ける宇宙船ストラテジーです。
プレイヤーは単純な物資や人員の輸送から今にもエンジンが爆発しそうな難破船からの乗員救助まで、様々な依頼をこなしつつ自身の宇宙船を拡張、強化していくこととなります。
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超光速航行が実用化された作中世界ですが、なんでも機械をポン置きすれば動き出すほど便利な世の中ではありません。リアクターから酸素生成機まで、タンクを置いて配管を接続し、配線を繋いでと配置と運用には一工夫が必要です。
それに置き場所にも気をつけておかないと、隕石群や敵の攻撃なんかでまとめて破壊されたりしてしまいます。配線が楽だからってリアクターとバッテリーをあちこち置いていると、それだけで宇宙を翔ける爆弾になりかねません。
でも、天災やら海賊やらにやられっぱなしというのも癪に障りますよね?依頼をこなして獲得したクレジットで、船体をどんどん拡張していきましょう。ついでに武装をズラリと並べたら、憎らしい海賊相手に憂さ晴らしです。
船長、そろそろ出港しませんか?船員たちもやる気に溢れています。無限の星空の彼方へいざ出発です!
ステキポインツその1!「宇宙は危険だらけ!シビアなリソース管理と多様なトラブルへの対処」
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とにかく宇宙は危険にあふれています。採掘しようとアステロイドベルトに赴けば、隕石群のど真ん中に超空間から放り出されて、あちこち穴だらけになりながら逃げ帰り、またある時は宇宙海賊に襲われて、また穴だらけになりながら逃げ回る。MAPをよく見ずに飛び回れば、そんな危険と簡単に鉢合わせすることになります。
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それに脅威は外的要因だけではありません。うっかり物資不足のまま出港したせいで、燃料不足で動力炉が止まり、水食料の不足に船員が倒れ、僅かな生き残りも酸素不足で全滅。あっという間に宇宙のフライング・ダッチマン号となりかねません。
こういった物資を購入できるのはコロニーのある宙域だけです。人里離れた辺境で、物資不足の弾薬不足なんて目も当てられませんから、事前にしっかりと準備しておきましょうね。
ステキポインツその2!「大きいことはいいことだ!創作意欲を刺激する自由度の高い船体拡張と内装配置のパズル要素」
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本作には多種多様な依頼が存在しています。ここからあそこへこの物資を持っていけなんて宅配業や、お客を目的地まで運ぶ旅客業、時には人々を悩ます宇宙海賊の討伐から、どんどん増える謎生物の密輸まで様々です。
こうした依頼を達成して得た報酬は、すべて船長であるプレイヤーのものですから、思う存分自身の乗る愛船の改良につぎ込みましょう。
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本作ではデザイン機能を用いて船を自由に拡張することが可能です。今のデザインが手狭になってきたら、ちょうど拡張の目安でしょう。船体を広げて床を敷き、必要に応じて船体を強化して防御力を向上。ついでに拡張して空いたスペースにはどんどん内装を配置していきましょう。
もちろん拡張のデザインはプレイヤー次第です。己の創作意欲を心ゆくまで満たすことができますよ。
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酸素生成器からリアクター、二酸化炭素回収器に汚水処理機まで、どの内装機器も単に置くだけでは動作しません。コンセントを挿して配管を通して、必要に応じてタンクと接続する。面倒ですがそこまでしてようやく動き出します。
ちなみにコンセントは分岐可能ですが、配管は別です。何処かの誰かの欠陥工事のせいで酸素供給用のダクトから二酸化炭素が吹き出したとか、水道から汚水が出たなんて悲劇は避けたいところですよね。
なので、後先考えずに適当に配置なんてしたら、それこそ後々配管の通し方で頭を悩ませることとなります。後悔先に立たず、こうしたパズル要素も本作の魅力の1つです。
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2月16日に配信開始された本作、早期アクセスということもあり少々不親切なところがあるように思います。現時点では詳しいチュートリアルがあるわけでもなく、内装もされていない宇宙船でいきなり広い宇宙に放り出されるのでややもすれば戸惑いがちです。せめて初期状態であれある程度内装がなされた状態の船でゲームが開始できればなと思います。
また、船体設計には上下対称に配置できるシンメトリーモードがあるのですが、内装設計にはこれがありません。いざ設計が終わってから1タイルのズレに気づいたときとか、とても悲しくなるのでこのあたりの操作面を含むとっつきやすさの向上はぜひともお願いしたいところです。
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しかしながら、そうした部分を差し置いてもコツコツと依頼をこなして着実に自艦を拡張していると、不思議と船に愛着が湧いてきます。ゆくゆくは手強い宇宙海賊を軽く追い払えるような巨大戦艦を目指してみるのも面白いのではと思います。
タイトル:The Last Starship
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023年2月16日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:3,400円(2月23日まではリリース記念セールにつき3,060円)
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