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2024年10月27日に開催された「東京ゲームダンジョン6」にて『ELEMASTA』を試遊したプレイレポートをお届けします。本作はすべてドット絵で描かれたオープンワールドRPGで、作者がひとりで作り上げた広大なフィールドで、誰とどこを冒険するのも自由というゲームプレイがウリです。
インディーゲーム展示イベント「東京ゲームダンジョン」現地レポート記事はこちらから!
RPGツクールMZで作られた本作は、すべてオリジナルのドット絵で構成されており、極力プラグインを使わず、ツクール内で完結しています。唯一効果音だけは一部フリー素材ですが、それ以外は何もかも自前とのこと。ゲームは世界の真ん中にある街からスタートします。最初こそNPCが初心者指南をしてくれますが、それを無視して360度好きな方向へ進むことも可能です。
さて、まずはRPGのお約束……仲間を探しに酒場へ行きましょう。土の魔法が得意だけど夜になると帰ってしまう少年や、万能なスキルを持つけれど洞窟が苦手な女冒険者など、早速何人ものユニークなキャラクターがスカウトされるのを待っています。
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4人パーティーを組んで早速冒険へ……道中、仲間同士が連携して攻撃するカットイン演出が入ったり、仲間が勝手に拾ったお金をくれたりします。こういう小さなことから絆が深まりますよね。
いよいよクエストの目的地である西の洞窟に入ります……あっ、そうだ、女冒険者が洞窟嫌いなんだった……。ゴチャゴチャと理由をつけていなくなってしまった彼女を放っておいて、ビッグラットを炎の魔法で焼き殺し、今回のクエストは終了。オーソドックスなRPG体験ですが、重要なのはそのボリュームです。
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本作には街が99個、仲間になるキャラクターも300人以上も用意されているとのこと。そ、それをたったひとりで……! なんという執念でしょうか。プレイレポートの結びとして、『ELEMASTA』開発者のHikaru Kobayashi氏(以下、敬称略)に実施したインタビューをお届けします。
――『ELEMASTA』の開発期間は5年と聞きました。とても長い期間作られているんですね。
Kobayashiはい。ゲーム会社でドット絵やデザインの管理をする仕事に就きながら、空いた時間で制作してきました。
――リリースはいつの予定ですか?
Kobayashiまだ正式には決めてないんですが、システムはほぼすべて用意してあるんですよ。あとはモンスターのイラストを描くなど、データを作るだけです。ただ、体験版を通してユーザーからフィードバックがあったので、それを取り入れていきたいと考えています。とりあえず、2025年にはリリースしたいとは思っています。というのも、いきなり完全版を出そうとは計画していなくて、発売後も細かくアップデートしたいんですよ。
――本作のストーリーについてお聞かせください。
Kobayashi私は『ドラゴンクエスト3』が好きなんです。なので、ゲームにおいてはストーリー性よりもコンテンツ性を重視したいと考えています。お話の展開よりも、コレクション欲を満たせるゲームを作りたいという感覚ですね。しかし、ラスボスを倒そうというモチベーションは全プレイヤーが持ってくれるはずです。それ以外は何をしても良いのです。
――「仲間キャラクター」の要素についてお聞かせください。
Kobayashi本作は同じキャラクターを長く使っていると、隠しパラメータの「好感度」が上がっていきます。これによって、洞窟が嫌いな女冒険者が「やっぱり頑張る!」と言って苦手な洞窟に挑戦するといったことも起きるんです。なので、お気に入りのキャラクターを使い続けてみるというのも試してみてください。
――本日はありがとうございました。
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