2025年3月28日より早期アクセス開始予定の次世代ライフシミュレーター『inZOI』。本作を手がけるKRAFTONは3月19日に『inZOI』オンラインショーケースと題する生配信を実施し、早期アクセスの価格やロードマップを発表しました。
この配信の直後に行われたメディア向けの質疑応答では、現在開発中の、生成AIを応用したSmart Zoi技術の方向性が語られました。
Smart Zoiとは、同社とNVIDIAが共同開発したゲーム用AI技術「Co-Playable Character(CPC)」を『inZOI』に応用したもので、今年1月に「CES 2025」で発表されたものです。なお、たびたび登場する“Zoi”という言葉は本作における個々のキャラクターを指す呼び名で、『The Sims』シリーズにおける“シム”に相当します。
現在開発中のSmart Zoiの方向性には2つあります。
第1の方向性はキャラクターの会話への応用です。これまでのゲームのNPCは開発者があらかじめ用意したデータをもとに思考していましたが、AI技術を利用するSmart Zoiでは、『inZOI』の中にある情報をもとにキャラクターが自分の周りの環境や感情の状態を探索し、自分で思考して適切な心理で会話します。

第2の方向性はプレイヤーによるキャラクター制御への応用です。プレイヤーはゲーム内でキャラクターの性格を設定しますが、Smart Zoiでは日常的な言葉で“プロンプト”(生成AIに与える指示文)を書くだけで、この設定を自在に制御できるようになります。例えば、「私はとても意地悪で、食事をしたくもなければ、学校にも行きたくありません」と入力すれば、その通りにキャラクターをコントロールできます。

開発者は締めくくりに、『inZOI』は周囲の“モノ”が情報を持っているので、AIとの相性が良いゲームなのだと紹介していました。
『inZOI』はPC(Steam)向けに2025年3月28日より早期アクセス開始予定です。