気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Rusty Lake開発、PC/Mac/iOS/Android向けに1月9日リリースされたポイント&クリックアドベンチャー『The White Door』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、独特の雰囲気を持ったポイント&クリックアドベンチャー。記憶喪失のロバート・ヒルとして精神病院で過ごしながら、記憶を取り戻すために夢の中を探索します。独特のグラフィックや世界観に加えて、本作では分割画面でのゲームプレイも特徴。日本語にも対応済みです。吉田おじさんによるプレイ絵日記も掲載中。
『The White Door』は、PC/Mac/iOS/Android向けに配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
Rusty Lakeアムステルダムを拠点とするインディースタジオ、Rusty LakeのRobinとMaartenです。よりややこしいことを言うと、Rusty Lakeとは私たちが作るゲームユニバースの名前でもあります。2015年以来、このユニバースの中でシュールなアドベンチャーゲームを作ってきており、これらは「ツイン・ピークス(注:米国のドラマ/映画)」から多大な影響を受けています。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Rusty Lake私(Robin)は大学院でIT法律を学び、Maartenは大学院で造園を勉強しました。ですので、私たち二人が趣味として始めたゲーム開発が、このような本格的なことになったというのは面白いですよね。私は小さなFlashゲームのポータルサイトを作っており、Maartenは趣味でFlashゲームを作っていました。私たち二人は一緒に小さなニュースをテーマにしたゲームをいくつか作ることとなり、それらがすぐに話題となったのです。Rusty Lake以前に、このような小さな、それでも人気となるゲームを50以上作りました。どれも異なるゲームシステムやスタイルを採用したものです。
残念ながら、これらのゲームは数週間しか話題にならなかったので、もっと長い間人気を維持し、何度も遊びたくなるようなゲームを作りたいと思いました。私たちは「ツイン・ピークス」というドラマが大好きでしたので、これと似たユニバースを作り出したいと思ったのです。ゲームシリーズを作るにあたり、脱出ゲーム/ポイント&クリックのアドベンチャーが一番適していると思いました。
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――本作の特徴を教えてください。
Rusty LakeRusty Lakeユニバースの作品を4年半の間に13本作ってきました。どれも似たスタイルとゲームプレイを採用しています。『Cube Escape: Paradox』のリリースを終え、2018年の年末にショートフィルムを完成させると、私たちはぬるま湯に浸かるのをやめ、新しいものを作り出したいと思ったのです。たくさんのプロトタイプを作った後、新しいポイント&クリックアドベンチャーとなる本作が完成しました。本作は独特な分割画面を採用し、過去作のどれとも大きく異なるスタイル、ゲームプレイ、ストーリーテリングとなっています。漫画のようでありインタラクティブに展開する物語が、本作最大の特徴ではないかと思っています。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Rusty Lake「ツイン・ピークス」のデヴィッド・リンチ監督の作品すべてから大きな影響を受けています。1973年の映画「ウィッカーマン」は『Rusty Lake Paradise』に多大な影響を与えていますし、『Rusty Lake: Roots』のファミリーツリーのアイデアについては「百年の孤独」という本を読みました。本作においては、日常の様々な経験、そして人々との会話からインスピレーションを得ています。映画「エターナル・サンシャイン」からの影響もありますよ。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Rusty Lake日本のプレイヤーの皆さん、たくさんのサポート、そして私たちの作品を遊んでいただき、ありがとうございます!私たちの作品を遊んでくれる方が日本でどんどん増えており、とても嬉しく思っています。特に、本作は日本において過去最高のローンチをすることができました。重ねて感謝いたします。次のイベントで皆さんにお披露目できるのを楽しみにしています(BitSummit 2019は素晴らしかったです!)。日本語Twitterもあるので、ぜひチェックしてくださいね。
――ありがとうございました。
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◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に200を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。