最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
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今回はOne More Level、3D Realms、Slipgate Ironworksが開発を、そして505 Games, All in! Gamesがパブリッシャーを担い、2020年10月28日にSteamにてPC向けにリリースした『Ghostrunner - ゴーストランナー』について生の内容をお届けしたいと思います。本作はPC(Steam/GOG.com/Epic Games)/Xbox One向けにリリースされていますが、今後は国内版PS4およびニンテンドースイッチ向けの発売も控えています。
『Ghostrunner - ゴーストランナー』とは?
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本作の舞台は、鉄と油そしてネオンと血に塗れた電子脈打つ退廃的世界のとあるタワー。記憶を失ったサイボーグの主人公が刀を手に、敵を滅多切りに倒しながらを文字通り塔の天辺を目指していきます。
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サイバーパンク世界の切り口って色々あると思います。個人的に今まで慣れ親しんできた世界は傑作バーテンADV『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』でしたので、本作のようにハードな演出表現が多いハイスピードアクションゲームはとても新鮮です。
ゲームはすべて日本語対応済み。視点はFPSスタイルで、キーボード&マウスまたはコントローラで操作。基本的な進行は一本道のマップを移動し、敵を倒していくステージ形式です。各ステージはクリア後にタイトル画面から選択肢でそれぞれプレイ可能。序盤ステージで動きの練習や、ちょっと行き詰ったときのリフレッシュに利用すると良いかもしれません。
本編開始
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本編開始です。目覚めるとザ・サイバーパンクと表現したくなるような景色が広がります。中央に光る達磨のネオンがまた良い味を出していますね。
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眼下には敵が哨戒中。頭の中にささやく声に導かれて行動開始です。この短いムービーの中で、主人公はサイボーグで刀を得物に使う優秀な仕事人であるとわかります。
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これは仕事人違いですね。
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ちなみに敵を仕留めるシーンはスクショを撮ったものの、モーションブラーが激しいため結果的には記事中で「人体欠損へのモザイク処理」になっており苦手な人も一安心。しかし実際のゲーム中は血潮鮮やかに身体が真っ二つなのでご用心。
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ストーリー展開は先ほども少し触れましたが、記憶が欠落した主人公が脳内に響くAIの囁きによって状況を理解しながら、少しずつパワーアップを重ねて敵のボス(?)が待ち受ける頂上を目指すというもの。
ゲーム起動直後に流れるオープニングムービーからの想像ですが、おそらく主人公はもともと敵の親玉と近しい仲で紆余曲折の末にたもとを分かち、ドクオクみたいになった彼女に殺され、サイボーグとして蘇っては何度も挑んでいるのでしょうか?本編中、AIが「君は74番目のゴーストランナー、あの落下で生き残れたのは奇跡だ」と言っていたのが気になります。このAI自体「信じてくれ」とか言いながら大事な情報を伝えてなかったりするのでなんとも胡散臭い。
操作に慣れよう
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さて状況開始です。おそらくオープニングムービーで落下した直後から始まっている様子。画面はFPS視点なのでチュートリアル表示も中央に寄っており大変わかりやすく、移動は画像の通りWASDでジャンプはSpace、ダッシュはShiftでしゃがみは左Ctrlとなっています。キーボード&マウスとコントローラ両方に対応していますが、今回は前者を用いてプレイします。
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マップに配置されるこういった壁は、画像の指示通り表面に向かってジャンプすることで壁走りができ、通常のジャンプでは届かない距離を移動する時や、高低差を利用して敵を翻弄する戦闘にも利用することができます。またダッシュ中にしゃがみキーを入力することでスライディングも可能。狭い通路や下り坂を駆け抜けるときに使用すると勢いをキープできることでしょう。
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そうなんです。この時点でお分かりになる方もいらっしゃると思いますが、本作の操作方法と実際の操作感は同系統の傑作タイトル『ミラーズエッジ』シリーズによく似ています。もちろん自分だけのキーアサインを設定できるため、操作しやすく効率的な配置を詰めていくことも出来ます。
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基本的な攻撃は、冒頭にあった通り、右手に構えた刀で行われます。マウス操作だと左クリック。
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敵の攻撃もタイミングを合わせて弾くことができます。後でまた説明しますがアップグレードをすることで、弾いた攻撃をそのまま敵に返して倒すことも可能。
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さらにフックショット的な機能も搭載されており、動き的にはまんまスパイ〇ーマンのアレです。主に、ダッシュやスライディングで勢いをつけても届かないような距離にある場所へ移動する際に使用します。この機能のおかげでマップの高低差をさらに大きく利用することも可能になります。
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これらの移動と攻撃を組み合わせ、縦横無尽ハイスピードにマップを移動する爽快感が本作の醍醐味だと感じます。ちなみにXキーを押すことでカッコいいポーズを取ることができます。僕が一番好きなのはこの手のひらを当ててスーっと流していく動作ですね。
一発即死、即復活
スクショだけじゃいまいちわからんぜという方、ご安心ください、映像をご用意しました。こちらをご覧ください。これは僕のプレイ映像の一部で、フックショットによる移動、壁走り、敵への斬撃、空振り、挙動不審からの華麗な射殺でムキー!となっている一連の流れが収められています。だせえ!
映像からもわかる通り、敵は一撃で葬り去れますが、同時にこちらも一発食らえば即死なので緊張感がものすごい。そのためこと戦闘においては、ただ移動して刀を振れば良いという訳ではなく、敵の配置とマップ高低差、さらにはギミックを把握したうえで的確に攻撃を加える必要があります。
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それらを踏まえてもう一度やってみましょう。
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まずは右のフックを利用してジャンプ。
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敵の攻撃を弾いて返り討ちにします。そのまま画面左上のフックから次の足場へ。
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こちらも撃破。跳躍。
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はい、これで立て続けに3人を刻みました。この勢いで最後の敵もなます切りに……。
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あ、ちかっ…避け切れn
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ゲームオーバー
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即リトライ。死亡後はRボタンを押すことで直前のチェックポイントに復活してすぐ行動に移れるのがこのゲームの良いところ。何度かリトライを重ねてやっと敵さんの頭を胴体から解放することができました(ソフトな表現)
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ここはおそらく人によって好みがわかれるところだと思います。よくあるFPSのようにダメージを受けたらフーフー言って視界がちょっと暗くなり、時間経過で回復するようなスタイルに慣れた方にとっては、この即死スタイルはストレスになるかもしれません。
いっぽうで僕のように反復で何度もリトライしながら技量を磨いていくプレイが好きなタイプの方には、特に気にならずサクサク進んでいくことができると感じます。いずれにせよ、ただ敵に突っ込んで切り倒すのではない、歯ごたえのある戦闘を楽しむことができます。
スキルのアップデート
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はーやれやれやっと目的地まで来た、ということで操作パネルに掌を当ててロックを解除します。序盤でAIが「私はいま牢獄に囚われている」と話していた場所はまさにここ。
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掌がパネルから外れず、どう考えてもマズイ封印解いちゃった的なムービー演出を経て主人公がAIにハッキング(?)され精神世界に飛び込みます。
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気が付くと電子的な不安定世界に立っている主人公。目の前には青白いおっさんの顔が浮かんでいます。このおっさんこそがAIで、アーキテクトと自称しています。もともとは人間だったようで、死亡前に意識をデータ化して精神的に生き永らえたようです。
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アーキテクト曰く、この世界はサイバーヴォイドと呼ばれ、外に比べて時間の進みは遅く、主人公のプログラムを修正したり、作業を行ったりする仮想現実のような空間とのこと。
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例えば画像は、もうしばらく後のステージですが、仮想空間で新しいスキルを入手して敵との戦闘訓練を行っています。このスキルはブリンクエイムモードといい、敵を3体ロックオンして同時攻撃ができます。
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またアップグレードは特徴的な色と形をしたブロックを回路に取り付けることで行われます。ブロックの形状に注意して他と重ならないようスロットに押し込めていく必要があります。横に一列揃ったら消えるとかテトリスめいた事件はありませんでした。
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ともあれ今回はAIが、主人公であるゴーストランナーのこれまでと、このタワー含む世界で何が起きているのかをざっと説明してくれます。簡単に言えば主人公はもともとタワー側の人間で、マーラと呼ばれる優秀な科学者とパートナー関係だったとか。それが彼女の裏切りで命を落としてしまいました。いまやタワーのボスとなった彼女の暴走を止めなくてはなりません。予想とだいたい同じですね……アーキテクトの話を全て信じるのなら。
なんとなくですが、これで全身の武器を付け替えることができたら往年の傑作PSPアクションゲーム『煉獄』シリーズに近いものがあるのではないかと思います。詳しくはネタバレになってしまうので伏せますが、カスタマイズ性の高いアクションに胃もたれするほどヘビーなストーリー展開……どれをとっても最高でした。残念ながら同シリーズは2作で終わってしまいましたが、Amazonでは存在しないはずの3作目が登録されており、しかも何故かカスタマーレビューまでついている謎の現象が起きています。闘争本能の赴くままに未だ戦場を渇望しているレイヴンやリンクスと似たようなアレでしょうか。
おわりに
こちらはある程度プレイに慣れてきたころに撮影した映像。どうですか、華麗に飛んで敵を殲滅したと思ったら物陰にいた一体に撃ち殺されてムキー!となっている僕の様子は。何度かリトライして最終的には格好良く絞めることができたと思います。
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ともあれ、あまりにも楽しいのでモニタの一点だけを見つめて集中プレイしていたら、目がくるんくるん回り出してしまいました。本作のハイスピード戦闘はFPS初心者にとっては酔ってしまい大変かもしれません。そこで個人差は承知の上で申し上げると、初心者がプレイされる際は視点の感度を下げ、場合によっては画面表示を小さくすると良いですね。
僕はまだステージ3程度の進捗ですが、身体が操作に慣れていくほど、頭で思い描いた動きにドンピシャでハマっていく爽快感がすさまじい……!そういった快感を追い求めている方、本作は是非お勧めです!!
タイトル:『Ghostrunner - ゴーストランナー』
対応機種:PC(Steam/GOG.com/Epic Games)/Xbox One(なお今後は国内版PS4およびニンテンドースイッチでもリリース予定)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2020年10月28日
記事執筆時の著者プレイ時間: 1時間24分
価格:通常価格 3,980円/セール価格 3,184円(20年11月04日まで)