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いわゆる「ハクスラ」と呼ばれるジャンルの代表的な作品であり、未だに一部のゲーマーに遊ばれ続けている伝説的なRPG『ディアブロ II』。そのリマスターである『ディアブロ II リザレクテッド』のテクニカルアルファが4月9日から4月13日の4日間にかけて開催されました。
未だに同ジャンルの作品が登場するたびに引き合いに出される本作、筆者としても久しぶり(おそらく10年以上ぶり)に遊んできましたので、今回はそのプレイレポートをお届けしようと思います。なおGame*Sparkでは、『ディアブロ II』がはじめてというユーザー向けのプレイレポートも別途掲載しています。そちらもあわせてご覧ください。
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まず、ゲームを開始すると何より目を引くのが美しくリビルドされたグラフィックスです。キャラクターのデザインや顔つきなどには若干のクセがありますが、もともとそうだったような気もするので気にしなければ大丈夫です。テクニカルアルファで選択可能だったのは「アマゾン」「ソーサレス」「バーバリアン」の3クラスのみでしたので、今回はバーバリアンを選択しました。
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グラフィックスは刷新されながらもオリジナルの雰囲気を保った素晴らしい出来で、特に炎などの光源の表現や水面の反射などが美しいです。また、画面が広くなったためマップのスペースも邪魔にならない場所に十分確保されるなど、遊びやすさも随分向上しています。オブジェクトの視認性もオリジナル版より上がっているような印象があります。残念ながらテクニカルアルファは英語のみでしたが、製品版では日本語も追加されるとのことなので楽しみに待ちましょう。
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また、ボタン一つでいつでもオリジナルの画面と切り替えられるというのはかなりの衝撃でした。動きながらでも戦闘中でも本当にいつでも画面を切り替えられるので、ついつい画面切り替えボタンを連打したくなってしまいます。正直、画面を切り替えたいタイミングがそんなにあるかというと分からないのですが、この謎の技術を体験するためだけでも遊ぶ価値があるなと感じました(余談ですがちょっと『R-Type Dimensions』を彷彿とさせられました)。
テクニカルアルファプレイの様子は「スパ生」のアーカイブからもご覧いただけます(先述の画面切り替えに驚く下りは8:30あたりからです)。有に10年以上ぶりの『Diablo2』だったため旧版のプレイフィールが抜けており覚束ないところも多くありましたが、コメント欄は未だにオリジナルの『ディアブロ II』をプレイしているような歴戦の勇者が集まったためなんとかなりました。
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本作はコンソールでも発売予定。ということでゲームパッドを繋いで遊んでみたりもしたのですが、これがかなりの遊びやすさでした。ボタンそれぞれにスキルを割り当てられるので(使うスキルの量が少ないうちは)なんだったらキーボードよりよっぽど遊びやすいです。
筆者はゴロゴロしながら遊びたいので(バグなどの問題がなければ)ニンテンドースイッチ版の購入を検討しています。そういえば、スイッチ版の『ディアブロ III エターナルコレクション』も凄まじい中毒性がありましたね。
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メニュー画面なども非常にパッドで操作しやすくなっています。
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パッド操作かつオリジナル画面ということも可能ですが、その場合UI部分のみリザレクテッド版のものになります。
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また要望の多かったらしいスタッシュ容量の追加なども行われています。こういった細かいブラッシュアップは歴戦のプレイヤーだけではなく新規プレイヤーにも嬉しい変更点です。
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と、現代化してる部分が目立つ本作ですが、根幹の『ディアブロ II』らしい部分にはほとんど手が入っていないことが明言されています。特に難易度の高さ、そしてデスペナルティの厳しさなどはオリジナルのままで、正直かなり苦戦し、筆者の衰えきった『ディアブロ』力ではアルファで遊べる範囲を遊び切ることさえできませんでした。っていうかこんなに難しいゲームでしたっけ……!?
ハクスラジャンルはゲームプレイがどうしても弛緩しがちで作業的になってしまいがちですが、本作はちょっとでも油断したら平気で死にますし、装備を落としてしまうので立て直しもままなりません。この緊張感はぬるいゲームに慣れきった今、逆にかなり新鮮でした。
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序盤(Act1)を遊んだ限りですが、忠実な部分と、現代的にブラッシュアップされている部分のバランスがよく、「懐かしい」ながらも「新しい」、“リザレクテッド”の名前どおり『ディアブロ II』という作品をまさに現代に蘇らせた、手本のようなリマスターに仕上がっていると感じました。やはり今現在でも充分通用する作品なのでしょうね。とにかく今から発売が待ちきれません!