気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Bad Dream Games開発、PC向けに6月10日に早期アクセスが開始されたボイスパズルアクション『One Hand Clapping』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、声でプレイする2Dパズルアクション。鮮やかな色彩で表現された世界を舞台に、主人公が音の力で世界を変えていく旅を描きます。マイクに向かって歌ったり演奏するなど、さまざまな音を入力してパズルやギミックを解いていくのが特徴。日本語にも対応済みです。
『One Hand Clapping』は、1,300円で早期アクセス配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。
Thomas Wilson氏(以下Thomas)こんにちは!本作のクリエイティブ・ディレクターでBad Dream Gamesの共同創設者であるThomas Wilsonです。本作は私とチーム全員にとって初めて作るゲームとなりますので、ぜひ皆さんにプレイしていただきたいと思っています。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Thomas本作の開発は、私が大学3年生だった2016年にスタートしました。2018年には学生のチームと一緒に短いデモを作ると、YouTubeで大変人気となったのです。完成版となる本作は、Bad Dream Gamesという社名の元でこれまで2年間にわたって開発してきており、パブリッシャーはHandy Gamesになります。
――本作の特徴を教えてください。
Thomas本作において、プレイヤーはミュージカルパズルを解くためにマイクに向かって歌うことになります!すべての人の声に違いがあるので、パズルの回答にも違いが出てくるのです。プレイヤーはクリエイティブになれますし、自分の声に自信を持てますし、本作をプレイすることで歌が上手くなりますよ。本作の世界、キャラクター、ゲームプレイすべてが合わさり、他では味わえない体験を作り出すのです。
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――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのでしょうか?
Thomas早期アクセスは、今年の年末に正式リリースされるまで続きます。早期アクセス中にもう一つ大規模アップデートを予定しており、森の環境において残りのパズルが追加されます。正式リリースの際には、もう1つ大規模な環境が追加され、他にも2つ小さなものを追加予定です。面白いパズル満載で、ストーリーもクライマックスを迎えますよ。
――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。
Thomas私たちが作ったものをやっと世界中の方にお見せすることができ、とても良い気分です!すべての人に楽しんでいただけているようですし、それが本作完成までの開発の励みにもなっています。また、本作を最高のものにするための貴重なフィードバックを送ってくれる方もいらっしゃいます。本作をプレイし、本作を改善するためのアイデアがございましたら、ぜひ教えてくださいね!
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Thomas本作のデザインはTheklaによるパズルゲーム『The Witness』から主に影響を受けています。アートスタイルは、Nomada Studioの『GRIS』とスタジオジブリ作品の影響がありますね。ストーリーと世界観は、個人的な体験とホルヘ・ルイス・ボルヘスによる短編からインスパイアされています。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Thomasパンデミック禍でも、開発チームは実に見事に仕事をこなしています。当初多くの困難がありましたが、最終的に出来なかったことと言えば、同じ場所に一緒にいることが出来なかったぐらいです。逆に一つ良いことがあったとすれば、私が毎日パズルを作ってテストしているとき、チームのみんなが私の歌声を聞かなくて良かったということですね!
――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?
Thomasはい!本作は視聴者の前で歌声を披露することになるゲームですので、配信するのがとても楽しいと思います。歌うというのは、その人のありのままを表現するとても正直な行為です。視聴者の方にもこれが伝わり、応援したり、笑ったりと、まさに人類がはるか昔から行ってきたエンターテインメントの再現となるでしょう。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Thomas私たちが作った可愛くユニークなミュージカルワールドを楽しんでいただけると嬉しいです!本作は多くの面で、日本産ゲームと日本文化のクリエイティビティから影響を受けています。遊んでみていただければ気がつくことでしょう。本インタビューを読んでいただき、ありがとうございました!
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。