最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回は2021年9月1日に、台湾のデベロッパーSIGONOよりPC(Steam)向けにリリースされた『OPUS:星歌の響き』について生の内容をお届けしたいと思います。
『OPUS:星歌の響き』とは
本作は、『OPUS: The Day We Found Earth』『OPUS: Rocket of Whispers』に次ぐ、SFアドベンチャーゲームシリーズ第3弾。
プレイヤーは、青年・リバクの視点から、膨大なエネルギー「龍脈」を見つけることができる少女・エイダと共に広い宇宙を旅します。全5章から成る物語は、悲しくも心を動かされるプロットを特徴に据えた作品となっています。
シリーズものではあるものの、作品間のストーリーに直接的なつながりはないので、今作から初めても楽しめるでしょう。
『OPUS:星歌の響き』の実内容に迫る!

プレイを開始すると、白髪の年老いた男性の視点で物語が始まります。彼は「龍脈」を探して朽ちた遺跡のような場所を探索しており、プレイヤーは彼を操作できます。
途中、従者との会話が発生しますが、彼の名は「リバク」……どうやら、今作の主人公であるようです。

奥に進んでいくと、何やら円形の扉が。リバクは扉に対し棒状の装置を起動させ、扉を開きました。ここまでが序章となります。
すべては過去の回想…どこか切なさのあるストーリー

場面は一転、カピバラのような商人とひとりの青年が映し出されます。青年の名は、リバク。先ほどの老人の若かりし頃であるようです。龍脈を探すリバクは人から手がかりを得ますが、それはなんとも非常に抽象的な手がかり。さりとて龍脈を探せる巫女を雇うお金も無い……という状態です。

そこに、黒髪の巫女が登場。エイダと名乗る彼女は、手がかりを買って龍脈を探しに行ってしまいます。

リバクはその後、龍脈を探せる巫女の「歌」を違法録音したテープを使ってエイダが向かった先に向かいます。しかしそこは、違法改造船が蔓延る無法者のアジトでした……。そこでリバクはエイダが銃を向けられている姿をみつけ助けに飛び出しますが、エイダと共に捕らえられてしまいます。

捕らえられている場所から逃げようとしましたが、違法録音の質の悪い歌声では開くことができません。そこで、巫女であるエイダの声を新たに録音しようとしますが……エイダの声は掠れてしまっていました。ここから逃げるには充分な質ですが、万能な音声ではないようです。



アドベンチャーゲーム部分以外で、巫女の歌声を収録したテープを使った謎解きや、宇宙を旅する際に軽いリソースの管理はありますが、いずれも難易度は低いためストーリー進行の妨げになることはほぼ無いでしょう。

アイテム画面の説明文がすべて過去を回想するかたちの文章だったり、中断後の再開時、老人が「あれから…どのくらい経ったのだろうか…」と語り始めたりと、エイダとの物語はすべて過去のものであるという切なさは常にプレイヤーの気持ちの底にあります。
固有名詞が多く飲み込みづらい部分はありますが、シナリオに漂うどこか切ない雰囲気はイラストのタッチも相まって、本作の大きな魅力の一つとなっています。
キャラが超魅力的!高品質ローカライズがそれを引き立てる
先述したようなイラストのタッチを含め、本作に登場するキャラクターは非常に魅力的。主人公はうざがられても他人を気にかける優しい男性ですし、エイダはおしとやかな雰囲気ですが少し毒のある女性。声が掠れてしまい巫女としての役割がまっとうできなくなったという暗い設定も抱えています。

筆者が特に気に入ったのは、エイダの相方であるラミア。日本語テキストの品質が非常に高く、キャラクターたちの語り口がとても自然。とくに違和感を感じること無く馴染めるでしょう。



ストーリーの雰囲気も非常に魅力的ですが、キャラクターを目当てにプレイを初めてもしっかり満足できる作品となっているでしょう。
筆者は『OPUS』シリーズを初めてプレイしましたが、本作が持つ切ない雰囲気やキャラクターの魅力に強く引き込まれました。
本記事は「なるべく早くプレイして生の内容をお届けする」というコンセプトの爆速プレイレポであるため、執筆時点ではまだクリアできていませんが、この後も自分でプレイして楽しみたい、と思わせるほど刺さる作品となっていました。
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2021年9月1日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:1,840円(9月8日まで20%オフの1,472円)