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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は2022年3月8日にデベロッパーPugstorm、パブリッシャーFireshine GamesよりSteam早期アクセスが開始された『Core Keeper』について生の内容をお届けしたいと思います。
『Core Keeper』とは
スウェーデンのデベロッパー・Pugstormが手がけるサンドボックスアドベンチャー。プレイヤーは迷い込んだ地下世界を舞台に採掘や建築、戦闘や料理などさまざまなスキルを磨きながら冒険とサバイバルを行っていきます。
キャラクターとワールドを別々に作成し、自由に世界を移動できる『テラリア』のような方式を採用。また、最大8人まで参加できるマルチプレイに対応しており、プレイヤーと協力して冒険や農業生活などを送ることも可能です。
2020年2月に行われた「Steam NEXTフェス」では体験版を配信し、期間中におよそ13万人のプレイヤーを獲得。体験版から得られたフィードバックを元に調整され、Steam早期アクセス版をリリースしています。
なお、今回のプレイレポートはソロプレイだけの感想になるのでご了承ください。
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『Core Keeper』の実内容に迫る!
まずはワールドとキャラクターを作成しましょう。本作のワールドはプロシージャル生成で、作成時に名前を決定するだけです。上述の通り『テラリア』のようにワールドとキャラクターのデータが独立している作品なので、見分けやすいようにアイコンを変えられます。
キャラクター作成では髪型や服の色などの見た目のほか、プレイヤーのバックグラウンドを設定可能。「探検家」「シェフ」「釣り師」などいくつかの種類があり、それぞれ初期スキルと初期装備が異なります。また、キャラクターが死んだ際、復活する「スタンダード」と失われる「ハードコア」の難易度もキャラごとに設定可能です。
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物語は、探検隊の一員であるプレイヤーが、偶然見つけた「謎の装置」に引き込まれるシーンから始まります。プレイヤーが目を覚ますと、そこには見たこともない地下洞窟が広がっていました。どうやら地上に戻るためには謎の装置を再稼働させるしかなさそうですが、エネルギーが切れているようです。
装置の周りを探索したところ、装置に繋がる3つの祭壇があり、エネルギー供給のために特定のアイテムを捧げる必要があるようです。こうして、プレイヤーは元の世界に戻るため、あまりにも乏しい初期装備で謎の地下世界を探検することになるのです。
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壁をサクサク掘れる!気軽に探索できるのが気持ちいい!
本作の基本ステータスは体力と空腹度の2つ。回復のためには食事を摂る必要があるのですが、プレイヤーの手持ちは(初期職業にもよりますが)缶詰がいくつかあるだけです。さいわい初期地点の周囲には食料となる「キノコ」がいくつか生えているので収穫しましょう。
また、地下世界に広がる「木の根」を破壊することで木材を入手できます。木材は作業台やツルハシなどのツールのクラフトに用いる大切な素材。初期地点にはたいした素材も落ちていないため、まずは木材をいくつか集めて木のツルハシを作り、周囲の壁を掘って世界を広げていきます。
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このあたりはサンドボックスサバイバルの基本に忠実。作業台で各種ツールや生産施設を加工できるようになり、鉱石を加工できる炉や、食材を調理できる料理鍋を作れば回復の効率は大きくアップしていきます。また、壊れたツールの修理や分解ができるサルベージ台なども用意されています。
また、本作はプレイヤーの行動によって移動(Running)、採掘(Mining)、近接戦闘(Melee)、農業(Gardening)など9種類のスキルが上昇。スキルが5レベル上がることで「クラフト数アップ」「ダメージ上昇」「鉱石の感知範囲アップ」など、スキルに合わせた特性を獲得できます。
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本作の壁はかなり壊れやすく、水や崖を渡る足場もほぼ制限なく設置できるため、序盤から世界を広げやすいのがとても魅力的。ただし、洞窟内にはスライムや虫などのモンスターもいるので気をつけましょう。冒険中は、たいまつを設置しながら視界を確保するのは必須です。
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自分だけのサバイバル拠点を作成!
サバイバルジャンルのゲームでは、安定した冒険を続けるためには拠点の作成は欠かすことができません。本作でもハウジング要素があり、床・壁・ドアなどを組み合わせて安全な拠点を作り出すことができます。ベッドを作れば簡単に体力回復もできるため、大幅にリソースも節約できます。
畑を作れば木材や食料の安定供給もできます。農作物には定期的に水を与えなければならないため、なるべく水場に近いところに拠点を構えるようにしましょう。ただ、シャベルで水場の横を掘ればどこまでも水を引くことができるので、自分で川を作って好きなところに住むこともできます。
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生産施設では、ツールの修理ができる「サルベージ台」が非常に優秀。修理には不要なツールを分解して入手するパーツが必要なのですが、今のビルドでは「木のツルハシを分解して銅のツルハシを直す」ことができるので、畑で木材を量産していれば実質ノーコストでの修復が可能です(これはいずれシステムが変わりそうではありますが……)。
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ボスバトルも存在!世界は広がっていく
本作の目的は「3つの祭壇を起動して装置を再稼働させること」です。祭壇を起動させるためには、危険なモンスターたちが徘徊する地下世界を冒険してアイテムを探し出さなければなりません。
地下世界には文明の痕跡がそこら中にあり、宝箱や謎の儀式跡などが大量に残されています。宝箱の中には貴重な装備品や鉱石、作物の種などが入っているので序盤から積極的に探すのがおすすめです。ただし宝箱がある地形は空洞が多く、空洞にはモンスターが大量に生息している事が多いので気をつけましょう。
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また、洞窟内には巨大なボスモンスター達も存在しています。筆者が最初に戦った巨大なスライムは、足元に速度低下のスライムを撒き、壁や足場を無視して攻撃してくる厄介なモンスターでした。探索で装備やアクセサリーを揃えていなければ勝利は難しい相手です。
ボスを倒すことで攻略に重要なアイテムが入手できるほか、商人解放などの新要素が登場。また、地下世界の「とある要素」をサーチできるアイテムをクラフトすることができるようになります。こうして元の世界に戻るため、地下世界の冒険世界はますます広がっていくのです。
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拠点での生活が案外快適なため、ある程度生活が安定したら「もう帰らなくていいんじゃないかな」と思ってしまいますが……。
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ここまで紹介してきた『Core Keeper』ですが、オープンワールドサンドボックス要素とアクションRPG要素のバランスが非常に秀逸です。ゲーム内ではあまりヒントが提示される事はありませんが、見やすくわかりやすいUIでスキルやクラフトで困ることはないと思います。
筆者は『マインクラフト』が大好きなのですが、その好きな部分に“掘ることの中毒性”があります。掘るときやアイテムを拾うときの「音」や、採掘速度の「ちょうど良さ」がどこまでも穴を掘らせてしまうのです。
『Core Keeper』も序盤から気楽に壁を掘れるシステム性で、採掘などの「音」もこだわりを感じるシンプルな良さがあります。また、探索していけば貴重な鉱石や宝箱を大量に見つけられる「冒険の喜び」もあり、本作ならではの“掘ることの中毒性”を十分に堪能できるのです。
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早期アクセスは2022年内の終了を予定。製品版ではアイテムやバイオーム追加のほか、ゲームのエンディングなどストーリー部分も大幅に拡張されます。また、Steamでは今後のロードマップも公開されています。現時点でも遊びごたえは抜群ですが、この先も期待できそうです。
『Core Keeper』はSteam早期アクセスにて配信中です。
対応機種:PC(Steam早期アクセス)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2022年3月8日
記事執筆時の著者プレイ時間:6時間
価格:1,320円
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「爆速プレイレポ」ではハードコアゲーマーなライターから読者に向けて、新作タイトルの生の内容を伝えるプレイレポートをお届けします。対象となるタイトルは、執筆時点で新作、かつAAAからインディーまで、ジャンルやプラットフォームを問わず「読者が気になるだろうゲーム」もしくは「ハードコアゲーマーのアンテナが反応するゲーム」です。
性質上、本企画においてはゲームの評価や採点は行いません。ストーリーなどの「ネタバレ」も軽度な内容に留まることが殆どです。また、記事執筆にはデベロッパー/パブリッシャーからプレイレポート用として提供されたゲームソフトが含まれる場合もあります。プレイ時間自体も基本的には短い段階での執筆となります。
なお、マルチプラットフォームで展開されている作品においては、対応している機種のうちのひとつのエディションのみをプレイしています。そのため、本文内でプレイした際の使用機種についても明記しています。