気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Dimitri Kipper氏開発、PC向けに7月29日にリリースされたキーウィクリッカー『Kiwi Clicker - Juiced Up』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、そのタイトル通りの放置系キーウィクリッカー。キーウィ(鳥)をクリックし、キウイ(果物)を手に入れ、出荷することでコインを集めます。貯まったコインは様々なアップグレードに使用でき、放置していてもどんどんコインを入手することが可能になっていきます。記事執筆時点では日本語未対応。
『Kiwi Clicker - Juiced Up』は、410円で配信中。
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――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Dimitriこんにちは!本作のソロ開発者、Dimitriです!私は子供の頃、(「とっとこハム太郎」を見ながら)『ポケットモンスター』『ファイナルファンタジー』『ロックマン』『Warcraft 3』を遊んでいました。不幸にも13年前、私は『リーグ・オブ・レジェンド』のプレイヤーになってしまい、ずっと遊び続けているゲームはこれ一本です。しかし、面白いゲームがないかチェックするため、毎年80~100本は新しいゲームを遊んでいますよ!
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Dimitri上司のTobiasと私は、ゲームの基本的な部分となるようなシンプルなものを探していました。そして私たちは、デリバリーシステムが良いものになると気づいたのです。何かを作り、梱包し、配達してお金を稼ぐ、というものです。
私はTwitterで可愛いキーウィのぬいぐるみを見つけると、このゲームではキーウィを題材にしようと決めました。そこから、このシンプルなデリバリーゲームが、個性豊かなクリーチャー、悪い奴ら、そして隠された物語が満載なクレイジーなキーウィユニバースへと進化していったのです。
――本作の特徴を教えてください。
Dimitri本作のテーマは少しユニークです。キーウィ(動物)がキウイ(果物)を作るのですが、本作の中で何が動物で何が果物なのかはっきりしないところがあるのです。しかし本作一番の特徴は、すでにこのタイプのゲームが好きなプレイヤーに心地よく感じてもらえる点にあります。
私は1人で座りこんで、「このタイプのゲームが好きな人は、何をするのが好きなんだろうか?何を見たいんだろうか?」と考えました。そしてそれを本作の中で実現したのです。
たくさんクリックするのが好き?ドカーン!たくさんの矢が飛び回り、数字が飛び出しまくり、まるでアクションゲームみたいになります。
このようなゲームは他のことをしながらプレイしたい?ドカーン!生産、組み合わせ、強化ポーションの使用など、あらゆるものをスーパーバージョンに変えることができます!
数時間に一回だけ状態をチェックしたい?(ここは静かなプレイ方法なので爆発はなし)プレイヤーは自動でアップグレードを購入する「無限成長パワー」を入手することが可能です。
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――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Dimitriその可愛い見た目に反して、本作はそのテーマが重いため、子供向けではないと思います。「魔法少女まどか☆マギカ」や「アグレッシブ烈子」と似ていますね。
ともあれ、いろんなものに興味がある人には本作をプレイしてもらいたいと思います。何かを見て「これはなんだろう?何をするものなのだろう?なんでこうなっているんだろう?」と思うような人です。本作では奇妙なキーウィの世界を通して、たくさんの驚きと喜びが溢れているのです。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Dimitri本作はアニメ、映画、ドラマ、他のゲームなど、たくさんのものから影響を受けています。可愛らしい見た目にも関わらず、本作のストーリーはとてもダークで、たくさんの元ネタがあるのです。ジブリ映画からの影響もありますし、「新世紀エヴァンゲリオン」のような名作からの影響もあります。ゲームですと、『パタポン』からの影響も少しありますし、他には『デジモン』『ポケットモンスター』『モンスターファーム』の影響もありますね。
もし映画やアニメが好きな方であれば、本作のあらゆるところでその影響を見つけることができるでしょう!
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Dimitriあります!新しいアップデート後の9月末、ローカライズについて作業を開始する予定です。本作はすでに日本のプレイヤーの皆さんから好評価を得ているようで嬉しいです。また、他のプラットフォームでの展開も計画しており、ニンテンドースイッチでのリリースが目標の一つです。
9月以降、実際に翻訳作業が始まりましたら、ファンの方による支援は喜んで受け入れるつもりです。もしお手伝いいただけるようであれば、公式Discordか私のTwitter、またはTobspr Gamesの公式連絡先からお問合せください。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Dimitri認めるのはちょっと罪悪感があるのですが、新型コロナのおかげで自分についてや自分の生き方についての考え方が向上しました。そのため、コロナ禍になって作業もしやすくなったのです。
コロナ禍以前、私は猫と彼女と一緒に何年も静かな生活を送っており、外に出ることと言えば、カラオケに行くか外食する時ぐらいでした。このような生活に罪悪感を感じていたのです。こんな生活間違ってる…もっと外に出なくては…と。しかし突然、私のような生活が認められただけでなく、奨励されたのです!私は何一つ今までと異なることをする必要はなく(カラオケには行けなくなりましたが)、突然「模範的な生き方」になってしまったのです。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Dimitriはい、ぜひやってください!本作を誰かがプレイしている様子を見るのは好きですし、リアルタイムで遊んでいる人と交流できたら良いなと思っています。
私たちは配信をもっと奨励したいと思っており、視聴者がゲームに影響を与えられるような要素を追加したいと思っています。視聴者によりアップグレードが行われたり、より多くのクリックが必要になるキーウィが召喚されたり、特別なイベントが発生したりといったことですね!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Dimitri皆さん、こんにちは!本作に興味を持っていただき、ありがとうございます。本作をたくさん楽しんでいただけると嬉しいですし、たくさん驚いていただけると幸いです。皆さんがもっと楽しめるよう、改善をしていくつもりです。本作に隠されている様々なことに驚き、楽しんでいただけると本当に嬉しいです。
――ありがとうございました。
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本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
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